市場価値2億ドルの美術館の正体とは
美術館――。
と聞いてどんな空間をイメージしますか?
私は、額縁に収められた絵画が適度な間隔をあけて並べられた、いわゆる古典的な空間をイメージするのですが・・・
サンフランシスコにある、こちらの美術館は一味も二味も違います。
その名も!Museum of Ice Cream!!アイスクリーム美術館です!!!
2016年に最初にNYでオープンした際には、5日で30万枚のチケットを売り上げたのだとか・・・。
一枚目の写真は見たまんまアイスクリームですね。
二枚目はアイスにふりかけるスプリンクルにダイブ!って感じなのでしょうか?
三枚目はどこがアイスなのかは不明ですが、シンプルに楽しそうすぎます。
そしてこちらの美術館、な、なんと、、
2億ドルの市場価値がついたとのこと・・・。
更には先月、4000万ドルの資金調達も行ったのだそうです。
アイスクリームおそるべし。いや、これはアイスクリームがすごいわけではない。
MOICの功績をもたらした要因は何か?
①映える
SNSが生活に欠かせないものとなった現代において、SNSで「映え」ることは必須。
MOICに来た人のインスタが映えことはもちろんですが、MOICのインスタがそもそも映えすぎています。映え戦略がスゴイ。
どこを切り取っても、ピンクを基調とした写真の数々が「映え」を最大限に発揮してきます。
これを見て来場する女の子たちはいっぱいいるでしょうね。
②アイスクリームという国民的フード
アイスクリームがアメリカ国内で持つ市民権は凄まじいです。
私は幼少時代+高校でアメリカに住んでいたのですが、スーパーのアイスの棚の面積は日本の4~5倍くらいある気がしますし、そもそも樽で買いますし。笑
スーパーで買う以外にも、街中に自分のお気に入りのアイスクリームショップっていうをみんな持っている気がします。
日本人に「お気に入りのアイスクリームショップある?」って聞いてパッと店名が出てくる人は多くないでしょう。
そんな老若男女に愛される国民的フードをモチーフにしているというのもウケが良い理由の一つなのかと思いました。
③オールエイジで楽しめる
一般的に「美術館」と言うと、対象年齢は高めだと思います。
そういう場所に子供が行ってもすぐに飽きてしまう。
逆に、子供も楽しめる「ア〇パ〇マ〇ミュージアム」は大人にはちょっと物足りない。
そう考えると、オールエイジで楽しめる「美術館」ってあんまりない気がしませんか?
ところが、MOICは国民的フードのアイスクリームをモチーフにしていたり、アソビゴコロ満載だったり、映えたり、という特徴でもって全世代がちゃんと楽しめるようになっているんじゃないかと思います。
だから来場者数もここまで伸びているのかな~なんて思いました。
ここまで書いて、MOICがウケた要素を持つミュージアムが日本にもあったな、と思い出しました。
ついにトランプ大統領までもが訪れたチームラボ!
チームラボは、デジタルテクノロジーを駆使した近未来的なクリエイティブなので、MOICとはジャンル違いっぽくもありますが、両者には「映え」る、そして「オールエイジで楽しめる」という共通した特徴があるなと思いました。
チームラボは、TIME誌が選ぶWorld's Greatest Places 2019にも選ばれたとかで、その人気はまだまだ続きそうですね。
(参考:チームラボボーダレス、米TIME誌が選ぶ「世界で最も素晴らしい場所」に)
先日、タイ人の友達から連絡があって「来月日本に行くんだけど、チームラボのチケット取ってくれない?」と頼まれました。
日本での過ごし方のチョイスとして「チームラボに行くこと」が確立されているのか!と驚きましたね。
平日のお台場のチームラボのお客さんはほぼほぼ観光客だとか。
「映え」は人を呼ぶ。
「映え」はビジネスになる。
「映え」がユニコーン企業を生み出す日も遠くないのかもしれません。