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ひとり弾丸別府旅
こんにちは、ぺろよしです。
41歳の誕生日に別府に一人旅に行きましたのでその記録です。
フェリーさんふらわあに乗船し、大体朝7時から12時間近くウロチョロして温泉入りまくり(地獄めぐりはせず)の楽しい現実逃避旅でした。
今回非っっ常に長いnoteになりましたが、さんふらわあ乗船から行った温泉や食べたものの感想をありったけ綴りましたので最後までご覧頂ければ嬉しいです。
◆さんふらわあに乗船
私が住んでいる兵庫県だと六甲アイランド〜大分港間でさんふらわあが毎日運航中(検索したら大阪南港発〜別府の方はチラホラ乗船レポがありましたが神戸発はあんまりない??)
結婚してからは一人旅はご無沙汰だったけど、やっぱり自分の好きな旅のスタイル(時間の許す限り動き回り観光もグルメも楽しむ)で楽しみたいと思い、夫に頼み込んで誕生日に自由時間をもらう事に。1日私がいないだけでヘソを曲げるお姉様もいるし、行き先どうすると悩んだ時に思い出したのが0泊弾丸フェリー旅だったのです。
早速公式サイトから予約。どこでも寝れるしとレディースツーリストを選んで往復12000円。乗船してから気が付いたのですが、阪神または山陽電車利用ならもう少し安く押さえられます。
夕方お姉様をお迎えに行き帰宅してからリュックを背負って出発!
久々の一人!!
私のための私だけの自由な時間!!
各駅から港まではバスが出ています。私は阪急御影駅から乗車。駅を降りてすぐにヤツドキ(シャトレーゼのおシャンティなお店)があったので乗船のお供に苺大福とチーズフロマージュを購入。だって誕生日だもの!
バス料金は現金のみ230円で前払い。月曜日にも関わらず結構人が乗ってくる。遅れていたので港に着いたのも出航30分前だった。ちなみに受付で誕生日ですと言うとなんと朝夕どちらかレストラン利用が無料となるのです!(前後3日でも可)
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レディースツーリストルームはこんな感じ。
左右のカーテンは保健室の様に完全に区切られてるかと思いきや上半身くらいまで。またHPにはコロナ対策で等間隔に割り当てますとありますが、帰りの便は両隣に人がいました。コンセントの充電は入口と最奥に3箇所、USB充電なら各スペースにあり。
マットレスを引いてシーツ2枚で自分をサンドイッチするようにし、薄めのキルトケットを掛け布団とします。大寒波の日の割に部屋は寒くはなかったけれどかなり乾燥(干した濡れタオルが3時間で乾いた程)していたので、気になる方はマスク等対策グッズを。
荷物を置いてレストランへ。ビュッフェ形式でサラダ刺身おでん、とり天やまぐろコロッケなんかの大分の郷土料理や、恵方巻きさんふらわあカレー(肉がゴロゴロで美味しい!)と種類はそこそこ豊富でした。
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19時の出港時刻になり外で手を振ってくれる職員の方々を見ながら久々の一人ディナーを楽しんだ。おギャン様に離乳食食べさせながら「前向いて食べよう!」「ごはんこぼしてる!」なんて怒らず自分のペースで食べられるこの幸せ…。
しかし何故かいつもよりお腹が空かないのでビュッフェは一皿だけでおしまいにしてデザートへ。5種類のミニケーキとフルーツ類にアイスクリームがあり、ドリンクバーも特にお茶が充実していて嬉しい限り。
食べ終わると20時に明石大橋を通過すると放送があったのでいそいそと展望デッキへ。ライトアップされていて綺麗!初めて見るアングルがすごい!でも風が!!掴まってないと海に落ちるレベルで風がめちゃくちゃ強いし寒い!!ので早々に引き上げました。
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次は大浴場へ。わずかに下水臭がするものの綺麗に清掃されている。浴槽は二つあってジェットを腰に当てながらお湯に浸かった。船の動きで湯船ごとユラユラするのが楽しい。昔たかぎなおこさんのコミックエッセイで読んでからフェリーの揺れる大浴場は憧れだったのです。
お風呂帰りにトイレに行こうとしたら個室のドアが閉まらない!他の個室も同様で恐らく壁と扉の間にロックらしいものがあるんだけどビクともしない。困って入って来た人に尋ねたら「あーこれ船の揺れでバタンバタンしない様になってるの。力入れたら閉まるから」との事。言われた通り強めに扉を引くとちゃんと閉まった…。また一つ無駄な恥をかいた。
21時45分消灯。それまでは文庫本を読んでのんびり。船内Wi-Fiはあるものの船が動いている間はほぼ繋がらないので束の間のデジタルデトックス。
横になるとマッサージチェアのような小刻みな揺れがあるので何となく落ち着かず…。浅い眠りについて午前3時隣のおばあさんがゴソゴソする音で目が覚めてしまった。というか他の人も起きちゃったし荷造りはもう少し後でしてくれよ!!耳栓持って来なかったのを後悔。
それから何となく眠れず次に目が覚めたのは「おはようございます」と船の人が電気を付けて起こしに来た午前5時20分。あと1時間で大分港です。
30分くらい寝転んだ後に身支度を整えて到着口へ。降りてすぐ大分駅行きのシャトルバスが来ていますが、別府に行くなら徒歩で西大分駅に向かいそこから電車に乗るとよいです。
真っ暗な中10分程歩いて駅へ。
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進行方向右側に別府湾を見ながら別府駅に着いたのが7時頃。お目当ての素敵なカフェでモーニングの予定だったはずが改めて見てみるとこの日は定休日。お腹も空いていないし、そうだ!朝風呂に行こう!
◆温泉天国を楽しもう
・はじめに
温泉王国の大分県ですがその中でも別府は「別府八湯」と言うくらい泉質も違うバラエティ豊かな温泉を楽しめます。
今回私は有名な所からジモ泉(共同浴場)計6ヶ所の温泉に浸かりました!こちらのサイトから細かく検索出来るので是非自分好みの温泉を見つけて下さいね。
そして初めて別府に行く方への私からのささやかなアドバイスです。
・入浴はマナーとルールを守ろう!
観光客の多い温泉なら最初に受付で丁寧に入り方をレクチャーしてくれますが、ジモ泉は地域の方の大切な場所。挨拶と掛け湯は必ず、特に浴槽の縁には座らない様にしましょう。
先程の別府たびのサイトにも詳しく書いてあるので旅行前に目を通すべしです。
・別府の立ち寄り湯はアツイ
家のお風呂なら40℃程度が一般的ですが別府の湯は45℃前後(下手したらそれ以上)!
ぬる湯があるジモ泉もありますがそれでも体感41℃くらいあるので、子供連れで立ち寄り湯は正直厳しいかと(勿論季節・時間帯・人の入り具合・加水状況で多少変化します)
数字で書くと熱すぎですが長湯は出来ずとも意外と慣れて心地よく入れてしまうのが不思議。そして帰宅してから地元湯では物足りなくなるまでがワンセット。水分補給はしっかりしながら楽しんでみて下さい。
・タオルや下着類は捨ててもよいもので
硫黄泉に入る(特に後で書く泉質強めの明礬エリアや鉱泥温泉)と肌に触れるものにまで硫黄臭が付きます。しかも洗ってもなかなか落ちないので最悪処分してもいい物を持参しましょう。アクセサリーも変質(あと紛失盗難)の可能性があるので置いていくのがベストです。
・ジモ泉の良さを味わえ!
ジモ泉はスパ銭とは違い扉を開ければ即脱衣所だったり、シャワーやカラン、シャンプー等のアメニティやドライヤーもない所がほとんどなので(料金が500円超えたらある所はある)、必要なものは持参して下さい。気になる方はGoogle mapのクチコミや公式サイト等で要確認。
一湯目:竹瓦温泉(別府駅エリア)
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ファースト湯で私が選んだのは竹瓦温泉。
別府を代表する有名所でレトロな佇まいが素敵。本当は帰り際に行く予定だったけど朝イチなら人も少なく楽しめるのではと思い来てみたのだ。
駅からも近く周辺には趣ある路地もたくさんありますが、ソープエリアが真横なので気になる方は迂回して下さい。
扉をガラガラするとすぐ番頭さんが「お風呂?砂湯は入る?今お湯の温度43℃くらいだけど大丈夫ですか?」と確認。お、おお…熱めだが何とかなる!ちなみにこの竹瓦の湯は6湯の中で下から2番目程の熱さでした。別府アツイ!
そして砂蒸し湯ですがこの後鉄輪エリアに移動予定だったので入らず。今思えば待ち時間ない内に入っとけば良かった。
待合スペースにも管理者のおじさんがいて入り方を丁寧に教えてくれるので初心者でも安心。自販機で300円のチケットを買い早速女湯へ。
小さめの脱衣所棚に荷物を入れ(一応湯船から棚は目視出来るが心配な方は待合にロッカー有り)手拭いを持って階段を少し降りればもう温泉。先客の方が一人いらしたので会釈して掛け湯の後入ります。うわー!43℃やっぱ熱い!と思いきや寒さで冷えた手足が温もりだすととても気持ちよい。深めの浴槽に肩まで浸かれば真上の高い天井にしばし癒しのひととき。マジでここは平日朝イチの人のいない時間帯がおすすめです。
二湯目:鉱泥温泉(鉄輪北エリア)
竹瓦温泉を出たのが7時半頃。鉄輪エリアに行く為に別府駅にある観光案内所で亀の井バスのフリーパスを買おうとしたら8時45分にならないと開いてない!
フリーパスを買わずにそのままバスで行ってもいいけど、案内所で話も聞きたいし結局待つ事に。8時にはお土産屋さんやカフェがオープンし始めるがまだお腹も空かないので駅周辺をひたすらウロウロ。調べたら駅から近い所に田の湯温泉という炭酸ジモ泉があるみたいなので行ってみたら定休日だった…残念。
やっと時間になったので案内所でフリーパスを購入。受付のおばさまが非常に親切な方で色々と教わる。
徒歩や公共交通機関での別府移動に関しては、駅周辺はともかく鉄輪や明礬は山に向かって登る形になるのでレンタサイクルや別府大学駅から徒歩はかなり厳しい(健脚向け)らしい。バスなら1時間に2〜4本は循環しているので待ちぼうけにもならなそう。おばさまからはこれから向かう予定の鉄輪エリア北の鉱泥温泉を一番先に行き、バスの本数が少なめの明礬エリア→鉄輪に戻り散策→駅へ戻るプランを提案してもらった。鉄輪行きバスがあと数分で出ると言うので時刻表ももらい反対側の停留所へダッシュ!
バスに乗ると運転手さんから雪でサファリパークが休園になっていると案内が。それを聞いて中韓の観光客が皆降りて行った。そうか、春節の季節なんだ。
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おばさまの言う通り駅からはずっと登り…これはバスか車が正解だ。鉱泥温泉に行くには鉄輪エリアを経由して本坊主バス停で下車し、すぐ向かいの本坊主地獄の脇道から入っていく。周囲は硫黄の香りが漂う。
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綺麗なお庭を通って中に入ると先客の母子がいて受付の人を呼んでいた…が出てこない。理由は簡単、受付入り方のレクチャー湯もみ清掃など温泉の全てをお一人で管理されているので大変なのだ。しばらく待つと戻ってこられたので入湯料900円を支払い、先客さんと一緒に入り方を教わった。
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まず入ってすぐの露天風呂で体を温めてから泥湯に入る。泥湯は効能つよつよなので顔を洗う事はおろか体にパシャパシャかけるのも駄目でただ浸かるだけ。数分入る→休憩を繰り返し最後に泥を落として終了と言うのが入り方。
露天風呂に足を付けるとアツイ!!竹瓦温泉よりも確実に温度が高い。先に入った母子の「熱いけど掛け湯しまくれば慣れる」という言葉を信じ、掛け湯しまくる。確かに慣れたら大丈夫…。むしろ雪も舞って風も強いし熱めの方がいい。
温まったので泥湯へ。一面灰色の硫黄泉なので底が見えず、出入り口の手すりを掴んで足元を確かめながら入る。更にアツイ!浴槽は既に4人いて私を含め5人入ればもう満員になる位の広さ。
お湯を触ってみるとパック出来そうな粘性の泥ではなく粒子が細かくサラッと滑らか。しばらく浸かると肌が心なしかピリッとする様な…?
先客さんの中に県内の方がいたので色々とお話を伺った。国内の温泉に色々行ったがここが一番良いとの事。それから以前若い女の子が注意を無視して出入り口とは違う所から出ようとしたら滑って転び頭から泥湯に浸かり大変な事になったみたい。
熱くなったので泥の付いたままベンチに座る。強風が体を冷やすのであまり長時間全裸ではいられない。泥を落とす小さな湯船と休憩場所っぽい東屋があるので退避→泥湯を繰り返す。先程の受付の方が来て「かき混ぜましょうね」と湯もみをしれくれた。先客さんからは「初めてなら長湯すると疲れちゃうかも」と言われたので2回泥湯を堪能して露天風呂で泥を落としフィニッシュとした。
画像の注意書きにもある様にここは午前中のみの営業でかつ未就学児は不可(温泉がつよつよの為)と行くには少しハードルが高いが、それを有り余る効能の強さと泥湯の良さでこちらが私のベストオブ別府湯になった。
900円という値段は100円200円で入れてしまうジモ泉に比べれば高いかもしれないが、坊主地獄の泥を運ぶ手間や綺麗な温泉の管理を考えればむしろ安い部類ではと思う。
余談ですが、私が何故こちらを訪ねたかと言うと2ch旅スレでおすすめしているねらーが多かったから(笑)間違いではなかったので別府を訪れたらぜひこの鉱泥温泉を堪能して欲しいと思います。
三湯目:鉄輪むし湯(鉄輪エリア)
さて、バスで鉄輪エリアに戻り腹ごしらえしたりブラブラしていたら強風ですっかり体が冷えてしまった。温泉に入ろう…!(井の頭五郎風に)
向かったのは鉄輪エリアを代表する有名どころ「鉄輪むし湯」。温泉の蒸気で温まった部屋に入り敷き詰められた薬草の上で横たわる変化球温泉である。
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自販機で入湯料700円とレンタル浴衣200円のチケットを買い脱衣所へ。おばさまがチャキチャキと入り方をレクチャーしてくれた。
まず内湯で体を洗い脱衣所で浴衣を着て奥の蒸し湯スペースへ。8分(追加でプラス2分の計10分入れる)蒸された後に浴衣を脱ぎ汗を流して内湯へというのが入り方だそう。
言われた通り内湯(熱さは竹瓦以上鉱泥以下だった)に入り浴衣を着ていると、先客の女性が蒸気と共に汗だくで出てきた。「熱かったですか?」と聞いたら「熱いですけど気持ちいいですよ!汗がヤバいです!」との事。サウナは5分も入れない私だけど大丈夫かな…。
おばさまに呼ばれて小さな扉をくぐって室内へ。床一面に石菖(セキショウ)と言う清流沿いにしか群生しないレモングラスに似た薬草が敷き詰められていてスッキリした草の香りが充満している。平たい石の上に手拭いを敷いて頭を置く様に言われ横たわると「じゃあ今から8分ねー!」と扉を閉められる。温かい空気が冷えた手足をじんわり包んでくれるみたいでポカポカしてくる。サウナに行くと熱さと乾燥でいつも皮膚の薄い唇や目蓋がひりつくけど、蒸気のおかげで全然そんな事もなく汗がじわじわ流れていく。お客も私以外おらず一人で堪能出来たのがまた嬉しい。
8分経つとおばさまが延長するか聞いてくれるので迷わず2分延長。何なら2分と言わず5分でもいい…この心地よさをもう少し味わっていたい。
とは言え長居は出来ないので蒸し湯を出てすぐ脇のスペースで浴衣を脱いで内湯へ。ここはシャワーもカランもアメニティもドライヤーもあるので汗びっしょりの全身をしっかり洗う事が出来る。連続でお風呂に入るといつシャンプーすればいいかわかんないよね…。
サッパリした後は出入り口前にある無料の足蒸しスペースでまた天然サウナを楽しんだ。
四湯目:熱の湯温泉(鉄輪エリア)
蒸し湯の後は食べ歩きでもしようかと思ったら火曜水曜は休みの所も多く断念。観光案内所のおばさまおすすめの石畳の道から蒸気が上がるスポットを歩いたり見たりしてしばし楽しんだ。じゃ、次の湯に行こうか。
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鉄輪蒸し湯からも近い熱の湯温泉。なんと無料で入れてしまう。100〜200円という格安ジモ泉だらけの鉄輪エリアの中でも無料という異彩を放っているジモ泉中のジモ泉である。
入口手前でもめちゃくちゃ伝わってくるディープ感が観光客にはやや敷居が高い…でもすごく気になる!行くっきゃねえ!!
引き戸を引くと即脱衣棚、右横に浴槽だけがポツンとひとつ。暖簾すらないので扉を開けた瞬間に素っ裸丸見えにならないかなと気を遣ってしまう。ここはどう見ても地元の方だらけで先客が多かった。こんにちはと挨拶して使い古された桶を取って掛け湯する。
ウッ…名前の通りアツイ!ちなみに現時点までのぺろよし基準熱さランキングは鉱泥>>熱の湯>蒸し湯(内湯)>>>竹瓦です。ちなみに最ぬるの竹瓦で43℃です。
たまらず隣で浸かっていたおばちゃんに「すごい熱いですねえ」と声をかけてみたら「えっ、そう?いつもこれくらいよぉ」と首を傾げられた。
別のおばちゃんにも「ここ何度くらいでしょう?」と聞いたら「さあねえ。わかんないけど45℃もないんじゃないかしら」
別府の人は鉄の肌を持っている??
事前予習で加水するなら地元の人に声をかけて〜とあったがとてもじゃないがかけられる雰囲気ではありませんでした。
結局あまりの熱さに5分で退散。入れ替わりで入ってきたお婆さんが「あらあ〜今日は混んでるからぬるそうねえ」と言っててたまげました。
源泉掛け流しなのに無料というバグレベルの熱の湯温泉。先程の蒸し湯からも近く駐車場もありますし、鉄輪散策中でも寄りやすいと思います。今までご紹介した温泉に比べると清潔感はほんの少し劣りますがディープさでは群を抜いているので興味があれば是非行ってみてください!
五湯目:みょうばん湯の里(明礬エリア)
本当はもう少し鉄輪エリアにいたかったけど、次の温泉が私を待っているので後ろ髪をひかれながらバスに乗った。
目指す明礬温泉に向かって標高がどんどん上がっていく。チラつく雪はなかなか止まず風は更に強くなる。
13時半くらいに到着し、お目当てのスイーツを堪能した後に登り坂を少し歩いて「みょうばん湯の里」にやって来た。バスを降りた途端に鉱泥温泉よりも強い硫黄臭が漂っていて、正直な所ウッ…とくるくらい。
明礬エリアは立ち寄り湯はごく僅かで、宿泊先で入るか貸切家族湯がメイン。そんな中でもみょうばん湯の里は湯の花の製造工場やらお土産物屋さんやらお食事処とか色々あるので観光客(8割中韓)もとても多い。
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温泉はお店や貸切湯の通りを抜けた先(写真右奥)の山の中腹にある。受付で入湯料600円を支払いその先の女湯へ。
無料鍵付きロッカーやドライヤートイレ等がある脱衣所の先に広々とした露天風呂があった。シャワーはないがカランがある。熱の湯温泉で頭皮に汗をかいたしドライヤーもあるのでここでまたシャンプーしようとしたら、カランから出たのは温泉水だったので臭いを気にする方は洗わない方が良さそう。そんな事よりお湯を被ったそばから強風に煽られて飛び散るのでなかなか頭が洗えない!!後で気が付いたが小さな内湯があったのでそこで洗えばよかった…寒かったし。やっとの事で洗い終わりほんのり青みがかった乳白色のお湯に浸かる。激アツでもなくぬるめでもなくちょうどいい温かさなので長湯も可能。強めの酸性のお湯が肌がツルツルにしてくれるらしい。
ぼーっとお湯に浸かりながら空を見上げる。なんて贅沢な時間なんだろう。子供がいると一人でゆっくりとお風呂に浸かる事すら難しくなるなんて誰も教えてくれなかったなあなんて考えながら内湯と露天風呂を2回行き来した。
中韓の観光客だらけだけど温泉自体はツアーに組み込まれていないのか静かに入る事が出来て大満足だった。
下のお店エリアで買物し、少し降ったプリン屋前のバス停からバスに乗り明礬エリアを後にした。
六湯目:海門寺温泉(別府駅エリア)
16時頃別府駅に戻り、お土産を買ったりしながら夕食をその場で食べるかテイクアウトしてフェリーで食べるか考えていた。
目当てのお店が入っているトキハという商業施設に行ったらオープンは17時から。お腹もそこまで空いていないし歩き疲れたので待つ事にした。
いい感じのカフェもあるしゆっくりしたかったけどそろそろ帰る時間も近付きつつある。
17時になったのでその場で早めの夕食を取ったが、19時20分の出航までまだ少し時間があった。
うん、最後の湯に入るしかないね。
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向かったのはトキハから一番近い海門寺温泉。
暖簾をくぐり入湯料250円を支払う。別府駅周辺は250円で入れるジモ泉が多い。相変わらず安い。
中はあつ湯とぬる湯の浴槽、シャワーとカランもあって結構広め。夕方の時間帯のせいかこちらも地元の人で賑わっていた。
掛け湯をしてぬる湯に浸かってみる。ぬる湯と言っても私の地元の温泉の様な微熱くらいの温度ではない。だってここは別府だもの!多分41℃くらいかなあと思います。肩まで浸かるとその内じわじわと温まって汗が浮かんでくる。ドライヤーも50円で借りれるのでシャンプーしてもよかった。硫黄臭もするし…。
お湯は無色透明で泉質は後から調べたら炭酸水素塩泉だった。炭酸感はわからなかったけどこちらも肌がツルツルになるそう。
最後の別府の湯なのでじっくり入りたくてあつ湯は行かずぬる湯を堪能した。
こちらの温泉は駅やトキハからもすぐ近くだし、あつ湯ぬる湯やシャワーカランもある綺麗な施設なので初めての立ち寄り湯にはおすすめ。また脱衣所にはベビーベッドもあったし子連れ地元ママもいたので小さい子でも行きやすいかと思います。
以上六ヶ所の温泉巡りでした。
最終的なぺろよし基準熱さランキングは鉱泥>>熱の湯>蒸し湯(内湯)>>>竹瓦>明礬湯の里=海門寺(ぬる湯)かなと。
そしてベストオブ別府は甲乙付け難いけれどやっぱり鉱泥温泉!!午前中のみの営業で行きにくいかもしれないが、湯治場にもなっているくらいのつよつよ泉質をぜひ味わってみてほしい。
かなり入ったと思うけどまだまだたくさんの温泉が別府にはあるというのがスゴいところ。次回はスタンプラリーにも挑戦してみたい。
◆食べたものと買ったもの
ここからは食べたものと買ったものについて。
温泉に入りまくっていたせいなのかわかりませんが、いつもは食べる方なのにあまりお腹が空かず…。定休日のお店も多く食べ歩きも出来なかったのが心残りです。いいんだ、また次の楽しみに取っておくから!
・地獄蒸し料理(地獄蒸し工房鉄輪)
朝食は食べずにいましたが鉱泥温泉から鉄輪エリアに戻って来た10時半頃には流石にお腹が空いてきた…。別府に来たからにはやっぱり地獄蒸しでしょ!と思い、いくつか地獄蒸し料理を楽しめる所を探していた。中でも一番有名で行列が出来る「地獄蒸し工房鉄輪」の前を通ったら空いていたので行く事に。観光客御用達なだけあって、入口のメニューが多言語向け。野菜や海鮮に豚肉の他カニや飲茶なんかもあって面白い…が、一人用のメニューが少ない。ほとんどが1〜2人前で普段なら食べられるけど今この空いてないお腹ではちょっと厳しそう。悩んで1人前の表記がある鳥飯だけにした。
ここのシステムは少しややこしい。まず予約受付(今回は待ち時間0)した後に自販機で食材と釜使用料400円のチケットを購入し、再度受付へ。食材を渡されるので席取りをして決められた番号の釜へ。店員さんが蒸し方を教えてくれるので手袋をはめて自分で釜の蓋を開け食材を投入→タイマーが鳴ったら出来上がりなので取り出して食べると言う流れ。
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鳥飯はおこわみたいで美味しいけど地獄蒸し食べた感は薄かったので、とうもろこしにすればよかったかな。
ふと他の人の食材を見たら…大きな声では言えないけどカニは霜がついたままだし野菜はなんだかツヤがない…。泊まれば地獄蒸しが出来る宿も多いので、近くのスーパーで食材を買ってそこで蒸した方がいいかもしれない。
・だんご汁(甘味茶屋)
地獄蒸しを食べ終わって鉄輪を散策しつつ食べ歩きでもしようかと思っていたら、先程書いた様に定休日のお店が多く食べ歩きが出来なかった。お昼も近付いてきたし寒いので温かいものが食べたくて候補に入れていた「甘味茶屋」に行く事にした。店名の通り甘味メインのお店と思いきや、だんご汁やとり天などの定食もある人気のお店。場所は鉄輪エリアを外れて歩いて20分ほど。大きな国道沿いを真っ直ぐ下って行く。バスで行けない事もないけど、本数が1時間に1本しかなく歩いた方が早い。目の前に青い別府湾が一望出来るので眺めがとても良い。山があってすぐ海がある景色は地元兵庫みたい。
20分以上歩いてお店にやっと到着。ここも行列を覚悟していたけど平日の昼前11時すぎだったのですぐ通してもらえた。
セルフのお茶を飲みつつ何を頼むか考える。本当はだんご汁にやせうま(だんご生地に砂糖ときな粉をまぶしたもの)がついた定食を食べたかったけど鳥飯がまだお腹を圧迫している…泣く泣くだんご汁単品を注文。
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調べてもだんご汁というものがよく分からなくてすいとん(食べた事ないけど)みたいなものか日本昔話に出てきそうな料理だなと思っていた。
お団子というより具沢山の味噌汁にとてもモチモチしたきしめんの3倍くらいの太さの平麺が入っている感じ。山梨のほうとうっぽくて美味しい。ここまで強風と雪の中歩いて来て体がまた冷えたので、温かい汁物が染み渡る美味しさ。ほどよい塩っぱさも温泉巡りで汗をかいた体にはちょうどいい。あっという間に食べてしまった。
レジの横ではおはぎや饅頭大福が売っていてすごく美味しそう。お土産にしたかったけど店員さんに聞いたら明日になったら固くなってるかも…と言われ残念ながら諦めた。
ここはメニューも充実しているので人気店なのも納得。温泉巡りのエリアからは外れている為(私の様に鉄輪に徒歩で戻るなら帰りは長い登り坂…)車での訪問をお勧めします。
・地獄蒸しプリン(岡本屋売店)
鉄輪エリアを後にして13時半頃明礬エリアへ。温泉の前に食べておこうと地獄蒸しプリンの有名店「岡本屋売店」に寄った。
人がかなり多く車もひっきりなしに出入りしているが平日なら回転はそこまで遅くなさそう。
先に席を取ってから注文するスタイル。一人でも座りやすいカウンター席は窓辺で景色もよい。硫黄臭を嗅ぎながらセルフの温かいお茶を飲んでいるとすぐに呼ばれた。
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喫茶店の様なしっかりした蒸しプリン。カラメルはほろ苦くプリン自体卵感や甘さも控えめな大人の味。他にも軽食や蒸し卵とり天もありました。
お店の入口には蒸し釜があったのでそこで作っているのかな。家で蒸し料理を作ろうもんなら水張って火を入れてと面倒だけど、自然に噴き上がる蒸気で色々出来てしまうのは改めてすごい。
・ゆで卵(みょうばん湯の里)
温泉に入った後に売店で2個買って持ち帰ったゆで卵。塩付きで1個50円なので最安だと思う。先程の岡本屋でもゆで卵があったけどこちらの方が安い。まとめ買いされる方もチラホラ。
赤玉の卵の殻を剥くと味玉の様な茶色。ほんのり硫黄の香りがする。固茹でなので卵の味が凝縮されている様な気がする…食べた事ないけど燻製の卵っぽいような。一緒に食べた夫も絶賛していたので次行く時はまとめ買いする!そして写真を撮り忘れてしまったのが残念。
こちらの売店は他にもとうもろこしやお饅頭、ソフトクリームやサイダーなど色々あって価格が全部良心的。勿論蒸しプリンもあるので(しかも250円)岡本屋と食べ比べてもいいですね。
・とり天定食(東洋軒)
別府駅からほど近いトキハの地下一階フードコートに入っているお店。本店はとり天の本家有名店なだけあって行列だが、こっちだと空いているので時間がない人や子連れにもおすすめ。
フードコート内の店舗だがずっと営業しているのではなく、夕方は17時からのオープンとなる点だけ注意して下さい。
テイクアウトのお弁当にしてフェリーで食べるか迷ったが、揚げたてのとり天が食べたくて定食をオーダー。
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とり天にサラダと卵スープご飯漬物の定食。ご飯を小盛りにしてよかった。とり天は10個近くあるので少食な女性だとこの量はキツいかもしれない。実際食べ切れずお行儀最悪だけどとり天数個を前日ヤツドキで買ったお菓子のパック(ちなみにこちらも苺大福は食べ切れず)に入れて持ち帰りました…ニンニク臭漏れてたと思うホントすみません。
からしポン酢のタレをつけて食べてもいいし、とり天の衣にはしっかりと下味(お店によって様々らしい)が付いているのでそのままでも美味しい。関西のかしわ天とも唐揚げとも違うサクサク感。揚げたて食べれてよかった〜。
トキハにはお土産はもちろんお弁当(私が行った17時前には半額になってた)やパンなど色々あるし、フードコートは東洋軒の他冷麺で有名なお店もあるのでとても便利でした。
・お土産とか
リュック一つで来たのでお土産は厳選して…。
お菓子→ざびえるとるいさ、とり天ポテト
食べ物→甘田くん(さつま芋)
を甘味茶屋から鉄輪に戻る道中のスーパーで購入。ポテトはお姉様用、ざびえるとるいさは地元百貨店の各地の銘菓コーナーにもあってたまに買うくらい好き。
甘田くんは大きめの芋が5本入って一袋300円で売ってたので芋好きとしては我慢できませんでした。地元で買ったら倍の値段なので多少リュックが重くなっても許せます!帰宅してオーブンで焼き芋にしたら蜜がトロンとして甘くて絶品でした。
それから母から頼まれた椎茸茶とどんこ。別府駅北にある「やまよし椎茸屋」で購入。どんこは家庭用のB品でしたが美味しかったとの事。どんこの量り売りやしいたけを使ったパッケージの可愛い色々な商品が置いてあるのでよいお店でした。
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最後は明礬温泉で買った湯の花。茅葺き屋根の所で作られていたアレです。これでいつでも温泉気分や!!
◆バイバイ別府また行くね
そんなこんなで早朝から歩き回り浸かりまくりの旅もそろそろおしまい…。あー楽しかった!本当はもっと行きたい温泉もあったし、ロープウェイに乗って羨望を楽しんだりカフェやパン屋さんも寄ってみたかった。関アジ関サバも冷麺も食べたかったし、時間がもっとあれば湯布院まで足伸ばしたりもしてみたかった。
でもまた次のお楽しみにという訳で、18時半頃別府駅から港のある大分駅へ向けて出発。
この日は結局一日中雪がチラついていて、特急電車は運休になり私の乗る電車もあわや遅れかけ。ギリギリの時間まで温泉にいたので危うくフェリーに乗れなくなる所でした。
19時何とか乗船受付し、さんふらわあへ。
同じ船で同じ部屋だったのでレディースのツーリストは一室しかないのかも。
行きと違って両隣人がいて何となく落ち着かない…。昨日はあまり寝れてないし今日は流石に動き回り過ぎて疲れたので、洗面をささっと済ませて早々に横になる。いつの間にか眠ってしまった。
午前5時くらいに船の方が電気をつけて回って来るまでずっと寝ていた。身支度を済ませて入港の様子をじっと見守る。ああ…私の一人旅が終わってしまったんだなと思いながら。
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港に着くと駅までのシャトルバスが待っていたので乗り込んだ。乗る人が多いので座りたいなら早めに船の出口に並んだ方がよいです。
阪急御影駅に着いたのは7時過ぎ。せっかくだしにしむら珈琲でモーニングでもしたいが早過ぎてお店はまだ開いてない。というより今からはいつもの母親モードに切り替えなければ。お姉様は保育園だしおギャン様のお世話もあるのだから。
これから仕事や学校に行く人達の列に私も加わりワンマンどころか10両編成の長い電車を待つ。ふとした瞬間に硫黄の臭いがするので周りの人に悪いなと思いつつ。
家に着いたのは8時頃。室内はぐちゃぐちゃでお姉様はTV見たいの癇癪モード、おギャン様はミルクくれと大泣きしている…。おかしいな、魂の洗濯をしてきたはずなのにもう疲れてる…。
次一人旅出来るのはいつになるかわからない。
でもまた別府は行こうと思っている。友達同士より母と娘の親子旅行で来ている人を多く見かけたので、私もお姉様がもっと大きくなったら真似してみたいな。
そんな感じの弾丸別府旅でしたがいかがでしたか?少しでも楽しさが伝わっていれば嬉しいです。温泉っていいね!