日本全都道府県に行ってきた(松山から高知へ)
これまでの流れはこのマガジンからどうぞ。
11月19日
松山第二日目。
だが、今日はまたしても移動。全都道府県に行くなら高知、徳島県にも行かなくてはいけない。
うーん、残念ながら両県を観光する時間はなさそうなので、高知に行くか。
愛媛から高知は、できれば予讃線を宇和島まで乗り通し、そこから予土線、土讃線と行けば四国ほぼ一周となるけど、なにせこのあたりは列車の本数が少ない。
これでは時間がかかりすぎるので、ちょっと重複ルートになるけど、また予讃線で高松の手前まで戻り、土讃線で高知に行くルートに決定。それならば移動時間もそれほどかからないので、松山をもう少し観光できる。
それで最初に何をしたかというと、朝ラン。
またかよ!と言われそうだが、これには少々下心があって、やはり道後温泉、入りたいよなあ…と昨晩から思っていた訳ですよ。
だって、重要文化財のフロに入れるんだよ?そんな経験を逃すわけにはいかないじゃない…。
なら、お風呂に入るための整理券をもらいに道後温泉に走りに行けば、朝ランにもなって一石二鳥。
オレ、頭いいじゃん(というか、単なるアホ)。
ということで、朝まだ静まる松山の町を快走し、午前7時過ぎに道後温泉を再訪した。
僕はかなり確信を持って言えるのだが、道後温泉の整理券をもらうために、朝のこんな時間に走って来るもの好きというか、アホはそうそう居ないはずだ。
その証拠にまだ空きスポットはたくさんあったので、9時頃の整理券をもらい、目標達成!とホテルに戻る。
…あ、帰りはお城の裏側を通って帰ろうとしたらまた道に迷ったけど、だいたい10キロ近く走れたからいっか。
でも、道後温泉まで往復だいたい10キロ…ま、できるよな、と考えてしまい、それを実行できる、というのはランナーならではの余得である(普通の人はこんなアホなことはしないはずだ)。
ホテルに戻ってチェックアウトをしたら、また道後温泉へ。
考えるまでもなく、昨日から通算で3回目ではないか。まったくもう…と思うが、これも一人旅の醍醐味!
さて、この度入れたお風呂は、霊の湯という風呂場。
かなり小さなお風呂場だが、花崗岩を使った風格のある風呂場だ。
そして、泉質がとてもいい感じ。
入って出てを繰り返し、さすがにこの風呂場は大きくないので、「坊っちゃん」の主人公のように泳ぐわけにもいかないが、そうか、漱石さんもこの風呂に入っていたんだろうなあ…と思うと、ありきたりな言葉だけど歴史の重みを感じた。
お風呂を堪能して外に出ると、道後温泉本館のVIPルームともいえる又新殿のツアーが始まるところだった。
あ、参加できますか?と聞いたところ大丈夫だとのことなので慌てて手続きをしていたら、こんなところで温泉の効能が出てきて、そんなに暑いわけでもないのに汗がぶぁ~っと湧いてきた。さすが、日本最古の温泉だ。
それにしても、この又新殿、すごいわ。「日本で唯一の皇室専用浴室」なんて…。
それだけあって、中の調度がもうこないだ見た名古屋城本丸御殿とひけを取らないほどの豪華さ。たかが風呂、されど風呂。
玉座の間、御湯殿、そして厠まで見ることができ、さすがはやんごとなき方の風呂場、われわれ下々とは段違い…と感じ入ってしまった。
皇室専用浴室、なんて世界的にも稀だと思うので、ここは必見だと思う。
さて、道後温泉本館でひとっ風呂というミッションも達成して、喉乾いたな…と思っていたら、商店街のお店の一角にこんなものがあったので、それは飲まずにはいかないよね。
さすがみかん県(って勝手に名付けたけど)、みかんの味がぎっしり詰まっていて、う~これは美味しい。
さて、列車の時間にはまだあるので、あそこに行ってみるか…。
チェアリフトに乗って、松山城へ!
ここも、現存12天守の一つなので行く価値はあるし、ここから眺め下ろす松山市街もなかなか良い。
時間がなかったので天守閣の中には入らなかったが、こんなアホな写真を撮る時間はちゃんとあった。
僕の畏友(と勝手に思っている)サザヱさんの記事のほうがもっと的確な情報があるのでリンクを貼っておきます。
お城を下りて、駅へ向かっていたら、鯛めしのお店があった。
何人か並んでるし、列車の時間に間に合うか?と迷ったが、名物料理だし、美味しそうだし…エイ、と列の後ろに付き、なんとかぎりぎりセーフで食べることができた。
まずは新鮮なタイのお刺身を食べ、次にはそれをご飯に混ぜて卵の入った出汁をかけて食べる、一回で二度美味しいこういう料理、いいよなあ…。
おっと、特急列車の時間が迫っている…ということで、ちんちん電車に乗って駅に戻る。さすが、電車の色もみかん色だ。
松山からは、「しおかぜ20号」で多度津駅まで。
こういうご当地モノがあると買ってしまうよね。
は~、四国の風景は本当に素敵だ。
高知行きの特急「南風」に乗り換えるために多度津駅で降り、しばらく待つと…やって来た列車はこれだった。
いやあ、来てしまったか、アンパンマン列車、うれし恥ずかしというか。
外観だけではなく、列車の中もがっつりアンパンマン仕様で、おじさん的にはどういう顔をして乗ってりゃいいんだっていうか。
このあたりは大歩危、小歩危という景勝地を通るので、車窓を見ていて飽きなかった…が、写真が残っていないところを見ると、さすがにやや疲れていたのか。
それでも、午後6時前には高知に着いてしまうんだから、在来線の特急も侮れない。
その晩は、高知といえばこれ、というモノを食べ、かなり忙しい日を終えたのだった。
(つづく)