【役立つ英文法】 "as for" と "as to" の使い分け
「英文法」としましたが,語句の使い方の違いで,特に「英作文」で役立つ内容です。"as for" と "as to" はどちらも「…に関して」と,一見同じような訳語が与えられますが,使われ方はだいぶ違います。ではどのように異なるのでしょうか。
まず,"LDOCE" によれば,
as for somebody / somethingas to something
と出てきます。"as for" は後ろに「人・人以外」がくる,"as to" は後ろに「人以外」がくると考えられますが,意味的には同じなのでしょうか。ここで,"COBUILD Advanced Leaner's Dictionary" を引いてみます。
You use as for and as to at the beginning of a sentence in order to introduce a slight different subject that is still connected to the previous one.
You use as to indicate what something refers to.
上記の説明からわかることは,"as for" と "as to" は,
文頭に置き,前の話題と関連しているが,わずかに異なる話題を導入するために用いる
ことがわかります。"COBUILD" には次の例文が挙げられています。
The city has some wonderful museums. As for hotel 'Coco Reef' is a great choice.
最初の文では,「その街にはすばらしいいくつか博物館がある」と「博物館」を話題にしています。その後で「ホテルについて言えば,'Coco Reef' が良い選択だ」と,その街のことに関連しているけれど,「博物館」ではなく「ホテル」に関する話題を提示しています。
一方,"as to" は,"about" や "concerning" とほぼ同義だと考えられます。例文は次のものが挙げられています。
They should make decisions as to whether the student needs more help.
やはり,"about / concerning" として使われているといえるでしょう。1つめの意味では置き換えが可能ですが,2つめの意味では置き換えが不可です。一見,どちらも似た意味に感じるかもしれませんが,まったく異なる文脈で使われるので注意が必要です。訳語を覚えることではなく,日本語をきちんと捉えることも重要です。
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