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「発達支援コラム マッチングをするワケのはなし」


良育の中でも、早い段階から

練習課題に入るマッチング。


なぜマッチングが早い段階で

取り入れられるかと言うと、

「簡単だからスタートする」

だけではなく、

日常生活の中で、

非常に登場回数が多いスキルだからです。

ということは、

日常生活の基礎になる概念ということです。

できる・わかることで

安心して過ごせることが増えます。

できることも増えます。


マッチングの効果

「お片付け」


まずはじめにできるようになることの

一つではないでしょうか。


トーマスのプラレールはこの箱の中へ。

絵本はこの棚。

バイキンマンのぬいぐるみはここ。


良育施設のキッズ・トーンでは、

楽器がお片付けの代表でした。

今は、みんな大きくなっているので

じっくりお片付けの練習をする人は

少ないのですが、

みんな通ってきた道です。


「カバサ」はカバサのケース。

「サウンドシェイプス」はサウンドシェイプス立て。

「マレット」はマレットの缶。


全て写真が貼ってあって

ひとつひとつ対応します。


「同じ」ものを結びつける概念がわかると

お片付けスキルが習得されていきます。


全部なくなって綺麗になった状態を

「何もなくなって気持ちいいね」

「何もなくなって綺麗になったね」

というような言葉かけやジェスチャーも

大切です。

成長につれ、

お道具箱だったり、

筆箱だったり、

机の中、

クローゼットの中、

ファイルの中

という風に持ち物管理に広がっていきます。


お道具箱の中がぐちゃぐちゃの人は

物の定位置を決めると

気持ちよく過ごせることもあります。


お道具箱の中身を写真に撮って、

貼り付けた上にマッチング=お片付け。


物をなくす不注意にも役立つこともあります。


他にも、

靴を揃えたり、

立ち位置がわかる、

板書や教科書からノートにうつす、

手順書や説明書を見て作業する

スケジュール(見通し)

あれとこれ、点と点を結ぶ作業、

本当に様々な場面で

マッチングが基礎

なっているものがあります。


マッチングの種類


シロクマのイラストの上に

同じシロクマのイラストを重ねるといった

同じ物を上にぴったりおくマッチング


2枚のカードをくっつけてイラストを

完成させるマッチング


様々なマッチングを机の上で遊ぶことが

できるようになると

「点」と「点」の距離を少しずつ離しても

できるようになります。


自分のタオルを自分のマークや

名前のタオル掛けにかけたり


自分の靴箱に靴をなおしたり、


教科書や黒板に書かれた「いぬ」という文字を

ノートに写せたり(板書)


「右手をあげる」などの模倣だったり、


「りんご」と書かれたメモを見て

スーパーでりんごを買うだったり、


手順書を見ながら、ホットケーキを作るだったり、


スケジュールを見て行動するだったり、


高度になればなるほど、

マッチングだけの要素だけでは

もちろんありませんが、

マッチングの概念はとっても密接だということが

おわかりいただけると思います。


とても使えるマッチング。

しっかり基礎の定着があってこその

他の能力も伸びてきます。


マッチングの概念って使える概念というお話でした。


おまけの話 おもちゃのはなし


トーマスのおもちゃ。

バイキンマンのぬいぐるみもおもちゃ。

ボール。


片付けられない原因で

「これはトーマスでおもちゃじゃない。」

「これは、おもちゃじゃなくてバイキンマンです。」

「ボールだよ。」

こうお話しできる人はわかりやすいですが、

もちろん言えない人もいます。

片付けられないのではなくて

「捉え方」の場合もあります。


特に自閉症のお子さんは、

ここがわかりにくいことも。

字義通り、1つに1つ思考。

分類(カテゴリー)の概念がムズカシイ。


という場合は、

玩具箱に集合写真を貼っておいてもいいです。

あまりたくさんの集合写真は、

無くした時に

お子さんによっては大騒ぎ、大変な人も

いますので調整してくださいね。












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