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月星真夜(つきぼしまよ)
2024年4月19日 06:12
映画館のシアター7のスクリーンで「ゴーストバスターズ/フローズン・サマー」のエンドロールが終わり、ゆっくりと出口に向かっていたウサギがぽつりと言った。「最後に流れた『新しい学校のリーダーズ』のMV、すごく斬新だったと思わない?」映画館を背にして、夜の空気を感じながら、ウサギは隣を歩くカメに話を続けた。「未知の存在と冷静に向き合うのは、私には難しいと感じたわ。だからかしら、15歳のゴーストバスタ
2024年2月22日 07:25
大粒の雨が一定のリズムで冷たく傘を打ちつけていた。図書館で過ごした静かな時間から一転し、ウサギは外の厳しい寒さに身を震わせながら、水たまりを慎重に避けて帰路についていた。彼女の心は、まだ温かい図書館の中の物語の世界に留まっていた。ウサギの心を満たしていたのは、ロバート・A・ハインラインの「夏への扉」。物語の主人公、飼い猫のピートをこよなく愛するデイヴィスの姿が、まるで鏡に映る自分のようで、30
2024年2月21日 07:02
その日、ウサギは図書館に続く道をぼんやりとした視線で歩いていた。彼女は昨夜、ジョージ・オーウェルの「一九八四年」を読み終え、その物語の世界観に深く浸っていた。「この本で一番心に刺さったのは、『言葉を破壊する』という考え方だわ。言葉が破壊されれば人の思考の範囲が狭くなるなんて、今まで考えたこともなかった」とウサギは内心で動揺しているようだった。彼女の隣を歩くカメは静かに頷いた。「僕たちが感情