「僕が狂ってきたモノ」#0
研究室の先輩に「好きなものは何?」と聞かれた。
僕は、「うーん」と言い淀んで「お笑いですかね…」と答えた。
「その理由は?」と聞かれたが、即答できなかった。
一応ここに書き記してみると、
自分のコンプレックスを笑いに昇華できる技術がすごいし、尊敬する。
笑いには嘘がない。お金を払ってライブを見に来る人たちは、面白ければ笑うし、つまらなければ笑わない。そういったシンプルな基準の上で、実力が明確に審査される場に自ら立つ。その生き様に惚れるから。
人を笑わせるには、常識を裏切る発想や恥を晒して笑われることに耐える精神力が必要だ。芸人に要求されるレベルの”それ”は、到底僕には無理だ。なのに、それに憧れているから好きなんだと思う。
と文章にしてみれば、それなりに浮かんでくるものの、その場で急に答える機転の良さは持ち合わせていない。
まごついていたところ、
「今後、色んな人とコミュニケーションをとる上でよく聞かれるテーマ&その人のパーソナルな面を知れるから相手も興味があると思うから、深掘りしてみるといいんじゃない?」
と言われた。
お笑いの他にも、なんとなく好きなことはあるけど僕にそこまで好きなものなんてあるんだろうか?
先輩が嬉々として家電の新機能について語ってくれたように
狂気を感じさせるほどのめり込んだことなんてあっただろうか?
「狂気」という単語が激レアさんのある放送回を思い出させた。
「激レアさん」は僕に人それぞれ様々な生き方があると教えてくれる。
「失恋の腹いせに『元彼が好きだったカレー』という重い名前のカレーを商品化したらバズった人」で紹介されていたカワシロさんの文章(【天狼院の新メニュー】元彼が好きだったバターチキンカレー《川代ノート》)に「狂」について書かれた部分を抜粋する。
「コンテンツを制作する上では、誰にも負けない『狂』が込められている必要がある」
これは、私が天狼院に入社して以来、幾度となく、店主であり、上司の三浦さんから言われていることだった。
狂うほどの、他人から見れば「頭がおかしいんじゃないか」と言われるほどの、強烈な熱量を伝える必要があるのだ、と。
僕は自分の「狂」を持っているだろうか?
持っていない気がする。持っていたとしても、笑われないように、恥ずかしいことだと必死に押し殺してきたような気もする。
でもそれって、自分が何にもない人間ですよってアピールしてることにもなるんじゃないか。
本当は奥底に眠っているはずなのに、それを表現しないことで空っぽの人間だと見なされてしまうのではないか。
僕の「狂」を思い出すために、
それを然るべきタイミングと場で表現できるように、
今後noteで「僕が狂ってきたモノ」について書いていきたい。
その序章として、今回のnoteを「僕が狂ってきたモノ」#0とした。
#0の後が続くのを祈るばかり。。。
狂気が生み出した「元カレー」いつか食べれたらいいな。
「僕が狂ってきたモノ」#1はこちら
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