レ・クレドールってなんじゃらほい(歴史の続き)
さて、ヨーロッパに立脚したレ・クレドール。その外の地域に広がるのは、グローバル化が進む現代では時間の問題だっただろう。
1970年には、イスラエルがレ・クレドールに加盟した。そのため、名称も、UEPGH Les Clefs d’Or (Union Européenne des Portiers des Grands Hôtels "Les Clefs d'Or") から、 UIPGH Les Clefs d’Or (Union Internationale des Portiers des Grands Hôtels "Les Clefs d'Or")と変更された。
面白いのは、この時点でも、レ・クレドールの名称の中に「コンシェルジュ」という言葉が入っていないことだ。Portier (英語でいうポーター)という言葉が入っていることから、その当時はまだ、ポーターもコンシェルジュも同じようなもの!と解釈されていたのかな。
現在のホテルでも、ポーターとコンシェルジュは同じ部署になっている場合も多いが、大きなホテルだともう少し役割分担がはっきりしてきて、ポーターは主にゲストの荷物を扱ったり、部屋に届けものをしたり、というような仕事が中心で、コンシェルジュはゲストのリクエストに対応(例えばレストランを薦めて予約を取る、など)することが多いですね。
その後のキーイヴェントは:
1976年にカナダが加盟。これはアメリカ大陸で初のメンバー国で、USAより早く加盟した(2年の差だけど)という事実にはちょっと驚いた。
そして1981年には、わがオーストラリアが加盟し、この後は、香港、シンガポールなど次々とアジアの国が加盟していく。
日本が加盟したのは比較的最近で、1997年のことだ。わたしがホテルに就職したのが’93年のことで、確かに思い起こしてみれば、その当時は外資系のホテルはとても少なくて、インバウンドゲストの数も今とはけた違いに少なかった。なのでコンシェルジュというコンセプトもあまり浸透していなかったし、わたしも実際ホテルで働いているにもかかわらず、コンシェルジュという仕事について漠然としか理解していなかった。
1998年に、ついにコンシェルジュという文言が正式名称に加わり、UICH (Union Internationale des Concierges d'Hôtels "Les Clefs d'Or") となる。結構遅かったんだなあ。
そして現在は、前にも述べたように、4,000人を超えるメンバーが、約40か国、536の地域でゲストのお世話をしているのだ。
これってちょっとすごくないですか?自分がそのような集団の一員になってしまっているということを考えると、かなり襟を正すような気持ちになる。
だからって我々は特別な存在でも何でもない(まあ、パッションは特別にあるけれども)。ホテルの宿泊客に対しては、In Service through Friendship で応対するのみ、である。
次回は、どうやってメンバーになるのか、みたいな話を書こうと思います。
(掲載したロゴは、レ・クレドールのサイトよりお借りしました)