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(5)女子高生が同級生に将棋の駒の動かし方を教えたら、半年後に近畿3位になった話

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※記憶に基づいた実話だが、個人情報特定を避けてストーリーに影響がないところは改変するかもしれない。

※正確には8ヶ月後である。

2ヶ月後なう

私が女子団体戦の対局に近づくと、運営の大人たちが協議をしていた。

1-1で残ったCの対局でややこしいことになっていた。

つまり、こういうことである。

1.相手チーム女子、王手をかける。
2.D高校女子C、『王手を受けずに』相手玉を詰ます。
3.相手チーム女子、自玉が詰んだのを見て「負けました」と言う。

前回のCの供述を再掲。

「ずっと、次にこの金をあそこに置けば詰む! 次に置けたら詰む! 気づくな~!って思っててん」

というわけだ。(ほら、詰みの概念は教えてたから…)

これは普通なら投了優先でCの勝ちになる。
しかしややこしいことに、各部門1局ずつ京都新聞の夕刊観戦記に掲載されるために、よりによってこの対局だけ棋譜が取られていたのだ。

それで棋譜優先(王手放置の反則)か、投了優先かで協議が行われていたらしい。

経緯はわからないが、投了優先でCの勝ちになった。

2勝1敗で我がD高校の勝ち、京都府予選優勝である。

本来ならば何もせずに代表枠をもらえていたところを、実力で勝ち取っただけに喜びもひとしおであった。

……勝ち取ったのか……??

指導棋士の野間先生が執筆された京都新聞夕刊の観戦記、自分の対局も載せてもらったのだけど、何も覚えていない。

唯一覚えているのが女子団体戦の最終譜の見出し。

「不思議な投了図」。

そんなわけで、8月の山形県天童市で行われる高校選手権に4人で行くことが決まった。

そして後から知ったのだが、この優勝で同時に、11月の近畿大会への出場権も得られていた。

~~おまけ話~~

なんと、このとき以来21年半ぶりに、私の対局の観戦記を野間先生に書いていただく機会がありました!!

2021年1月中旬に京都新聞夕刊に掲載されるのでぜひご覧ください!
(追記)載りました!

(6にだって続くはず)


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