パックSRなしで組めてしっかり戦えるデッキ7選 ― イジンデン デッキ紹介
(この記事での「参考価格」は公式のスターターデッキおよび2024年11月16日時点のカードショップアジト通販サイトでのシングルカードの価格をもとにしている。シングルは時期によって価格に変動があるだろうし、送料などの諸費用は含んでいないので、あくまで参考として見ていただきたい。)
はじめに
イジンデンの優勝デッキのシェアを調べながら思ったことが二つある:
青黄徴募は確かにトップシェアだし実際強いが、それゆえにデッキを作るのにも結構なお金がかかる。調べたところ、約17,000円かかるようだ。
青黄徴募のシェアが大きいという見方もできるが、他のデッキのシェアが小さいという見方もできる。そしてそれは「青黄徴募以外のデッキがあまり知られていないから」という可能性もあるのではないか?
そこでこの記事では、公認大会の優勝デッキのレシピを参考にして私が多少手直しした、青黄徴募と比べて低予算で組めるデッキを7つ紹介したい。手直しのポイントとして、初心者には入手しづらい、パックから出るSRカードは使わないようにした。記事には「元レシピ」へのリンクをつけたので、予算や好みに応じて強化やアレンジをしていただければと思う。
紫単ビート
現在のイジンデン環境で最もお手頃にデッキを作るなら紫単がオススメだ。単色で使いやすいだけでなく、紫のスターターデッキ(税込110円)に入っているカードがスターターとは思えないほど強力なのである。スターター1箱に入っているカードは各種2枚までなので、デッキに入れられる上限の4枚を揃えるために2箱買い、使うカードを厳選するだけでもそれなりに戦える。
上のデッキは紫のスターター2箱に、さらに第三弾パックのカードを加えたもの。《森閑たる離宮》で遺業能力を封じつつ、スターターの《マリ・キュリー》や《岡田以蔵》などの中型イジンで殴り、相手の手札を枯らしながら戦う。離宮の効果は自分にも及ぶが、《マシュー・カルブレイス・ペリー》を捨てればメリットに変えられるし、必要だが捨ててしまったカードはスターターの《李成桂》で回収できる。
元レシピ
赤単アグロ
こちらも初心者に分かりやすく使いやすい、単色の速攻系デッキ。《北条政子》や《イーライ・ホイットニー》で相手のイジンを破壊しつつ、軽量で優秀な《栄西》《源義経》《徳川家康》を迅速に展開する。手札が切れたら《ロイヤリティ》で補充し、相手のパワーの大きいイジンは《バレット》で処理する。相手側にイジンやハイケイが並んだら《サンダーボルト》で一掃する。
予算に余裕があるなら、《中臣鎌足》の代わりに強力なパックSR《織田信長》を入れたり、マリョクを安定させるために《カンテラ》の代わりに《RYマーブルオーブ》入れたりするといいだろう。
元レシピ
赤紫離宮
赤単アグロに紫を加えてアレンジしたデッキ。《森閑たる離宮》と除去イジンで相手のイジンを破壊しつつ手札を捨てさせ、反撃の芽を潰しながら速攻で殴り切る。離宮が置かれている状態で《サンダーボルト》が決まると気持ちいい。パワーの大きいイジンは《岡田以蔵》で対処する。
上のレシピは元レシピそのままであり、パックSRは不要である。
元レシピ
美術闘技場(ペリービート)
《マシュー・カルブレイス・ペリー》を強く使うデッキ。手札を捨てるカードである《ドナテッロ》《ジャン=ジャック・ルソー》《リドロー》を駆使してペリーを手札から戦場に出し、イジンを横に並べて殴る。《革命の広場》があるのでリソースを枯らさずに戦え、特に赤相手の除去にはめっぽう強い。紫マリョクは入っていないので、ペリーをイジン召喚で出すことはできないことに注意。
予算に余裕があるなら、《武帝》の代わりに優良コモンの《メアリー1世》を入れるのがいいだろう。《メアリー1世》《円形闘技場》《リドロー》《怖れの種》は徴募でもよく採用されるカードなので、「いつかは徴募を組みたい」と考えている人にオススメしたい。
元レシピ
オブシアム
《オブシディアン》により《円形闘技場》(コロシアム)を2ターン目に展開し、超速攻で勝負を決めに行くデッキ。自分の手数は《ミケランジェロ》などで増やし、相手の手数は《ストーム》で減らす。闘技場を引き込む運は必要だが、上手くいけば相手が立ち上がる前に決着をつけられる。
美術闘技場と採用カードが近いため、両者をミックスしたデッキにアレンジするのも面白そうである。
元レシピ
清少納言ロック
第一弾の頃から形を変えて存在するデッキ。《清少納言》とハイケイによって相手のマリョクを戻して行動を制限し、その隙にイジンやハイケイを並べて、最後は《近松門左衛門》でワンショットする。《ハリエット・ビーチャー・ストウ》の値段は少々張るが、執筆・ハイケイ系のデッキではほぼ必須のカードのため、買い損することはないだろう。
上のレシピはかなりバジェットデッキな緑単に寄せている。予算に余裕があるなら、フィニッシャーを近松でなくパックSRの《エイブラハム・リンカン》にしたり、ポプリの代わりに《GYマーブルオーブ》を入れてマリョクを安定させたり、緑黄や緑紫の二色にして戦略の幅を広げたりと、お好みで段階的に強化できる。さらに環境デッキに近づけたいのなら、回すのにはコツが必要だが、スカーレット型のロックデッキやLOデッキにするのもいいだろう。
元レシピ
義政大河
第二弾の頃から存在するデッキ。《英傑集う大河》によりすべての黄イジンを赤にし、《足利義政》の能力で一気に横に並べて、最後は《シャクシャイン》と《姜維》でワンショットする。《オブシディアン》は義政を3ターン目に展開するために、《ルイス・キャロル》は義政が始まったターンでマリョクレベルを7から9(姜維)に引き上げたりシャクシャインが決起したりするために必要である。《今川義元》や《新井白石》は闘技場や離宮といった強力なハイケイへの対策として採用している。
こちらも、上のレシピはバジェットデッキに寄せている。予算に余裕があるなら、《周瑜》などの代わりにパックSRの《親鸞》や《曹丕》を入れるといいだろう。大河、義政、およびワンショットに関わるイジン以外は融通が利きやすいデッキのため、アレンジをいろいろ考えてみるのも面白い。
元レシピ
おわりに
比較的低予算で組めるデッキを7つ紹介した。青黄徴募一強に見えがちな環境だが、いろんなデッキが活躍してくれることを願っている。