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トンピリビ
ふだん何気なく、自分の意志とは無関係によく鼻歌が出てくる。鼻歌なんてそういうものだと思うけれど。
例えば洗濯物を干しながら、さだまさしの「下宿屋のシンデレラ」(かつて某電機メーカーとのタイアップCMソングで、洗濯機を買うとこのレコードがオマケについてきたそうな)という歌が急に浮かんできて口ずさむのは、個人的には早朝あるあるな流れなのだけれど、
その時の行動によって思い浮かべるよりも先に、何の脈絡も因果関係もなく歌の方からいきなり出て来ることがよくある。普通にある。
これも自分にしか聞こえないただの鼻歌なので、別に問題はないし、むしろ私はそれを楽しんでいる気がする。
一時期、浮かんできてはフンフン歌っている鼻歌を、毎日メモして日記に書いていたこともあった。ヒマか。
そしてつい最近、何をしていた時か忘れたけど、ふっと口をついて出た歌が「トンピリビ」だった。
ワンフレーズ歌って(歌詞もあまりもう覚えていない)
「え、なんで今この歌出てきたの?」
と、我に返って笑ってしまった。
歌ったのも何十年ぶり?
っていうか、脳内にまだあったこともびっくり。
それで、気になって5日後くらいの日記に書いた。
(以下、石楠花荘日記むつら☆の焼き立て便より少し加筆しました↓)
★「トンピリビ」のゆくえ★
トンピリビは、元々はフランス語の「トム・ピリビ」という歌だそうで、日本では「NHKみんなのうた」で紹介されたということです。
へー。
でも私が初めて聴いたのは、多分「みんなのうた」ではなくて「ママと遊ぼうピンポンパン」だったと思う。
何故か小6〜中1頃の私はピンポンパンでお姉さんが歌う歌が好きで、よく夕方の再放送を見ていた。
例えば「パンダちゃん」とか「キャンディマン」とか「レインドロップス」とか。
あまりに好き過ぎてソノシートも買った。
あとから気がつけば「キャンディマン」のオリジナルはサミーデービスJrだし、「レインドロップス」はB・Jトーマスの♪raindrops are falling on my head…♪だった。
今でもあの曲が聴こえると当時の歌詞で「あーまだれ小僧ちゃん♫」と歌ってしまう。
ちなみに、いつぞや小室等さんもテレビでそう歌っていた。ピンポンパン見てたのかしらん?
そして「トンピリビ」もそこで聴いた。
内容は、トンピリビという、お家を2件、お船を2隻、オウムを2羽も持っている謎の大金持ちと友達になりたいなーという歌だった。
なんか、子供に聴かせるには打算的な?歌だなぁと思わなくもなかった。もちろん私も小6の子供だったので打算的なんて言葉は知らずとも、何となく「子供の歌にこんなのがあってもいいんだ!」みたいに思った気がする。
でも、その時には気がつかなかったのか(そんなはずはないな)忘れてしまったのかはわからないが、この歌にはオチがあったことが今回色々調べていてわかった。
歌の後半で、実はトンピリビは大ホラ吹きだったことがバラされている。フランス語の原曲でも最後には、トンピリビは嘘つきでお金持ちなんかじゃくて、でもお人好しで憎めない…みたいな流れになっている。「みんなのうた」でも。
私は今回「トンピリビ」を探していて初めて知った。
へー。
え?もしかしたらピンポンパンのお姉さんも、そこまで歌っていたのか??
それにしてもこのオチ、なんかちょっと切ない気がしないでもない。
結婚サギの歌ではないと思うな。そういう見方もあるのかもしれないけど。
もっとなんというか、
切ないんだよ。
トンピリビ、、深い。
(つづくかも)