アノテーションツールLabelBoxの使い方


アノテーションデータの作り方

Labelboxを使ってプロジェクトを作成する手順をご案内します。Labelboxは、アノテーション作業を効率的に管理するためのプラットフォームです。

  1. 新規プロジェクトの作成:

    • 最初に、Labelboxの最上位ページで「+ New project」を選択します。

    • プロジェクトに名前を付けて説明を入力します(オプション)。

    • アノテーションするデータの種類を選択します。

    • Qualityの設定:

      • Benchmark: 一度だけラベリングされるデータに選択します。Benchmark機能を使うと、特定のデータをゴールドスタンダードとして設定でき、他のラベリングとのパフォーマンス比較ができます。

      • Consensus: 各データに対して複数の作業者による複数回のアノテーションが必要な場合に選択します。

    • データのキューへの送信:

      • Overview画面から「Queue data for labeling」をクリックします。

      • データセットを検索し、Batchに追加するデータを選択します。

      • Send n data rows」をクリックしてBatchを作成します。

    • アノテーションインターフェースの選択:

      • 標準のEditorは基本的なラベリングインターフェースで、アノテーションツールとQAツールを備えています。通常はこちらの使用が推奨されています。

      • 独自のEditorを利用したい場合は、「Custom Editor」を選択します。

    • これらの手順を終えると、プロジェクト画面で「Start labeling」ボタンが有効になり、アノテーションが行えるようになります。

  2. メンバーの管理とアクセス権の設定:

    • プロジェクトにメンバーを追加するには、2つの方法があります。

      • メンバーページで組織全体のロールを与える。

      • プロジェクトベースのアクセス権を持つメンバーに対して、プロジェクトアクセス権を手動で割り当てる。

    • Quality機能を使ってアノテーションの品質を保つことができます。IssuesとCommentsを利用して、問題を修正したりコメントを作成したりできます。

アノテーションデータのエクスポート

いよいよEXPORT
Labelboxを使用してアノテーションを行う場合、アノテーションしたデータはLabelboxのプラットフォーム上に保存されます。ただし、学習プロセスで使用するためには、これらのアノテーションデータを適切な形式でエクスポートし、機械学習フレームワークがアクセスできる場所に保存する必要があります。

Labelboxからアノテーションデータをエクスポートするには、以下の手順を行います:

  1. Labelboxのプロジェクトダッシュボードにアクセスします。

  2. アノテーションが完了したデータセットを選択します。

  3. 「Export」オプションを探し、データのエクスポートを行います。

  4. エクスポート可能な形式(通常はJSON形式)を選択し、データをダウンロードします。

データの保存

ダウンロードしたアノテーションデータは、以下のようにして機械学習プロジェクトのディレクトリに保存します:

  1. 画像データ: 元の画像ファイルは、通常、プロジェクトのフォルダ内のimagesサブフォルダに保存します。

  2. アノテーションデータ: エクスポートしたアノテーションデータ(JSONファイルなど)は、annotationsサブフォルダに保存します。

例えば、次のようなディレクトリ構造になることが想定されます:

my_project/ images/ image1.jpg image2.jpg ...
annotations/ image1.json image2.json ...

学習プロセスでの使用

TensorFlowなどのディープラーニングフレームワークでデータを使用するには、エクスポートしたアノテーションデータをフレームワークが理解できる形式に変換するプログラムを書く必要があります。例えば、TensorFlowではTFRecord形式がよく使用されますが、これはデータを効率的に読み込むためのバイナリフォーマットです。
この変換プロセスには、画像ファイルを読み込み、対応するアノテーションデータをパースし、それらをフレームワークが必要とする形式に合わせてエンコードするスクリプトが必要です。このプロセスは、学習プロセスの初期段階で一度だけ行えば十分です。

Labelboxでスムーズに作業するためのヒント

。Labelboxは非常に強力なアノテーションツールであり、様々なデータタイプに対応していますが、初めて使う際には少し複雑に感じられることもあります。以下、Labelboxを使う上でのいくつかのヒントをご紹介します。

チュートリアルとドキュメント: Labelboxは豊富なドキュメントとチュートリアルを提供しています。特に始める際には、公式のガイドを一通り目を通すと良いでしょう。

  1. プロジェクトの設定: プロジェクトを作成する際には、アノテーションのタイプ(例:セグメンテーション、オブジェクト検出など)やチームメンバーの権限設定に注意してください。正しい設定をすることで、作業の効率が上がります。

  2. データのアップロード: 画像やビデオなどのデータをアップロードする際には、ファイルサイズや形式(例:JPEG、PNG)に注意してください。大量のデータを扱う場合は、APIを利用することで効率的にアップロードできます。

  3. アノテーションツールの使い方: アノテーションを行う際には、ツールバーの各機能(描画ツール、ラベルの追加、コメント機能など)に慣れることが大切です。実際にいくつかのサンプルで試してみると、使い方が掴みやすくなります。

  4. エクスポートのオプション: アノテーションが完了したら、データのエクスポートオプションを確認してください。エクスポート形式(JSONなど)や、特定のアノテーションのみをエクスポートする設定など、ニーズに合わせて選択できます。

付録 データのアップロードをAPI経由で行う方法

Labelbox APIを使用してデータをアップロードする基本的なステップは次の通りです:

  1. APIキーの取得: Labelboxにログインし、アカウント設定からAPIキーを取得します。このキーは、APIを通じてLabelboxにアクセスするために使用します。

  2. 開発環境の準備: Pythonなどのプログラミング言語を使用してスクリプトを書きます。Labelbox APIと連携するためには、適切なHTTPリクエストライブラリ(例:requests in Python)が必要です。

  3. APIドキュメントの確認: LabelboxのAPIドキュメントを確認し、アップロードしたいデータタイプ(画像、ビデオなど)に対応するAPIエンドポイントと必要なパラメータを特定します。

  4. アップロードスクリプトの作成: APIキーを使用して認証し、アップロードするデータのリスト(画像ファイルのパスなど)をAPIリクエストとともに送信するスクリプトを作成します。

例:Pythonを使用した画像データのアップロード

import requests

#APIキーとプロジェクトIDを設定
api_key = "YOUR_LABELBOX_API_KEY"
project_id = "YOUR_PROJECT_ID"
dataset_id = "YOUR_DATASET_ID" # 事前に作成したデータセットのID

#アップロードする画像のURLimage_url = "http://example.com/path/to/your/image.jpg"

#アップロードのためのリクエストを作成
headers = {"Authorization": f"Bearer {api_key}"}
data = {
"projectId": project_id,
"name": "Sample Image", # 画像名やデータセット名
"row_data": image_url, # 画像データのURL
"datasetId": dataset_id,
}

#Labelboxのデータ作成APIエンドポイントにリクエストを送信response = requests.post("https://api.labelbox.com/graphql", json=data, headers=headers)

#応答を確認
print(response.json())


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