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真夜中のファインプレー

ある日の23時半を過ぎた住宅街。

人で溢れる東京でも、この時間はとても静かです。

最寄り駅から降りた僕は、家に向かって歩き出します。

僕の10m先に若い女性が歩いています。

女性も我が家に帰る途中でしょうか。

女性が曲がり角を右に進みます。

僕も同じ方向だったので右に進みます。

少し歩いた後、女性が左に進みます。

僕も左に進みます。

(あれ?これってストーカーみたいになってない?)

たまたま家の方向が同じだったのか、僕が女性を追跡している感じになっています。

暗くて人通りのない住宅街なので、女性からしたら少し怖い思いをしているかもしれません。

そこで僕は遠回りになりますが、道を変えて、女性とは違う方向に進みました。

(ふぅ‥。我ながらファインプレーだな。)

自画自賛しました。

おそらくその時の僕は自然とドヤ顔になっていた事でしょう。

しかし、これをファインプレーだと思っている内はまだまだです。

本物の男はこれを当たり前の様にやります。

一流の野球選手はファインプレーをファインプレーに見せない技術を持っています。

でも、今回だけはその余韻に浸からせてください。

ちなみに今日の写真は、昔、草ソフトボールでエラーした時のものです。

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