①陣痛に関わる迷信/神話
『陣痛により母性が強まる』
『帝王切開や無痛分娩では愛着形成に問題が生じる』
この2つは親学に類する事実無根のデマです、海外・国内どちらにおいてもある程度大規模な研究で否定されています。
ここでは日本人データのみ紹介します。
①CBEL Report ・産後の聞き取り調査では無痛分娩と自然分娩で母性の獲得において差はなし。 ・通過儀礼的思想や自然回帰的思想、そして妊婦に接する医療者が古い情報に基づき無痛分娩を敬遠していることなどが普及を停滞させている ・エビデンスに基づく啓蒙が課題
http://cbel.jp/wp9835259570/wp-content/uploads/2021/04/cbel-report_01_01_14_haga.pdf
②2013 臨床麻酔科学会 イブニングセミナーより 要点:母性行動に関与するのはプロラクチンであって、陣痛の痛みの有無は重要ではない。
陣痛と分娩、その後の産後ケアのスペシャリストである助産師さん側からの論文でした。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsca/33/3/33_404/_pdf/-char/en
③エコチル調査
83000例の追跡。
この場では帝王切開と経膣分娩での差をみてますが、分娩様式による愛着形成の差はなし。 愛着形成は、当然その後5年10年続く育児の基盤です。 陣痛の有無では影響が出ていません。
富山のユニットセンターがまとめているサイトのリンクです。
http://www.med.u-toyama.ac.jp/eco-tuc/result/bonding.html
この場は日本人データのみを提示するので紹介しませんが、海外論文では成人期までの知能を追跡して 『差はない』 という調査もありました。
2023年現在、陣痛が愛着形成や母性の形成にとって有利であるという根拠のある情報はありません。
陣痛礼賛は迷信であり宗教であり、医学的根拠のない『言いがかり』です。 そういう「親学」が妊婦産婦ひいては小児に悪影響を与えるわけで…21世紀になって20年以上経ってんだし、撲滅しときたいところ。
『親になるために必要…!』 『子供も頑張ってるんだから…!』 と本人が思えるなら、本人の中では価値があるでしょう。
でも外野は黙れ。
お前は痛くないしお前は産まない。
黙れ。とにかく外野は黙れ。