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十五夜

今日の夕方、生協の牛乳を取りに行ったお家の近くで、まだ明るい空に大きな月が上ってくるのをみつけた。

今日は、中秋の名月なんですって。十五夜だけれど、満月ではなくて左下が少しぼやんと欠けていた。

上りはじめの月は、とても大きい。
大きなおせんべいみたいな月が東の空を上る時、なぜか昔から、
「ボーン、ボーン、ボーン……」と、古い柱時計みたいな、時計塔みたいな(聞いたことないけど)音がするような気がする。

空が暗くなって月が光りだすまでの間、ずっと静かに鳴り続けている。
いえ、幻聴とかではなくって、上ってゆく月はそんなイメージなのだ。


♪でた でた 月が
まーるい まーるい
まんまるい
ぼーんのような 月が♪

…ひょっとしたらボーン、ボーンは、小さい頃から歌ってきたこの歌のせいなのかもしれない。なんだ、そうなのか?


ところで、この歌を逆さまに歌うのが流行らなかったっけ?小学生の頃?たぶん。中学生になっても歌ってたかもしれない。私なら。

…と思い出して、運転しながらひとりで歌ってみたら、、

たーで たーで がーきつ
るーまい るーまい
るーまんま…(このへんから怪しくなる)
んぼんのような がーきつ…

違う!
全然、逆さまじゃない。
でも確かにこう歌ってた。
(…ちょっと自信なくなった)
違ったまま覚えてた?

まーるい の逆さまは、
いるーま じゃないか。
まんまるい は、
いるまんま。

極めつけは「んぼんの」。
ぼーんの は絶対こう歌ってた自信があるけれど、
正確には のんーぼの だ。

(ちなみに、のばし棒を母音にしないことが原則となっていたらしい。知らんがな。)

しかも「ような」はまんまだし。


…まあ、細かいことはどうでもよくなって、正調を歌いながら帰った。
帰り道は西向きなので、両方のサイドミラーに映る月を時々見ながら。