【イベントを特別なものにしない】という考え。
アサカワミトです。
「ラジオ版 学問ノススメ」で宇野常寛さんのエッセイ「水曜日は働かない」についての話を聴きました。
"何かをするための休日ではなく、何もしない日を作るーー"
とても共感します。
この話を聴いたときに、
「そうだ。ボクも演劇のイベントを特別なものにするんじゃなく、日常のとなりにあるようなものにしたい」
そう思っていたことを思い出しました。
だから、しばらくはカフェ公演というカタチでやっていました。日常のそばにある空間で。
演劇を見ることは特別なことじゃない。
すぐとなりで、いつも誰かが人生を語っているーー。
そんな距離に、ボクは演劇を置きたいのです。
人は、自分の人生だけを見つめていると嫌になります。
残念ながら自分の人生に満足のいっている人は、多くはないのだろう思います。
だからといって、何か特別なことをしなきゃとか、
ビッグチャレンジをしなきゃとか思ってしまいがちですが、
人生のヒントは意外とすぐそばにあったりします。
ボクは自分の生活範囲がとてもせまく、地元の市からほとんど出ません。
でも多分、人より豊かです。お金が無いなりに。
日々の生活の中での人との会話や、ラジオやYouTubeで知らなかった世界の話を聴き、そこから常に世界が広がり、自分の考えやビジョンが深まっていくからです。
そういう点ではインターネットの世界は本当に可能性をひろげてくれていると実感しています。
ボクが描きたい演劇は、
いつもと同じ景色だけど、少し違った見え方のする物語。
そんなさりげないものを書いていますし、これからもそんな作品をやっていきたいと思っています。
いまある暮らしも、見かたを変えれば豊かにすることが出来ます。
その足元にある充実感の方が、ニュースをみて自分の範囲を超えた世界や社会に怒りや悲しみを感じることよりも、今は大事なんじゃないでしょうか。