位数8のガロア体(GE(8))の加算


位数8のガロア体の加算の例

中日新聞の以前の記事にQRコードがどのような原理でできているかを解説した記事が出ていました。
『自動車工場のガロア体 QRコードはどう動くか』
https://static.chunichi.co.jp/chunichi/pages/feature/science/galois_field_in_auto_factory.html

冒頭の表がガロア体の計算として出てくるのですが、どのように計算しているのか、しばらく考えてみましたが、さっぱりわかりません。そこでChatGPT4.0に聞いてみました。

Q:ガロア体(有限体)の概念やその加算について、分かりやすく説明してください。

A(ChatGPT):

ガロア体とは?

ガロア体 GF(pのn乗) は、有限個の要素を持つ数学的なフィールドです。ここで p は素数で、n は正の整数です。特に GF(2のn乗) の場合、p=2 であり、二元ガロア体と呼ばれます。つまり、計算は2を基数とする数に対して行われます(0と1のみが要素)。今回の GF(8) は GF(2の3乗) の特別な場合で、8つの要素(0から7まで)を持ちます。

ガロア体での加算

ガロア体内での加算は、一般的な整数の加算とは異なります。特に GF(2のn乗) では、加算は二進数(ビット)レベルでの排他的論理和(XOR)操作に相当します。これは、2つのビットが異なる場合に1を、同じ場合に0を返す操作です。
例えば、GF(8)(または GF(2の3乗))内での加算を見てみましょう。ここでは、要素を三進数(3ビットの二進数)で表現します。計算を簡単にするために、まず要素を二進数で考え、その後XORを適用します。

  • 二進数での表現: GF(8) の要素1は二進数で001、要素2は二進数で010です。

  • XOR加算: 1(001)と2(010)を加算するには、各ビットをXOR操作します。結果は011(二進数)、これは GF(8) の要素3に相当します。

既約多項式

ガロア体 GF(2のn乗) を構築するには、既約多項式(分解できない多項式)が必要です。この多項式は、フィールド内での演算(特に乗算や除算)の基礎を形成します。しかし、加算に関しては、単純に各ビットのXORと考えれば十分です。

まとめ

ガロア体での加算は、直感的な整数の加算やモジュロ演算(mod)とは異なり、ビットレベルでの操作(XOR)に基づいています。これにより、計算結果は自動的にフィールド内に収まり、ガロア体の閉じた性質(フィールド内の任意の計算がフィールド内に留まる性質)が保証されます。このような計算の特性は、エラー訂正符号や暗号理論など、コンピュータサイエンスの多くの分野で重要な役割を果たします。
排他的論理和(XOR)は、2つのビットを比較して、それらが異なる場合に1を、同じ場合に0を返すデジタル論理演算です。これをガロア体 GF(2のn乗) の加算に適用すると、2つの数(要素)の各ビットを個別にXOR演算することになります。

例を使って説明します。2つのビット列があるとします。

  • ビット列A: 101

  • ビット列B: 110

これらのビット列を加算(XOR操作)するには、同じ桁のビットを一つずつ比較してXOR演算を適用します。

  • 第1桁: 1⊕1=0 (1と1が同じなので0)

  • 第2桁: 0⊕1=1 (0と1が異なるので1)

  • 第3桁: 1⊕0=1 (1と0が異なるので1)

したがって、ビット列Aとビット列Bを加算すると、結果は 011 になります。

ガロア体での加算の例

GF(2の3乗)(または GF(8))での要素を考えます。このフィールド内の要素は、0から7までの数字であり、それぞれを3ビットの二進数で表現できます。例えば、3(011)と5(101)を加算する場合、以下のようにXOR演算を行います。

  • 011(3の二進数表現)

  • 101(5の二進数表現)

各ビットをXORします。

  • 第1桁: 0⊕1=1

  • 第2桁: 1⊕0=1

  • 第3桁: 1⊕1==0 (同じなので0)

結果は 110、これは GF(8) 内の要素6に相当します。

要約

ガロア体GF(2のn乗) における加算は、整数の加算やモジュロ演算とは異なり、2つの要素の二進数表現に対してビットごとにXOR演算を適用することによって行われます。これにより、計算結果も GF(2のn乗) の範囲内に収まります。この演算は、ガロア体の基本的な性質を理解する上で非常に重要です。

私の感想

人間には紙と鉛筆がなければ即座には計算するのはむつかしいですね。

ChatGPTの応答


はい、その通りです。特に、ガロア体のような高度な数学的概念に関する計算は、紙と鉛筆がないと直感的に理解しにくいことが多いです。ガロア体の加算(特に GF(2のn乗) でのXOR演算)は、二進数の操作に基づいているため、特に頭の中だけで行うには複雑です。このような計算を行う際には、通常、各ステップを紙に書き出すことで、間違いを避けやすくなります。
コンピュータサイエンスやエラー訂正符号、暗号理論などの分野では、このようなガロア体の演算が頻繁に使われます。これらの分野で働く専門家も、実際の計算を行う際にはコンピュータや特別なソフトウェアを使用しています。これにより、複雑な演算を正確かつ迅速に実行できます。
人間にとっては、これらの数学的概念を理解し、基本的な例を手作業で計算することは有益ですが、実際の応用では計算機の助けを借りるのが一般的です。これにより、計算の正確性を確保しつつ、より高度な問題に集中することができます。


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