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寝ても覚めても仕事のことが頭から離れなかった自分へ
あの日々を思い出すと、心が少し苦しくなる。寝る前、ベッドに横になっても、頭の中には次の日の仕事のことがぐるぐる回っていた。朝起きても、まだ目も覚めきらないうちに「あれ、やらなきゃ」「これ、大丈夫かな」と心配していた。
仕事は大事だ。責任を持つことも素晴らしい。でも、あの時の私は、全てが仕事中心で、他のことを忘れていた。家族や友だちと過ごす時間も、何か楽しみを見つけることも後回しにして、「頑張ることが正しい」と思い込んでいたんだ。
頑張る自分に気づいた日
ある日、ふと鏡を見たら、自分の顔がとても疲れて見えた。その瞬間、「あれ?」と思った。「私、こんな顔してたっけ?」心のどこかで感じていた違和感が、急に大きくなった。
「これって、本当に私が望んでいた毎日なの?」
何かに追われているような毎日。けれど、誰に強制されたわけでもない。自分で「やらなきゃ」と思い込み、自分で自分を縛っていたんだ。
小さな休息が教えてくれたこと
その日、勇気を出して早く帰ってみた。お風呂にゆっくり入って、好きな音楽を聴きながらぼんやりしてみた。その時間は、何か特別なことをしたわけじゃないけど、とても心が軽くなった。
次の日、いつもと同じ仕事が少しだけ違って見えた。「あれ、こんなにやりがいがあったんだ」と感じられる瞬間もあった。それは、ちょっと心に余裕ができたからかもしれない。
あの頃の自分に伝えたいこと
「頑張らなくちゃ」と思うのは悪いことじゃない。でも、それだけが全てじゃない。自分を大事にすること、少し休むこと、それも仕事の一部なんだ。頑張りすぎると、大事なものが見えなくなることもある。
あの頃の自分に、こう言ってあげたい。
「少し肩の力を抜いてごらん。仕事は大事だけど、それ以上に大事なのは、自分自身だよ」
今を生きる自分へ
今の私は、あの時より少しだけ自由だ。仕事に一生懸命向き合いつつ、自分の時間も大切にしている。「寝ても覚めても仕事のことばかりだった頃」の自分が教えてくれたことがあるからだ。
それは、バランスを取ること。頑張る時間と休む時間、その両方があるからこそ、人生は豊かになる。
もし、今もあの頃のように仕事に追われている人がいたら、ぜひ伝えたい。
「あなたが頑張ることは素晴らしい。でも、休む勇気も、同じくらい素晴らしいんだよ」と。