戯の森　１

夕暮れ刻の森のおく
ささやき微笑む少女たち
草花と動物達がおどるワルツ
誰も知らない あじゃらの森で

だからいけない　誰も行けない
あじゃらの森へ　行ってはいけない　言ってはいけない

その森にはいってはならないことは、ここでは誰もの知るところだ
しかし言うまでもなく、だからこの森にははいるものが後を絶たない。
中ではかならず空恐ろしい目にあうのだから、
そこから引き返してくればよいのだった。
引き返せるとは限らないけれど。
今日もまた一人の青年が森の中へと踏み込んでいく。