肩甲骨の位置と機能を見極める‼️肩甲胸郭関節の評価ポイント
こんにちは!
理学療法士のしゃけさんです!
今回は肩甲胸郭関節の評価について解説していきたいと思います!
新人セラピストの方やこれから整形外科で働こうと思っている方で肩甲胸郭関節なんて何から見ればいいのか分からないよ〜って方はぜひ読んで頂けると幸いです!
静的なアライメント評価
肩甲骨の位置が適切でないということは、肩甲骨に付着する筋群の緊張が不均衡であることを示します。また、肩甲骨が安静状態で異常に変位していると、肩甲上腕リズムが変化するため、可動域制限を引き起こすと言われています。
例)
肩甲骨が下方回旋している場合:
棘上筋の起始と停止の距離が短くなり、回旋筋腱板の作用が低下し、肩甲上腕関節の異常可動性を引き起こす可能性がある。
アライメントの評価方法と正常値
座位または立位で後方から肩甲骨の位置を観察する。
正常な位置からの逸脱や左右差を観察する。
肩甲骨の変位と筋の緊張状態
肩甲骨の変位から張力が高まっている筋と張力が低下している筋を推察します。
表はざっくりまとめたものなのであくまで参考程度でお願いします。
脊柱や胸郭にアライメント異常がある場合、胸郭上の肩甲骨の位置が変位して見えるため注意が必要です。
肩甲胸郭関節の可動性評価
静的アライメントからおおよその筋の緊張を推測し、実際に動かし筋緊張を確認します。
肩甲胸郭関節の可動性低下があると、肩甲上腕関節や脊柱などの隣接関節に過剰な可動性を必要とし、隣接間接の疼痛を招く恐れがあるため非常に重要な評価となります。
可動性の評価方法
患者さんを側臥位で寝かせ、肩甲骨と上腕骨を把持し、上方回旋・下方回旋・挙上・下制・内転・外転の各方向に動かし肩甲骨の可動性を評価します。
全ての可動性低下が見られる場合は、胸鎖関節や肩鎖関節の可動域制限を疑う。
胸鎖関節・肩鎖関節の評価方法
上記した肩甲胸郭関節の可動域評価で全ての可動性低下が見られる場合に胸鎖関節・肩鎖関節のどちらに優位に可動域制限があるかを見極める方法を説明します。
患者さんを側臥位で寝かせます。
上腕を外転45°に保持させた状態での肩甲骨の上方回旋を許した挙上と、上腕骨を体側に固定した状態で肩甲骨の上方回旋を制限した挙上を比較します。
上腕を外転45°に保持し、肩甲骨の上方回旋を許した挙上では胸鎖関節の運動が反映し、肩甲骨の上方回旋を制限した挙上は胸鎖関節による鎖骨挙上と肩鎖関節による肩甲骨の下方回旋が組み合わさった運動となる。そのため、両者を比較することで胸鎖関節と肩鎖関節の可動性を比較することができます。
例)
全方向に可動域制限があり、
・肩45°外転位での肩甲骨挙上=肩下垂位での肩甲骨挙上の場合は胸鎖関節優位の可動域制限の可能性あり!
・肩45°外転位での肩甲骨挙上>肩下垂での肩甲骨挙上の場合は肩鎖関節優位の可動域の可能性あり!
まとめ
肩甲骨の位置関係から張力の高い筋肉、低い筋肉を予測したり、その可動域制限が肩甲胸郭関節、胸鎖関節、肩鎖関節のどこからの影響が大きいのかが分かるだけでもリハビリの質は間違いなく上がると思います!
臨床でもすぐに実践できる内容だと思うので是非実践してみてください🫡
今回の内容が少しでも参考になりましたらスキ・フォローお願いします!
Instagramもやっていますので是非フォローしてください!