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漁港『全ての川をのぼれ』について。

7/23にYouTubeで発表された「日本の食文化を魚に戻し鯛!」をコンセプトに活動するフィッシュロック・バンド、漁港の20周年記念ソング『全ての川をのぼれ』を作詞させていただきました。

https://youtu.be/V8w-ZA4H6MI

これは鮭の曲だよ!とざっくりお話はしていたのですがなぜ、そしてどう言った経緯でこの作品が出来たのかということについて詳しく書いてみたいと思い久々にnoteを更新します。


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どうしよう、わたしがやって大丈夫だろうか?と思ったのが最初の率直な感想でした。
今年は漁港20周年、泉銀70周年という節目の大切な年。いくら福田裕彦プロデューサーが推してくれたとはいえ漁港のお二人、そして漁師さんと海女さん(漁港のファンの皆様)が納得してくれるのだろうか、という不安がずしりとのしかかってきました。けれどありがたくいただいた仕事だ、やれるだけやってみようと気を引き締めたのです。

まず初めに福田Pから川がテーマであるということ、メロディとサビの”全ての川をのぼれ 逆巻く波を従えて”というフレーズ、そしてタイトルが決まっているという説明を受けました。このタイトルを見てピンと来た方もいらっしゃるかもしれませんが、映画『サウンド・オブ・ミュージック』の名曲『すべての山に登れ』のパロディです。

別に魚をテーマにしなくていいから!自由に書いて!」とは言われましたが漁港の楽曲はとにかく魚が出てくる!というイメージが強かったし、何よりわたしは生粋の道産子です。

川といえば鮭、鮭といえば川。

ちょうど手元にあったのは泉銀さんの美味しい鮭フレークということもあって鮭をテーマにしよう!と決めました。そうです、鮭だと決めたのはわたしです。

そうと決まれば早速とことん調べねば、と思ってWikipediaのページを開くと、ある写真がわたしの心を捉えて離しませんでした。

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小学生の頃、国語の時間に鮭の産卵について習ったことをうっすら思い出しました。

このボロボロになった鮭のオスは実はお父さんで、子どもへの熱い思いを遺して亡くなっていったのかもしれないと思い始めたのです。

そうして命を燃やしその終わりと向き合いながらも子を想う父の気持ちをメロディーに乗せて書いたのがこの曲です。

書いたときそんなつもりは全く無かったのですが、新型コロナウイルスの影響により人と人との触れ合いが減り、孤独を感じている方が多くいらっしゃることでしょう。
たまたまこの曲では親子関係について書きましたが、それに限らずあなたの幸せを、今日が無事終わることを心の底からこんな風に願っている存在がきっといるはずだという叫びが届いてほしいと今は思います。

先が見えなくて不安だけれども大丈夫、生き残れ 残れと命燃やせ!
そういう熱い曲になりました。

歌入れまでとても不安でしたが、船長から「この歌を歌っていると気持ちいいんですよね!」というありがたい感想をいただきようやくホッとできました。

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この夏、出来ないことを探して嘆くよりは出来ることを見つけてワクワクしませんか?

野外フェスもお祭りもバーベキューも海水浴もできないけれど、音楽の力は変わりません。

是非それを楽しんでいただけたらと思います。

そして!動画内でミニアルバム『川(仮題)』が今年発売されることが発表されました!そこにはこの曲のフルバージョンも収録されており、それを聴いていただけたらよりわたしが書いたことの意味がわかるのではないかと思います。お楽しみに!

素敵な夏にしましょうね。

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