毒マロ対応方法の大全。実は匿名メッセージツールの責任は重いし、マシュマロは優秀だ。
この記事は「マシュマロの優秀な機能の使い方・規約・システム」について解説している前半1万字分を無料で公開している。少しでもマシュマロの機能とシステムが周知され毒マロの被害者が減ることを願っている。
ここ最近、Xの女性向け同人界隈では立て続けに「匿名メッセージツール」による悪意の表明、通称「毒マロ」が話題になった。
「毒マロ」とは、「マシュマロ」というAIで悪意のあるメッセージを削除する匿名メッセージ送信ツールを由来として生まれた言葉だ。
「暴言」がAIによって綺麗さっぱり削除され設置者に届かなくなった結果、「丁寧な言葉の嫌味のお気持ち表明・偏った価値観による本人は正義だと信じて疑わない意見」だけは届いてしまう現象が発生した。これが「毒マロ」と呼ばれている。マシュマロ以外の匿名ツールでも「丁寧な言葉で屈折した価値観を元にしたクレームを入れる」事例が発生するようになっている。
私も長年マシュマロを使用している。切り込んだ考察を投稿したり、13万赤字記事でバズったりしている影響で変なマロを貰った経験は少なくない。私も昔は傷ついたりイライラしたりしてたが、マシュマロの機能と使い方を知り、送り主の捉え方を変えてからは、一晩寝ればどうでも良くなるくらいの感覚になった。
実は、マシュマロはその機能を全面的に利用する場合、「好意以外を送る“送信者”」にかなり不利かつ責任の重いツールだ。匿名ゆえに責任意識が薄くなるのだろうが、実は匿名ツールは匿名に見合うだけの非常に重い責任が発生している。
特にマシュマロは
マシュマロの機能と使い方を正しく知る
毒マロの送り主の捉え方を変える
安全な場所で自分の心のケアをする
ポイントを押さえた返答をする
︎︎これらのポイントを押さえることで、自分が傷つきにくくなるし、毒マロ送信者の発言力を抹消することができる。
「毒マロ」「お気持ち表明」と呼ばれるマシュマロを通した「変なメッセージ」が届いた時の機能上の対応方法から、匿名だからこその行為に伴う責任の重さ、返答のコツ、心理的な対処方法・毒マロを受けた時の感情の処理方法までを語る。
(1)毒マロに対抗するマシュマロの基本機能
毒マロが来た時にまずやった方がいい対応
ブロック
スパム報告
実はこの「ブロック」と「スパム報告」は、「機能があることは知っているのに使うという概念が抜け落ちてる」方が非常に多いのだ。どのような機能で、どのような使い方をするのかまで解説する。
(その1)ブロック
︎︎同じ送信者から二度とメッセージが届かなくなる。私は高圧的な態度・煽り文章を送ってくる人間は即ブロックしている。また、バズった時にロクに説明を読まず敬意もなく突発的に質問をしてくる層(おそらく中学生・高校生)もメッセの削除が面倒なので今後受信欄が埋まらないようブロックしている。
この層は質問に返答してもロクに挨拶ができないし、高圧的な人は痛いところを突かれても反省も謝罪もできず、言い返せなくなったら自分の行為の責任と羞恥心に耐えられず黙って逃げてしまう。労力をかけるだけ無駄に疲弊するだけなのでミュート感覚でブロックするのがおすすめだ。
なお、ブロックした場合は決して表で言及してはいけない。なぜならブロックされたことを知った送信者が逆上する危険性があるからだ。マシュマロはAIによって悪意のメッセージが勝手に削除されるサービスだ。マシュマロを受け取った者が「無視しているのか」「ブロックしており視界にすら入らないのか」「AIによって削除され届かなかったのか」が送信者には一切わからないままになっていることがポイントだ。
(その2)スパム報告
スパム報告というと、Xを利用しているユーザーは「スパム広告」などをイメージするかもしれない。しかしマシュマロにおける「スパム報告」は「悪意のメッセージをもらった時の報告場所」だ。
スパム報告されたメッセージは運営の目によってチェックされ、マシュマロのAIの機能向上に役立てられる。また、マシュマロは(おそらく過去の行為も含めて)送信者単位でスコアリングされている。
悪質な行為を繰り返すユーザーには凍結(誰にメッセージを送っても誰にも届かなくなる)という措置がとられることもある。今後、似たような傾向の毒マロや同じ送信者による次の被害は発生しないためにも、ぜひとも「スパム報告」を積極的に使ってほしい。
また「スパム報告」は第三者からも行える。もし毒マロ受けて困っているフォロワーがいたらぜひ助けてあげてほしい。
私もまた過去長年この機能を使うという概念が抜け落ちており、お気持ちマロが来る度にモヤモヤしていた。ブロックすることで相手がいくら自分に必死に声をかけても二度と見えることはないこと、スパム報告で送信者に対し運営のチェックと措置が入ることを考えると、この2つの機能を使うだけでも少しは毒マロを受けた不快な感情の留意が下がるだろう。
正直、この即スパム報告&ブロックをすることへの「納得感」については本人の経験に伴うと思う。私も最初は相手と対話しようとしたことがあった。何回か経験するうちに「そもそも相手は自己主張しかできず、人の文章がまともに読めず、対話できる人間ではない」と気づいてからは即スパム報告とブロックをしている。毒マロを送る相手はいくら送信者の勘違いや誤読による高圧的な批判マロであっても謝罪すらまともにできない。相手にするだけ労力の無駄だと思うようになった。
毒マロを見慣れていない人には区別がつかない
明らかに悪意のあるメッセージならともかく、嫌味なのかただ言葉選びが下手なのか分からない微妙なニュアンスのメッセージが届くことも多いだろう。
毒マロの送り主はAIによる削除を回避するために、また自身の悪意の責任をとらず相手の受け取り方に委ねるような嫌味な言い方をする。丁寧な敬語で敬意のあるような振る舞いをしつつ遠回しの嫌味を言う書き方が毒マロの主流だ。
マシュマロの運営は「スパム報告」を使うことについて以下のように言及している。
運営は「スパム報告」については「ユーザー自身の気分で行っても大丈夫」という方針だ。
マシュマロの「スパム報告」は一旦運営の目を通し、運営の判断の元にどう対処するかが選択される。もし誤読による被害意識で送ってしまったとしても、運営という第三者の目によって冷静に判断された上でどう報告を利用するかが判断されるので安心してほしい。
私は毒マロの被害者には言葉で刺され血を流すような状態のまま抱え込まないでほしいと思っている。「気のせいかも、考えすぎかも」とモヤモヤしながら一人で抱え込まず、第三者に助けを求めてほしいという意味でも「スパム報告」は積極的に使ってほしい。
人はあまりにも極端な意見を傷つけるように自信満々に言われると、混乱して過度に自分に非があるように感じる。得てして人間とはそういものだ。だからこそ冷静かつ誠実な運営という第三者の判断を求めるべきだ。
毒マロを貰い慣れていない人ほど、優しい人ほど「丁寧で敬意ある言葉で嫌味を言う毒マロ」の毒判定は非常に難しい。
例えば話題になった毒マロでは以下のような意見があった。
それに対する私の返答は以下の通りだ。
このように、毒マロ独特の文体に慣れていない方・文脈の意図を読み慣れていない方は、文章の丁寧さに引っ張られて問題行為の本質の判断がつかなくなる。
運営は「毒マロ」のプロだ。「この程度でスパム報告なんて…」と考えず、「なぜか不快感を感じる」と思ったらその時点で運営という「毒マロの扱いのプロ」の判断を仰いだほうがいいだろう。
また、人によっては「自分に都合が悪いマロを片っ端から毒マロだと思っていたら化け物になってしまいそう」と感じる者もいるだろう。
しかし毒マロは指摘内容が毒なのではなく、「発言内容」が毒なのだ。敬語のように見えて礼儀のない文章・相手を煽ったり捲し立てる言い方・嫌味・高圧的な態度。問題点はこちらの人間的なコミュニケーション能力の部分にある。
もし化け物になりたくないのであれば、指摘内容のうち参考になる部分だけは参考にし、敬意のない相手の態度や感情は受け取らない、と指摘内容と相手の態度を区別しながら認識するといい。
「削除」機能は使ったほうがいいのか
届いた不快なメッセージは画面右上の「削除」を使って永久的に消すことができる。消えたメッセージは二度と復元できない。
基本的には消したほうが精神衛生上いいだろう。しかしもし開示請求や再利用(後述)するなら「削除」はしないほうがいいかもしれない。
私は好意的な感想や応援の言葉は、XのDMやGoogleフォームもまとめて別所で一読できるようにまとめているので、不要なメッセージ以外は「削除」せず残している。
ちなみに私が「削除」をしない不要ではない「不快なメッセージ」とは、記事において毒マロの送り主の読解力・文章構成力の解説に使う「資料」として保存しているメッセージだ。詳しくはまた後述する。
また、どうしても不快なメッセージについては、私は念の為、粘着や誹謗中傷に繋がりそうなマシュマロは「スクショを保存」をしてから「削除」をしている。しかしマシュマロ運営に開示請求に協力してもらう場合は削除しない方がいい可能性もある。私がいつか開示請求することになったら(そうならないことを願いたいが)実情を追記する。
なお、「ブロック」した後にメッセージを「削除」すると、同じ人間からのメッセージが届かない=ブロックの解除操作ができないという理由から「二度とブロックを解除できない」という状態になる。良くも悪くもだが、鬱憤を晴らすことにも効果的ではあるのでシステムに納得した上で検討するといいだろう。
毒マロが少しだけ抑制されるマシュマロの設定方法
マシュマロには「ログインユーザー限定」でメッセージを送れる機能がある。ここでいうログインとはマシュマロへのログイン(またはX連携によるログイン)を指す。
相手がログインして送った場合、送信者のマシュマロの「もらった回答」に相手からの返答が表示されるようになる。
これによってX(旧Twitter)に投稿しなくても相手に返事を確認してもらえるようになる。
「その他に投稿」することで、TL上で喧嘩したり第三者の無責任な野次馬のマロを貰うことなく「DM」のような返事の仕方が可能なのだ。
ただしマシュマロのメッセージ送信画面の過去の回答欄(不特定多数が閲覧可能)には表示されるので注意しよう。
私は鬱憤が溜まっている時はたまに「こっそり回答」からDM的に使い相手にクソ厳格説教注意をすることもある。もちろん同時にブロックするので相手の弁明や反論は一切届かない。(誹謗中傷をしないよう注意)
毒マロの多くは「匿名によって責任が免除される感覚」で送ってしまう。マシュマロの受信範囲を「ログインユーザー限定」にすることで
送信者に「送信内容がアカウントに記録される」という行為の責任意識を高めさせる
Xのタイムラインに投稿せず、送信者の受信箱に返答できるようになるため、送信者は「DM」のような個人間のやり取りの意識が高まる
私は13万赤字記事の時に多少の毒マロをもらったが、私はDMを開放しているのにも関わらず、全てがマシュマロ経由での言及だった。おそらく毒マロを送るものは、「直接言う勇気はないが、お気持ちは表明したい」という層が大多数だ。DM的な直接相手と対話する意識を高めさせる「ログインユーザーに限定」機能は、「臆病で無責任だが意識だけは高い面倒な層」を蹴散らすことにそれなりに効果的だろう。
また、一方でマシュマロは有名なサービスで信頼性は低くない。好意を送る者のうちX(旧Twitter)との手軽なログイン連携を嫌がる者はそこまで多くないはずだ。
(2)匿名メッセツールには匿名の分だけの責任の重さがある
一度送れば二度と消すことはできない
マシュマロの匿名は「責任の回避」を目的に浸かった場合、予想外の責任の重さを背負うことになる。
マシュマロはつい感情的に送ったとして、すぐ反省して取り消そうとしても、その行為は二度と取り消せない。行為を取り消せないまま、場合によっては運営による調査を受けたり開示請求をされてしまうのが匿名ツールの責任の重さだ。
相手に送るメッセージによって起こる可能性について、自分がその行為の責任を負えないと思うようなメッセージは送らないことだ。
メッセージの知的財産権は受け手側にある
マシュマロは匿名メッセージツールであるため、受信者は送信者の特定ができない。そのためマシュマロの「受信したメッセージ」の「知的財産権(著作権)」は受信者側にあるとマシュマロの利用規約で規定されている。
そのため、メンタルゴリラ勢は「毒マロ」が届くとグッズ化して売ったりやりたい放題好き勝手に遊び、もっぱら毒マロを玩具にしている。
︎︎また、毒マロの対処法のノウハウとして「noteの有料記事にする」というライフハック(?)まである。
︎︎実はマシュマロを好意以外を送るために利用した場合、
毒マロを元に、一方的に送り主の思考回路の考察と問題点に言及しながらエンタメ化し玩具にし、お金を稼いだ上に、ブロックして送り主には有無のひとつも言わせない(届かないので何も聞こえない)、ついでにスパム報告をして送信者への措置を求めるという凶悪な使い方もできる。
私も「なんじゃこいつ」となるマシュマロのうち、対多数へ向けた考察の事例に出来そうなマロはもっぱら記事の事例資料にしてしまっている。
︎︎今後少しずつ記事にしていくが、毒マロの文章の著作権が私にあるため、感情のままに動く人間の情報認知・読解力・文章構成の傾向を解説する事例として非常に使い勝手がいいのだ。(※私も人間の良心と誇りがあるため、批判的な解説には毒マロのみを利用している)
︎︎実はこの毒マロのエンタメ化は結構メンタルに良い。真正面から感じていた不快感が、こんな人がいてさ〜という笑い話にすることで過去の出来事・客観的な感覚になり、上手いこと出来事が昇華される。
ログイン限定に設定し、間接的に送信者に行為の責任を負わせられる
一度ブロックされたら二度と設置者にメッセージが届かない(謝罪も言い訳もできない)
一方的に徹底的に言及してブロックして相手を見えなくするなどやりたい放題できる(相手の逆上に注意)
手軽にスパム報告ができ、運営によるメッセージの確認・送信者の調査が行われる
調査内容によって送信者は凍結される(誰に送ってもメッセージが届かない)
メッセの知的財産権は受信者にあり、好きに使いたい放題である
他のサービスに比べ、マシュマロ運営が開示請求に対して協力的
実はマシュマロはその機能と規約を全面的に利用した場合、設置者側に圧倒的に有利であり、そして送信者側には圧倒的に不利なシステムだ。
そしてマシュマロの優秀なところは、好意的なメッセージを送る際には上記のデメリットが全く無問題になることだ。
︎︎例えば受信者が好意的な感謝・応援のマシュマロを本にまとめて印刷したところで売り物にはならないし、印刷して大切にとっておいても送信者も受信者も幸せになるwin-winの世界にしかならない。
このように後ろめたい気持ちや責任を回避するために「匿名」を使用した場合、マシュマロは二度とその行為を取り消せず、システムと規約により重い処罰が発生する。非常に重い責任が伴うのだ。逆に後ろめたくないメッセージにこのような問題は発生しない。マシュマロは非常によくできたサービスだ。
毒マロ主は凍結されるべきなのか
マシュマロは悪質なユーザーに対しては凍結処理を行う場合もある。マシュマロにおける凍結処理とは、誰に送ってもメッセージが届かなくなる状態だ。送信者は虚空に向かってメッセージを送り続けることになる。
今回の一連の騒動においては、主にXの男性ユーザーから「スパム報告はやりすぎ、異なる意見の排除になっている」という意見があった。この意見は主に「女性界隈の文化を知らず敬語=敬意があると判断している」「マロのスパム報告は大人数の通報でBANになるシステムではないことを知らない」といった面からの発言だろう。
ただ実際のところ「悪質なユーザーを見えない存在にする」という措置のの本質はどこにあるだろうか。
良くも悪くも毒マロを送ると、その行為は二度と取り消せず、運営へ通報されるしブロックされ二度とその相手にメッセージを届けることはできない。深刻な誹謗中傷の場合は開示請求をされる。設置者の気まぐれによってはグッズ化され、記事化され、永遠にエンタメとして玩具にされ続ける。
過去にはコンビニのアイスケースに入った写真を投稿し炎上した従業員、回転寿司で醤油の注ぎ口を舐めた動画を投稿して炎上した事件があった。彼らは多額の損害賠償を請求されている。
刺殺した人間は決して生き返らない。精神的に追い詰められ亡くなった人間は決して生き返らない。筆を折った作家は二度と戻ってこないかもしれない。一度送ったら二度と消すことができない。
私は「その行為の意味と責任がよくわからないまま、二度と取り消せない行為が出来てしまう状態」は非常に危険だと考えている。精神的に未成熟な弱者を守るためにも、問題のある行為を行う者はサービスそのものを利用できない方が安全ではないだろうか。
これは一周回って、様々な社会的事情により人との適切な関わり方を学べなかった精神性における社会的弱者、または物事の責任がよくわからず行動してしまう若い社会的弱者を守ることにも繋がっていると思う。
5chのノリとスラングを現実の一般人に向かって発言したら変な人だと思われることはわかるだろう。Xは既に現実に近い公共の場になっており、マシュマロは現実に近い対人能力を求められるサービスだ。
正直ネットの法整備はまったく追いついておらず、法的な処罰による問題行為の抑制が成り立っていない。それを肩代わりしているのがプラットフォームのシステムだ。既にXでも価値が低いと判断されたユーザー・言動は通知欄・リプ欄に表示されなくなっている。
これから現実と同じような、社会参加に伴う責任と振る舞いのできない人間はどんどん「大衆向けプラットフォーム」の場で「見えない存在」にされていくのではないだろうか。
私はマシュマロの機能・システムが広く認知され、より利用者が快適に使用できるようになり、無自覚な悪意を送る送信者がしっかり通報され、少しでも新たな毒マロ被害者が減ることを願っている。
もしよろしければ「スキ(noteはスキが多くないとまず読まれないのだ…)」や「シェア」、記事の投稿元のRPなどで広めていただけるとありがたい。
(3)毒マロに反応してはいけないのか
匿名で身を隠して悪意をぶつけるなどという卑怯な行為をされたら思わず「ギャフン!」と言わせたくなるかもしれない。しかし一方では「毒マロはスルーしろ」などの考えもある。どうするのがいいのだろうか、毒マロに反応するデメリット・毒マロの捉え方と返答方法のコツ、毒マロを受けた時の感情の処理方法について語る。
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