バーチャルYouTubeとbilibili
最近のバーチャルYouTubeは個人,企業を問わず中国の配信サイトbilibiliに行くことが多い。
何故わざわざ”中国”の配信サイトに行くようになったのだろうかと個人勢に焦点を当てて考えたものをここに残そうと思う。
よく挙げられる理由やメリットは
・気軽に海外進出ができる
・人が多く配信するのが楽しい
・お金が稼げる
であろうか。
だがこれらを一つずつ見ていくと、これらが理由やメリットに挙げられる程のものでは無いと私は思うのだ。
中国語を話すわけでも無く、ただの配信以外で中国向けの何かをするでもない。
「海外進出!」などと言いながら実際のところ大半はそれらしいことはほとんど出来ていない。
見るに、”したつもり”なのだろう。
海外進出らしい海外進出をしているのはほんの少しだ。
こうでは名ばかりの海外進出でしかないのではないか。
次に人が多いことだがこれは正しい。これは、だ。
配信一回当たりの視聴者数はYouTubeなどより多いであろう。
だがよく考えて欲しい、配信している場所は”中国”である。
人は多いかもしれないが大半の言葉が理解出来ない中国側、人は少ないかもしれないが大半の言葉が理解できる日本側。
果たして本当に楽しいのはどちらなのだろうか。
私には「人が多くて楽しい」は建前にしか見えないのだ。
最後にお金が稼げるというものだが、これは前記の視聴者数のことも合わさり実際人気になることが出来たら稼げる。
企業側の進出理由も恐らくこれだろう。
ただ個人勢が”人気になれたら”という不確定事項を理由にするのはむしろデメリットではないかとすら思う。
それは何故か。
理解出来ない言葉、中国側に割くリソースなど、未熟な個人勢が進出するには不安定の塊でしかないからだ。
言語の壁というものはそう簡単に超えられるものではなく、大手企業であるホロライブは中国側が日本語の意味を汲み切れず翻訳したせいでbilibiliで炎上したこともあった。
完璧な意思疎通はほとんど出来ないと言ってもいいだろう。
中国と日本では考え方が違うというものもある。
大きなところは政治面だ。
大半の日本人から、いや世界的に見たら香港問題、チベット問題、尖閣諸島問題などなどに関してきちんとした教養があるならば”中国は悪いことをしている”という認識だろう。
だがその逆に中国人の多くはそうとは感じていないと思われる。
仮にこの問題が配信中に出てきてしまったら配信者はどう対応すべきか。
答えはスルーだろう。
反応してしまえば炎上待ったなしだからだ。
中国はそういう国であることを理解しておかなければならない。
だがそういったことを理解出来ているVTuberは少ないだろう。
ここまででもわかるように、中国(bilibili)はそこら中地雷だらけの地雷原なのだ。
地雷原になんの準備も無く飛び込むのがどれだけ無謀なことか、それを理解していないVTuberがあまりにも多い。
(中国側での炎上一発一発が重傷不可避な辺り地雷という言い回しは言い得て妙である。)
逆を言えばこれらを理解し、政治面などの教養があるならばそもそもbilibiliなんてところには行かないのだ。
色んな人に見て欲しいなら日本内でも配信プラットフォームを増やすなりやり方はあるのだ。
わざわざbilibiliに行く必要は無いと言い切っても良い。
では何故bilibiliに行くのか、前置きが長くなったが私の考察は「何も考えていない」だと思う。
メリットに対するデメリット、中国側で注意すべきこと、優先順位、日本人ファンのこと、何もかも考えていないとしか見えないだろう。
(むしろ何も考えていないからこそ地雷を踏んでいないだけなのかもしれないが)
「なんとなく、周りもやってるから」なのだろう。
「そこまで考えなくてもいいじゃん、配信くらい好きにやらせろよ」という意見もあるだろう。
だがその考え無しのやり方で地雷に引っかかり炎上したなら、それは自業自得と言うやつだ。
ファンも自分が応援している人が中国なんかで炎上している所をなんぞ見たくもないだろう。
話は少しズレるが「中国だから」と言う理由でbilibiliを見ないファンもかなり多いのも事実だ。
みんな中国がどういうところなのかを理解しているのだ。
”ファンの為”を少しでも活動方針に入れているなら中国進出はよくよく考えるべきだと私は思う。
以上が私の個人的な考えである。
意見は歓迎するが誹謗中傷交じりであったりクソリプなどは勘弁してほしい。
最後に余談なのだがbilibiliに進出し、ある程度人気になった途端日本側(YouTubeやツイキャスなど)で配信頻度がガクッと落ちたVTuberがいた。(面白いことに私の推しだった子だったりする。)
配信頻度に限らず重要な案件なども後回しにされる始末であった。
まぁそのVTuberは器(あまり良い表現ではないがガワの事)を二股、つまり2つの姿で同時期に活動し契約違反で辞めさせられていた過去があるなど、2つ目の器デビュー時点で既に信用に値しない人物ではあったのだが。
bilibiliに進出したのち日本側で金銭関係の問題(前述の重要な案件)もあやふやにしたりもしたのでもう笑うしかない。
社会人的な考えが抜け落ちていてどうしようもない。
はっきり言って詐欺行為を働いていたのに当人は知らぬ顔で活動していることに腹を立てている。
因果応報起きないかなぁ。
私怨を書く場所では無いがちょっとしたあとがきとして見て頂ければ幸いだ。
20/08/21 投稿
20/08/22 追記改編