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言葉の幅の広さが伺える「学究肌の彼の取材は的確で」

私のコンプレックスは、言語のバラエティーの幅の狭さだ。

それを初めて実感したのは、大学院生の頃だ。
気晴らしに遊びに行っていた教授との他愛のない会話の中で、よくわからない単語が出てくる。それは技術に特化した用語ではなく、若者が使わないような日本語だ。
その後、社会人になって出会った人たちと比較しても、自分は言葉のバラエティが少ないことに気付いた。

原因は明確に2つある。
一つは、家庭環境。もう一つは、言葉を集める自主性だ。

母は台湾出身なので、私が小学校高学年になった頃には、私の方が圧倒的に日本語を理解していた。学校で配布されたプリントは、基本的にすべて目を通し理解してから母親にサマリを伝えて渡す。
唯一、私より言葉のバラエティが豊富だった父は、私が社会人になる前に他界した。
そんな環境に危機感を感じずに生活して、そしてボキャブラリーの少なさを感じたその時も、環境を言い訳に特に何もしなかった。
それが、社会人の時にはしっぺ返しとなって自分に返ってきた。

今も一緒に働いている人や、書籍からこんなワードがあるのかと毎日感動させられる。この一例もそうだ。

学究肌の彼の取材は的確で…

漢字を見ればわかる。でも、口頭で言われたら、前後の文脈から懸命に意味を探しに行くだろう。
学究肌て、使う?使うのかな?
その感覚すら、私にはわからないのだが、そんなワードがするりと出てくるような大人になりたい。

是非、言葉の幅を広げる、身に着ける術を知りたい。
胸に留めているだけでは広がらないんだよなぁ。

気になる言葉、魅力的な言葉を集める共同マガジン「コトバツムギ」を始めました。共同運営者は以前ライティングスクールで一緒に学んだもりやみほさん。月~金までのうち、私は火・金を担当しています。

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