しがない大学生が開発したサービスが400万ユーザーを達成する話⑦
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2018年1月 - 強者に食われかける
今回はちょっぴりダークなお話です。
「りんな」というマイクロソフトが開発した女子高生AIを知っているでしょうか。
りんなは女子高生設定のLINE Botアカウントなのですが、普通に受け答えが女子高生っぽいのに加えて、遊べる機能などが搭載されているので、公式LINEアカウント系の中でもユーザー数が多いサービスでした。
この当時は、日常的に人狼系のワードをエゴサしていたのですが、そんな中でりんなを使ってグループで人狼ゲームができるらしいという噂を耳にします。
試験運用的な感じで進めていたのか情報が全然出てこなかったのですが、ある日、私のところにもりんなからこんなメッセージがやってきます。
おっと、人狼ゲームのゲームマスターをやってあげるよだと…?
おいおい、我々に宣戦布告をしてきているのかい?
そんなことを思いながらも、機能がどんな感じで実装されているのかをおそるおそる試してみると、なんとも悔しいことが判明します。
それは、見事に人狼GMがパクられているのでした。
いや、特許があるわけでもないし、人狼ゲームができるような機能を作ることなんて、それこそ自分たちだって他のアプリとかを参考にしているのだから、どうこう言えないだろという話なのですが…
ところが、これはそのレベルの話ではなく、確実に人狼GMをパクっているのがわかるものになっていました。
私が当時、半分キレて、半分呆れながら作った画像です。
もちろんオリジナル要素も加えられていたものの、メニューや進行などの作りの大部分は我々のを参考にされたな〜という仕様でした。
別に真似されるのは光栄ではあるわけですが、それにしてもデバッグしていないのかという雑なパクリ方だったので、結構当時はイラついてしまいました。
天下のマイクロソフトのエンジニア様が雑な仕事してるんじゃないよってね。
スタートアップとかの新規事業を考えるときに「それってGAFAに真似されたらどうするの?」みたいな、そのアイデアって大手にパクられたら勝てるの?という問答(?)を聞いたことがあります(大手がやったらリソースで勝てないし、もっと大手がやりたがらないニッチなニーズを探れみたいな話だった気がする)。
まさしく、マイクロソフトにパクられたら勝てるの?という状況なわけですが、当時のりんなのユーザー数は人狼GMの10倍以上(人狼GMが40万に対して、りんなは400万超え)だったので、勝てるわけないじゃん!!という気持ちでした。
当時のやりとりを見返しても、ずるいずるい!大手にパクられた〜みたいな感じで、かなり駄々をこねている感じでした…笑
ある意味の告発としてさっきの画像をツイートして、大手にパクられたけどまだまだ機能的には人狼GMのほうがいろいろできるからみなさん使ってね、みたいな煽りをすることしかできませんでした(優しいフォロワーさんたちに、りんなじゃなく人狼GM使いますよと慰められました…笑)
そのツイートが届いたのか、いつの間にかグループで人狼ができる機能がりんなからなくなっていて、無事に平穏が保たれることになるのでした(試験運用の結果が微妙だっただけかもしれないけど)。
そこからは2018年の間もずっと機能のブラッシュアップを続けて、順調にユーザー数を伸ばせていけるのですが、続きはまた次回に🐺。