所沢市議会 2024年9月定例会 傍聴録 (9月13日)
議場に足を運べなかったので、15時15分以降の本会議をライブ中継で見ていた。「傍聴席」さんによれば、議場では《午前9時開始時傍聴者は、25名程度、午前9時半ごろ休憩に入った後の傍聴者は35名程度》だったとのことで、普段より注目が集まった議会であったようだ。
まず、島田議員に対して他の議員から質疑が行われた。質疑のやりとりや討論(後述)の内容から推測するに、島田議員他2名が提出した議案第92号の修正案に対する質疑のようであり、またその修正内容は先日の私の記事における主張と同じように第7条第2項を修正するものと思われた。
討論は4名。議案第92号に注目して書くと、長岡議員が原案反対、末吉議員が修正賛成・原案反対、花岡議員が修正反対・原案反対、長谷川議員が修正賛成の立場だった。会派「さきがけ」所属の長谷川議員が討論の冒頭、同会派は議案第92号が審査された市民文教常任委員会に所属する議員がいない旨を述べており、委員会ではなく本会議で修正案を提出した理由として合点がいくものであった。
採決は、議案第92号の修正案については無記名投票、同原案は起立採決で行われた。結果は、修正案は賛成9・反対23、原案は起立多数で、原案どおりの可決となった。その他の議案は、第94号が起立多数、残りは全会一致で可決となった。審議結果の詳細は近日中に市議会サイトのページにアップされるだろう。
以下所感。懸念ある条文が原案どおり可決されたことに憂慮する。また、素案でパブコメ手続きを進めた市に対しても疑念が残る。市が条例をまっとうに運用するように、市民が監視をしていく必要があるだろう。原案可決されたものの、4名による討論はそれぞれの立場で妥当な主張に聞こえ、市議会という言論府における議員の責務を果たすものであったと思いたい。修正案提出会派の長谷川議員以外では、末吉議員の討論が、公民館なるものについての経験と信念を感じられるもので良かった。(9月14日追記)末吉議員の会派も修正案提出会派だったようだ。(追記ここまで)
そして苦言。賛否が分かれる議案にもかかわらず、修正反対・原案賛成の立場の議員から討論がなかったことが、所沢市議会というくくりで見て非常に残念である。総務経済常任委員会市民文教常任委員会の会議録(2024年9月6日)を見ても、原案に賛成の意見はなかった。これではどんな理路で議会として賛成したのか分かったものではない。今回の議案92号に限らず、同じような事案は市議会で過去にも何度か見てきた。これは言論府たる市議会として改革が必要なことなのではないか。
追記(9月14日)
毎日新聞に記事が出ていたことを知った。小野塚市長の発言を聞く限り、原案に反対を示した議員の動きは決して無駄ではなかったと思いたい。