ちょうど良い広さ

おはよう。

「わぁ~すごい!」
「何ですか!この壺は!」

そんな驚嘆した声がテレビの向こう側でキャッチボールされていた。
いや、この手の驚嘆は、正確にいうとボールを投げただけで拾わることはない。
テレビの向こう側で行われていたのは、著名人の広いお部屋に潜入するという企画だ。

ふと、広い部屋ってそんなに良いものなのかと思った。
生まれてすぐ、千葉の戸建てに住んでいた。これは、都内の戸建てとは異なり、広かった。家族4人で住むには十分すぎるほどの広さだった。間取りは5LDKだっただろうか。1部屋は20平米は優にあった。
その後すぐに父の転勤で、都内の社宅に住むことになった。ここは、圧倒的な狭さだった。まだ物心のついていなかった私は、千葉の戸建てのことを覚えていなかったので、社宅の狭さをとやかく言うことはなかった。間取りは2LDKで、1部屋は10平米もなかったと思う。
その後、両親の夢であった都内で戸建てに住んだ。間取りは4LDKで、1部屋はこれまた10平米くらい。都心あるあるの3階建ての戸建てだ。感覚としては、社宅の部屋が増えたバージョンだ。
かつて、一人暮らしした時は、1Kのマンションに住んでいた。よくある廊下にキッチンがある部屋だ。部屋の広さは、遊びに来た友達を泊めたい気持ちがあって10平米より少し大きめ。

そうやって、ちょっと広めの家から、家族用社宅、一人暮らしの部屋、そして都内の縦長住宅に住んだ身としては、ちょっと余裕があるくらいの部屋がちょうど良いという結論に至った。
ライフスタイルはライフステージによって変わるものだから、一概にこの広さが良いとは言えないが、管理が行き届く形式で、ちょっとゆったりした広さというのがちょうど良い、そういう結論に至った。

ちょうど良いサイズって、人それぞれ。
わぁ~すごい!という基準も人それぞれ。
番組の企画って大変そうだよなあ。

今日もいってらっしゃい
そして、おかえりなさい

文章にあった絵を書いてくださる方、募集していたり。していなかったり。