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スケッチ今日も休みます

昨日の歯痛、というか処置のあとの膿が出て、その後すっかり激痛から解放されて今日、あらためて新しい歯医者にも行って、どうやら激痛からは解放された模様です。

なんだか禊のような誕生日を経て、すっかり生まれ変わったような気分がするけどその話はまたにして、気分一新気分に乗って、今一番進めたかったこと、川下り日記&物語に取り組み直しています。

そして生まれ変わった頭から生まれた作品のタイトルが先に決定

T
A
T
S
U
N
O
K
O

にします予定。

加古川下り体験日記に歴史物語をブレンド、さらにできればそれに絵も足していこうというアイデアを本格的に進めたいと思います。
”歴史物語”は、1862年に実際に我が村から京都御所へ川を下ったという檜二十四本その筏と、同じく我が村を経由して日本海と加古川を繋ごうと構想された「北国廻船川筋通船計画」の日本を軸に構想中。檜二十四本が伐り出されたであろう山には川の洪水の守り神、八大龍王が祀られてあって、その龍王の子が川下りに同行する筋立てを想像しています。

龍王の子をどのように扱うかによって物語のジャンルに良い異質感が生まれそうでワクワクしますが、まだ外観だけぼんやり見えただけ。

それでも歯医者の帰りに早速ロケハン。


「北国廻船川筋通船計画」というのは加古川上流の我が芦田村と峠を越えた山向こうにある由良川を日本海と大阪を結ぶ流通経路にしようと企てたもの。
その実現性をこの目で確かめてきました。

とは言っても車で川沿いを走っただけだけど。

由良川というのは京都府北部を日本海に流れる川ですが、その川の上流、峠に一番近い地点あたりの川の様子はかなり十分な水量があり、十分舟が行き交ったであろうと想像できます。

現代から見れば川を使っての輸送など想像できないほど川は姿を変え、私たちの意識も川から離れてしまいましたが、ほんの100年近く前までそれはむしろ貴重な優良流通路、今でいうハイウェイでした様子。
運搬といえば人力か牛馬しかない時代、山国日本で使えるものなら川は是非とも使いたい貴重な存在だったことが史料文献を見るうち理解できるようになりました。

その資料に記された記録によると当時より両河川をつなぐ峠、穴の裏峠は存在しており、流通経路としてそれなりの意義を持って存在したはずです。
それは現代の私たちからすればここを牛馬を使ってはるばる日本海の北国からの米ほか物資を運ぶなど想像もつきませんが、そうしたアイデアが検討されるほど海をぐるっと下関を経由して大阪を目指すよりも事故の危険は少なかったそう。

さらに説得力を持たせるのは、この由良川の支流の一つと加古川の支流の一つが分岐する分水嶺が同市内に存在する。そしてその分水嶺は標高95M。日本一低い分水嶺なのです。

その分水嶺地点を経由するよりも穴の裏峠を通るルートの方が実現性がある様子は地図を見てもわかる気がします。

ということで、史料に残る由良川側の様子を見てきたのです。



第一印象「これはいけるだろ」でした。

由良川と支流・和久川の合流点(手前が和久川)
和久川の穏やかな流れ

上流で細い川筋ではあるけど緩やかな川の姿。

とはいえ途中の川は下りはともかく上りは辛かろう堰が数カ所あります。気になるのはこの由良川からの支流・和久川は蛇のようによくうねる。きっと氾濫も多かったでしょう。高い堤防が築かれたところもあって、実際の当時の様子とは川筋自体も違っているでしょう。想像しきれるものではありませんが、それでも可能性は感じられる。

そんな行程でした。


何箇所か堰がある
荷揚げをされた村・榎原の橋
ここから峠へ支流が分かれるけれど、その支流はもう舟は無理そう。ここから歩いた記録です



最終的に川から荷が揚げられた榎原村から加古川側の船着場までは史料によればほんの一里半。峠は厳しいとはいえ、交通さえ盛んになれば発展のしようもあるかもしれない。

「北国廻船川筋通船計画」は1706年ごろ岡村善八という人に発案されたそうですが、それから30年近く粘り強く構想されたにも関わらず、政局や役所の事情で実現しませんでした。もしこれが実現していたら日本の地図は変わっていたかもしれません。と空想を膨らませながら、まさにその穴の裏峠を使って家路。

「未来が変わったかもしれないロマン」を盛り込みながら、加古川を下る物語。龍王の子とともにうまく話になるといいな。

構想していきます。


歯痛の禊も済んだことだし、油彩スケッチもぼちぼち再開。
もちろん川下りの最初のきっかけHSL鉛筆画物語絵シリーズも忘れてはいません。大忙し。

自分の誕生日を一年の仕切りに使う私の今年の新年はなんだか快調な気がします。

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