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2022年の10枚

 2022年の10枚ってことで、SWING-O個人的に面白かった、なんなら刺激を受けたものを中心に選んでみました。新旧の音楽を日々浴びている身としては、基本的にはポップス及びポップを目指す音楽は飽和状態だと思ってるので、思わぬ角度で攻めてくるものに反応しちゃいますね。あともちろんヴィンテージソウル的なものはもちろん反応しちゃいます。それはもう俺の趣味というか俺の血ですからね(笑)。 

1 ) 謎のプロジェクト #Sault の5枚同時リリースとその内容に驚愕

"11" by Sault

UKのプロデューサー #Inflo のプロジェクト、とまでしか分からないSault。ちょいちょいチェックはしてましたが、2022年は個人的に1番の衝撃でしたね。

まず10月10日に出た"Angel"って曲にやられました。なにせ一曲10分もあること、そしてどう聞いても「これはクリックを聞いて作られたものではない!」と言うことに衝撃を受けました。素朴だけどファンキー、そして組曲風であり、アフリカンなフィールもあり、、、でもただヴィンテージというのではなく、まさに機械的な現代だからこそ再確認したいプリミティブな衝動を形にした楽曲でした。音質がいいんです、いい塩梅なんです。

そしたらですよ、なんと11月11日にアルバムが5枚もリリースされちゃいました。うち一枚はクラシックな作品で、、、まだ衝撃の最中で、これをどう捉えようか暇さえあればずっと聴いてます。どのアルバムもいい曲があるし好みな曲があるし、、、迷うんですがひとまずこのアルバムのリンクを貼っておきます。


2) 期待度マックスの中リリースされた実験的作品、 #KendrickLamar  

"Mr.Morale & The Big Steppers" by Kendrick Lamar

いやぁ、、、これもどう捉えるべきか迷う作品ですねぇ。位置付け的には彼の4枚目のタイミングでリリースされた"Untitled"のような感じもあるし、でも"DAMN"以降な感じもあるし、でもって2枚組なボリュームだし、、、現代のブルースとどこかの記事でみたのも分かるし、、、もう少し聴いてみます、、、と思える作品ではありますw

洋物はもちろん和物も相変わらずトラップなビートが多いですからね。歌詞を見て聞いて初めて面白さがわかるものばかりで、トラックに特徴がみられないように思う今日この頃ですからね。そう言う意味では昨年の #KanyeWest 然り、今年もリリースした #Nas 新譜は流石の唯我独尊っぷりでした。


3) 質の高い現代的なヴィンテージソウルユニット、 #GABRIELS

"Angels & Queens" by Gabriels

#BrunoMars はもちろん大好きだけれど、彼の作るヴィンテージソウルは良くも悪くも「懐メロを現代にアップデート」の側面の方が強い気がする、つまり「うまくビジネスをしてる」感が強いのだ。それはそれで俺のような人種からするとウェルカムなのだけれど、最近は自然な形で70年代音楽、そして70年代音楽をサンプリングした90年代音楽ごと消化したような音楽を作るアーティストが増えてきた気がする。 #CeeLoGreen を彷彿とさせるボーカル #JacobLusk と共に奏でられるバックトラックは上記Kendrick Lamarとも同じ空気感、、、と思ったら同じプロデューサー #Sounwave も関わってるようで、、、

ちなみにヴィンテージソウルな感じは、 #AdiOasis feat. #JamilaWoods の"Red To Violet"も大好きでしたね。そういう楽曲も数多リリースされ、ヒットする曲も結構あった2022年でしたね。


4) 2022年に堂々と90s Houseだけでアルバムを出しちゃう #Beyonce  

"Renaissance" by Beyonce

いやこれも驚きましたねぇ。まさかのBeyonce姫がヴィンテージ感満載の、それもハウスのアルバムを出しちゃうなんて。オルガンの音色から何から個人的に懐かしさしかない"Break My Soul"、正直「こんなの出してどうすんの?」と思ってたらあれよあれよと全米No.1!最近のアルバムは毎度コンセプチャルでかつダークなものが多かったので、アルバムこそ全米No.1でもシングルはそんなにヒットしてなかった印象だったんですが、まさかのハウス曲で(フィーチャリングを除けば)2008年"Single Ladies"以来の14年振りのシングル全米No.1。この、まさかの角度で攻めてきて結果を残すところがさすがです。

あ、まさかのラッパー #Drake もハウスを軸にしたビートでアルバム "Honestly, Nevermind"を出したりしてたのは流石でした。


5) まさかのHOSONO HOUSEへのオマージュなタイトルだったとは! #HarryStyles  

"Harry's House" by Harry Styles

和物オマージュ作などは2022年も #亜蘭知子 をもろサンプリングした #TheWeeknd "Out Of Time"が話題になったりしましたが、タイトルごと日本オマージュなこちらはビックリしましたね。しかも #細野晴臣 さんの #HosonoHouse をオマージュしてのこのタイトルだったとは。しかも細野さんのニックネームって昔は #ハリー細野 でしたし、、、実際1曲目が "Music For A Sushi Restaurant" ですしね。まぁ、楽曲自体がHosono Houseオマージュかと言われれば何ともですが、、、でもどの曲も素敵なポップセンスに溢れていて、もろa-ha"Take On Me"な"As It Was"は全米No.1でしたし、珍しく日本でもそこらじゅうでかかってる印象でしたね。

おもしろ全米No.1だと、個人的には #ToddRungren を感じる #SteveLacy の "BadHabit"には驚きましたね。こんな曲が全米No.1になるアメリカの音楽シーンが羨ましいと思っちゃいました。


6) さすがとしか言いようのない新譜でした、 #MondoGrosso  

"Big World" by Mondo Grosso

前作 #何度でも新しく生まれる も素晴らしすぎる日本語ポップス金字塔でしたが、この新作もまた素晴らしかったです。何より #満島ひかり を再びフィーチャーした "In This World"、MVごと素晴らしかったです殻ねぇ。サウンドがプロフェッショナルの独自の境地なことは言わずもがな、歌詞世界へのこだわり、「今ポップスで表現すべきこと」を吟味された仕上がりには舌を巻くしかありませんでした。これはMVリンクをどうぞ。


7) 自分の周囲でも素敵なRnBポップスが続々と、、、 #aimi  

"Chosen One" by aimi

自分のイベントにも出演してくれた #菅原信介#uebo#黒川沙良 も素晴らしい作品をリリースした2022年でしたが、個人的にこのaimiのニューアルバムの一曲目"Baby"がツボすぎたので紹介しておきます。彼女とは面識はまだありませんが、プロデューサー #ShingoS は旧知の仲。流石のRnBポップスに仕上げていますね。いやぁ、、、心地よい!この曲は7inchレコードにして欲しいなぁ、、、どこかしてくれませんか?(笑)


8) 80s~90sマターそのままにインスト集を連発する #DevinMorrison

"Dream Lobby Vol.||" by Devin Morrison

何ですかこの彼といいSaultと言い、この連発する感じ。2019年のデビュー作"Bussin'"だけである種の音楽ファンを虜にしたシンガーソングライターDevin Morrisonが2022年は歌物はシングルのみ、インストでEPを5作連続でリリースしてくれちゃいました。もう80s~90sのツボを心得まくったセンスで、最高なるラウンジミュージックを作ってくれてます。まさに「夢のロビー」!ひとまず80s的?なこちらをどうぞ。


9) ブラジルも面白いのが出てきますねぇ、 #AVUA

"Percorrer em Nós" by ÀVUÀ

あまり詳しいプロフィールは知りませんが、ブラジルのこの二人組の "Percorrer em Nós"も心地よい現代MPBと言った作品集でしたね。この二人の違う声質が絡み合う感じがいいんです。また二人ともビジュアルが素敵ですしね。日本では記事を現状あまり見かけませんが、このSpotifyを見ると再生回数がすごいことになってますよね。サブスクを通して、日本に入ってこない音楽の旬ニュースをキャッチできると言うことかもしれないですね。

今年はそこまで南米〜アフリカ音楽などを掘れてませんでしたが、こうして素敵な作品に出会えたのは嬉しい限りです。


10) 2021年作ですが、個人的に2022年一番聴いたのはこれ、 #Kiefer

"When There's Love Around" by Kiefer

ヒップホップを通過しているピアニストと言えば #RobertGlasper ばかりがフックアップされがちですが、フォロワー的な人も日本にも海外にも多すぎて個人的に少し辟易していた時に知ったのがKieferです。何せ彼は曲がいい。そしてリリースが #StonesThrow てのも大いに信頼できる。結果、音像も素晴らしいので本当に聴きまくったし、参考にもさせてもらってます。で、結果LPも買っちゃいました。


こうやって振り返ると、もちろん俺の毎度のツボもあるんですが、
「今流行りのものにうまく乗っかっている作品」よりは
「何はともあれこれをやりたいんです」と言う自らの衝動を軸に掘り下げた作品に反応しちゃいますね。音楽って作ること自体は簡単ですから。その、曲を簡単に作っちゃって、あとはアレンジとマーケティングに集中!みたいな音楽は俺は音楽として認識してませんからね。グッズと呼んでます(笑)

あと「脱クリック」「脱ワンループ」なのも増えてきましたね。そう言う意味でも本当のヴィンテージというか、昔の、あの頃の音楽のエネルギーの素はなんだ?と各々が捉え直し始めている時代なのかもしれない、そう思う2022年音楽シーンでした。

2023年もいろんなビックリ作品に沢山出会いたいですね。俺自身も発信できるように頑張りますw

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