授業内反転授業について
今更ですが、自己紹介代わりに数学の取り組みを紹介します。
コーディングの話をたくさん書いていたら、普段の数学の実践についても記録に残しておきたくなった…という運びなのです。
それでは目次になります。随時更新していきます。
■授業内反転授業
・反転授業とは
そもそも「授業内反転授業」という上から読んでも下から読んでも同じような授業名は存在しません。私の造語ですから。なので、まずはその授業法について解説していきたいと思います。
しかし…解説する前に知っていただきたい授業法があります。「反転授業」というものです。こちらの定義がわかりやすいかと思います。
説明型の講義など基本的な学習を宿題として授業前に行い、個別指導やプロジェクト学習など知識の定着や応用力の育成に必要な学習を授業中に行う教育方法(2014 山内)
図に表すと、以下のようになります。
従来の授業は『学校で講義(input)』→『家で宿題(output)』という形が一般的ですが、反転授業は『家で動画、教材で学ぶ(input)』→『学校で演習・学び合い(outoput)』という学習の場を逆にし、学校の集団という特徴を活かした効果的な学習をねらいにしています。
反転授業に関しては、もっと多くの情報がネット上で見られますので、正直ここで多く語りません。ググればO Kですよ!
それでは授業内反転授業とはどのようなものか。なぜこの授業に行き着いたのか、なぜ反転授業ではないのかなどを、これから解説していきす。
・授業内反転授業
当初私も反転授業に興味を持ったうちの一人でした。ICT機器が整備され、予備校も動画で学ばせる中、教壇に立って授業をすることに疑問を持ち始めました。授業をちゃんとデザインして数学的活動を促す2010年あたりに流行った授業運びは勿論できますが、クラス内での生徒の学力差も気になり、学びの個別化を図りたかったのと、まだまだ受け身の学習なのではないかと感じていました。
そこで反転授業を知り、実践しましたが…これがまた問題だらけで!
授業内反転を解説するために、私が感じた反転授業の問題点を列挙します。
1.予習しない。予習してこない。いくら管理しても。そもそもやってこない。
2.予習できない。圧倒的に教科書が読めない。動画見てもわからない。教科書の読み方、動画の見方がわからない。だからやってこない。わからなかったら動画を止めて考えることが思いつかない。
3.予習が使えない。予習してきて授業内で活動できない。やった子はやってない子に引っ張られたり、予習してきた子達だけが活動する。
指導力不足と言われたらそれまでですがもうね…無理なんですよ学力が一定水準ないと。ですから、「学びの個別化を促進」「学び方を創造する」ことに主眼を置いて、授業デザインを行いました。
授業内反転は、以下の右図になります。
学校でinputして、家でoutputという形は従来と変わりませんが、教員は授業をしません。授業時間内で教員自身の動画・教科書・参考書等を使って学習させ、自由に周りと教え合います。教員はファシリテーターに徹していますが、質問対応も受け付けます。目的は大きく以下の3点
1.自ら学ぶ姿勢と方法を経験として蓄積させる。(戦略的学習力へ繋げる)
2.学びの個別化を実現させる。知見を得る。
3.コミュニケーション力、批判的思考力を鍛える。
授業の基本的な流れは次のとおりです。
・解決すべき問題を提示する。
・15分、自力解決する。(動画、教科書、検索…何でも使って良い)教員があらかじめ解説動画を撮っておいたものも、配信。使用アプリは iTunesU これが重要。
・25分、周りに教えてもらう、教える。
・5分でチェックテスト
・5分でまとめ。振り返り。
と言った具合です。
授業内反転の効果
生徒のアンケート報告は改めて記載しますが、8割以上が授業中自分から勉強するようになった、講義型よりも合っていると答えていました。
問題点
・教材の選択は非常に重要。
・教員の「読めばわかるはず」の思い込みが取りこぼしをうむ。
ここについても改めて追記します。
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