北欧とスカンジナビアの違い
日本では、スウェーデンというより、北欧の方がなじみがあるかもしれません。北欧とひとまとめになっていますが、北欧といってもいろいろな国があります。スカンジナビアという呼び名もありますが、スカンジナビアと北欧はちょっと違います。
北欧は北ヨーロッパ全体で、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、フィンランド、アイスランドの5カ国になります。スカンジナビアというと、スウェーデン、デンマーク、ノルウェーの3カ国になります。この3カ国は王国であり、言語も似ていますが、フィンランドとアイスランドは共和国で言語が全く異なるため、北欧といっても文化的に異なる背景があります。
EUとして考えると、ノルウェーとアイスランドが抜けます。ユーロという通貨で考えると、ユーロが使えるのはフィンランドのみです。北欧と一緒くたになっていますが、実情はいろいろなのです。
人口でいうと、北欧の規模がわかると思います。2018年の情報で、最大国のスウェーデンが約1000万人、デンマークが570万人、フィンランドが550万人、ノルウェーが540万人、アイスランドはなんと34万人です。北欧全部合わせても2500万人と、日本の1億2000万人には遠く及びません。最大国のスウェーデンで、だいたい大阪府か神奈川県程度の規模なのです。
土地の規模はスウェーデン全体が日本の1,2倍です。デンマークは九州くらいと小さいです。そのように人口や土地も絡めて考えると、人口の少ない北欧諸国は日本でいうとそれぞれが都道府県のような規模なので、新しいことも行いやすいのだと思います。
東京の人口はスウェーデンより多く、そんな巨大都市がカオスになることもなく、整然と機能していることに驚く北欧人はたくさんいます。そしてその様子に魅了される人も多いです。