ほっとする風景
Good morning
「ママ、今日は何か手伝うことある?」
部屋着のようなラフな格好をした女性が、閉店間際のお店に立つ店主に聞いた。
彼女の聞き方はとても自然で、あたかも日常茶飯事のような雰囲気が出ていた。
店主は80歳くらいだろうか。その歳でお店に立っているなんて素晴らしいが、足腰は衰えているのか動きはゆっくりだ。
そんな店主を見てか、彼女は閉店作業を手伝っていた。
閉店作業も手慣れたもので、さくさくと作業を終わらせていく。
外に出ているのぼりを店内に片付け、提灯の灯りを消す。「営業中」という札を裏にし、「閉店」の文字が入り口の横にぶら下がる。
いよいよ、閉店だ。
中にいた別の店員が笑顔で彼女に言った。
「アイスあるんだけど、みんなで食べない?」
彼女も60歳は超えているだろうか。曲がった背中が哀愁を漂わせる。
店員はそう言って、店内の冷凍庫からカップアイスを3つ取り出す。
右から店員、女性、店主と3人が仲良く横並びに並び、せーのでアイスを頬張る。
時折、「冷たいね」とか「甘いね」とか、「食べるの早いね」なんて言って、店内に映し出されているTVを眺めながら同じメーカーの違う味のアイスを食べる。
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そんな光景って、なんだか落ち着くよね。
Have a good weekend!
文章にあった絵を書いてくださる方、募集していたり。していなかったり。