第55回社会保険労務士試験 雇用保険 択一式を解説
解説のために問題文をこちらからご確認ください。
雇用保険の問題はPDF上のP17からです。
第一問目
Aについて
原則役員は被保険者になりませんが、労働者の性格が強い場合は、例外的に雇用保険に加入します。
ということで、設問のAは正しいです。
Bについて
労働基準法第116條2項にて「この法律は、同居の親族のみを使用する事業及び家事使用人については、適用しない。」とあります。
ということは、雇用保険においても被保険者とはならないです。よって正。
Cについて
同居の親族については、原則雇用保険に加入できません(労働基準法も適用除外されてます)が、他の労働者と同じような就業の実態があれば、例外的に加入できます。これは設問Aと同じように、労働者の性格が強いから例外的に入れるようにしているのです。
Dについて
原則雇用保険に加入ができない昼間学生と同様にワーキングホリデー制度の入国者は加入できません。ワーキングホリデーとは主に18歳~30歳までが参加対象で、若者の異文化交流を推進する制度として誕生しましたものです。要するに学生アルバイトと同様に雇用され働くことがメインでない(学生の本業は勉強な訳です)ため、雇用保険の加入を除外しておこう(失業給付なんか必要ないでしょう?ということです)となっているわけです。
Eについて
たびたび問題になっている技能実習生の雇用保険の加入の是非の問題です。ここでも大事な観点があります。「労働者として保護するに値するかどうか」という観点です。技能実習生は現場に出て、実際にお仕事をし、お給料を得て日本国内で生活をしていくわけです。失業しても失業給付は入らないでしょうか。そんな事は無いですよね。
この設問では、被保険者にならないとありますが、被保険者として保護するに値しますので、雇用保険には加入します。よって間違い。
問題1は間違いを選択するので、よってEが答えになりますね。
次回は第二問目解説します。