ChatGPTが詩や小説を書けることは多くの人が十分に理解し、楽しんでいると思います。でも、これは人間が書くのとどれくらい違うものなのでしょうか?人間を代替させることができるのでしょうか?
そんな疑問から、人間の創造プロセス自体を模倣して詩を書いてもらうというテストをしてみました。
まず、人間が新しいものを作るときの創造のプロセスについてChatGPT自体に問いかけます。答えは、だいたい間違っていないように思われます。
この回答はビジネス創造の話になっているので、芸術創造のステップとして再解釈してみます。
興味深いのはビジネスもアートも創造のプロセスは本質的に同じなのですね。アートの場合、最初のテーマをインスピレーション(直感)で得ることが多いですが、社会事象などへの問題意識からロジカルに見つけ出していく場合もあります。
ボクは一貫してこのNOTEでグローバリズムの問題をテーマにしてきましたが、ここで(植民地主義の変化型としての)グローバリズムをテーマにした詩を上記のプロセスで書いてもらいました。
放っておくとこのまま詩を描き始めます。
実際に書かれた詩です。
(精度を上げるために英語で処理しています。)
なかなか良さげな激しい詩ができました!
しかし、実際に上記の詳しいプロセスを実際に実行しているかどうか分かりません。それで改めて以下のようにプロンプト化しました。
以下は出力です。各プロセスを実行しているように見えます。
初稿を出力してくれました。
以下は、ChatGptが提案した改善作業項目です。
以下、完成版です。
なかなか良さげです。
でも抽象化されすぎていて、何を言おうとしているか分からない人も多いと思われます。そこで詩を自分で解説してもらいます。
まとめ
ただ単にテーマを与えて詩を書かせるよりも深いステップを踏むことで、詩のクオリティーが上がっているのではないかと思います。少なくとも明確に分かるのは、テーマを与えれば、リサーチ、意味の抽出(抽象化)、具象化表現といった人間の創造のプロセスと同じ作業をしているということは明確に分かりました。
そうするとChatGPTの活用方法も見えてきます。テーマや目的を決めるのは人間しかできませんが、リサーチや抽象化、具象化といった創造プロセスはすべてを模倣できてしまいます。実社会の現場では、この一部、もしくは全てを代替させて人間のアシスタントとして活用するという方法が考えられます。