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キャリアコンサルタントになるために

 キャリアコンサルタントになるためには,試験があります。「学科試験」と「実技試験」にパスしなければなりません。試験の実施機関は2つあります。1つ目は,キャリアコンサルティング協会(キャリ協),2つ目は,日本キャリア開発協会(JCDA)です。どちらの機関で試験を受けるかは自分で選択することができます。

キャリ協とJCDAはどう違うの?

 試験は,「学科試験」(マークシート,四択問題)と「実技試験」(論述+ロールプレイ)に分かれます。どちらで受けても「学科試験」は同じ問題ですが,「実技試験」は両機関で違いがあります

 詳しい違いは各機関のホームページから過去問を見ることができるので,そちらをご覧下さい。
 論述の出題形式,各問いの配点から,キャリ協は,クライエントに対して傾聴した上で,今後どのように面談を展開していくかという見通しが立っているかに重点を置いているのに対し,JCDAはクライエントの「自己概念」を明らかにすることに重点を置いているように感じます。論述がそのような形式であるということはもちろん,ロールプレイでも同じことに重点を置いていると考えられます。
 ただし,第15回(2020年11月1日実施)の試験で,キャリ協は論述の出題形式を大きく変更してきたので,求められる力に変化があるのかどうかは分析が必要なところです。今後の動向にも注意が必要です。
 また,論述試験はJCDAの方が読む量も書く量も多いというのも特徴といえます。

どちらの機関で受けるべきか?

 受験生としては,最後の最後まで,どちらがいいか迷うところかもしれません。過去問をやってみるとわかりますが,圧倒的にJCDAの方が分量が多く,時間的にきついと感じる人も多いでしょう。個人的には,分量だけで決めるのはよくないと思います。最終的には,どちらの出題形式が合っているかで決めるのが一番いいと思います。

私がJCDAで受験した理由

 私は,JCDAで受験しました。やはりどちらで受験するかについてはギリギリまで悩みました。ネックになっていたのは分量です。JCDAは最後まで終わらない可能性を拭えなかったからです。しかし,それでもJCDAを選びました。その理由として,私にとっては問1の指定語句つきの論述がやりやすかった点,「自己概念」を明らかにすることの方が得意だった点(これは特にロールプレイで重要な点になります),そして何より最初直感的に合っていると感じたのがJCDAだった点が挙げられます。

 結果,論述は45/50という高得点をとることができました。キャリ協ではこんな点数は無理だったと思います。やはり,自分に合うと感じた方で受験し,きちんと傾向と対策,自己分析を行い,万全の体制で望むことがベストだと感じます。自分の得意分野を生かすことが重要だといえるでしょう。 

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