【旅行#1】デンマーク美術館巡り
スウェーデン留学に来てから約三か月が経過し、かなりこちらの生活に慣れてきたと思います。ルンドは氷点下になる日が少しずつ増えてきました。かなり肌寒くなってきたので、毎日のようにヒートテックが大活躍です。
今回は、9月11日と12日に日帰りで出来る限り沢山デンマークの美術館巡りをしてきたので、記録としてシェアしていきたいと思います。
9月11日
午前11時頃にLund C駅を出発して、まずはコペンハーゲン・Nørreport駅に向かいます。大体1時間程度の旅になります。電車賃はSkånetrafikenのアプリで24時間券を買ったので、330SEK(1SEK=13円換算で4290円)でした。この区間だけは学生料金と大人料金の差がないんですよねー。
Rosenborg Castle(ローゼンボー城)
駅を出て歩いていくと、徐々にお城が見えてきます。1606年から1607年にかけて、クリスチャン4世の命令により夏の別荘として建てられた歴史ある建物です。私が訪れたときはあいにくの曇り空でしたが、晴れの日はより一層青空に映えるお城だろうなと思います。チケットは時間制になっていて、入場時間が決まっているようです。私は13:30入場のチケットでした。10分程度列に並び、いよいよ建物の中に入っていきます。
建物内部は多くの装飾品と絵画で埋め尽くされています。風景画のようなものもありますが、その多くは肖像画です。
時計の装飾品も多く、その手込み具合に感嘆してしまいます。
そして忘れてはいけないのが地下の宝物庫です。剣や銃、王冠や宝石まで展示されている大盤振る舞いぶりです。入場の際、再度チケットの確認があるのでなくさないようにしましょう。
こういう場所に来ると世界史を勉強しておくべきだったと思いますが、残業ながら私は地理選択でしたので、そのうち独学で勉強しようと決意してお城を後にしました。
Dansk Arkitektur Center(デンマーク建築センター)
逃げてきたとはいえ、一応建築学生の端くれとしてデンマークの建築について勉強するのも面白いのではないかと思い、やってきました。
デンマークの建築にまつわる歴史や著名な建築家とその作品群について知ることが出来ます。音声ガイドが無料で使えます。英語とデンマーク語しかないので、どちらかの言語が分かる方は使うと展示されている内容より深く学ぶことが出来ると思います。
ちなみに一番楽しかったのは、この滑り台です。大人になってから滑り台をやる機会なんて無かったので、一瞬とはいえ童心に帰って楽しんできました。とある少年が3周くらいしていたんですが、さすがにその度胸はないので1回ぽっきりを楽しんで、施設を後にしました。
Det Kongelige Bibliotek, Den Sorte Diamant(デンマーク王立図書館)
どこの国にも美しい図書館はありますが、このデンマーク王立図書館は圧巻の美しさでした。波打つようなカーブと大きな開口部と吹き抜けが映える素敵な空間です。大学で“ヴォイド”という概念を勉強したことを思い出したりしながら、ふらふらと図書館の中を歩きました。
併設されたカフェの椅子がヤコブセンがデザインしたものであることに気付き、その徹底ぶりに驚かされるとともに、図書館に来るだけでヤコブセンの椅子に座れる世界が羨ましすぎて溜息が出ました。
この日は地下にある展示を二つ見てきました。
まず一つ目は、#DKgame - Danish computer games from 1960s to 2020sという展示です。
デンマークのゲームの歴史を知ることが出来ます。実際にゲームを遊ぶことの出来るスペースもあって、何人かずっと座ってプレーに熱中している人もいました。
次に見たのは、The Camera and Usという展示です。こちらは展示室に入ったときに、中が真っ暗すぎてとても驚きました。暗室的な演出かな、とも思ったんですが、本当に暗すぎてちょっと怖い上に、文字が読めさすぎて困りましたw
この日は17時を過ぎたくらいに図書館を出て、København H駅からLund C駅に帰りました。帰宅後は翌日に備えて早々に就寝しました。
9月12日
午前9時にLund C駅を出発して、まずは前日と同じくコペンハーゲン市内を目指します。この日は前日より一駅手前のKøbenhavn H駅で降りました。前日午前11時に買った24時間券がまだ使えたので、それで乗車しました。
Ny Carlsberg Glyptotek(ニューカールスベア)
見渡す限りの彫刻たちです。ここにきて再び世界史コンプレックスが刺激されます。歴史上の様々な人物の頭部の彫刻が並べられていて、物によっては表情の謎などについても解説が書かれています。
地下にコインロッカーがあります。大きな荷物は持ち込めないので、一眼レフとスマホだけ持って中へ入りました。コインロッカーのためにクレジットカードで硬貸を買いましたが、20DDKだったので冷静に考えると日本円で400円くらいなんですよね。高い。
Designmuseum Danmark(デザインミュージアム・デンマーク)
デンマークといえば、多くの有名家具やデザインが生み出されたデザイン大国です。そしてこのミュージアムが、その歴史を辿る展示や貴重な資料、現在の取り組みなどを楽しめる夢のような場所です。
日本の着物や活版印刷の活字が展示してあったりなど、見所がたくさんです。画像のような貴重な椅子のコレクションもテンション爆上がりでした。後日、大学の授業でもオススメの場所として紹介されていて、ちょっと嬉しかったです。
Louisiana Museum of Modern Art(ルイジアナ近代美術館)
本日の大本命です。今回はコペンハーゲン市内のØsterportという駅まで移動します。本当はアプリで切符を買った方が安いことは知っていたんですが、SIMカードの関係でスマホが使えず、泣く泣く駅構内の自販機で切符を購入しました。お値段は74DDK(1DDK=21円換算で1554円)でした。高い。
Humlebæk駅で降りてから10分程度、人の流れに従って歩いていきます。そうすると美術館の入り口が見えてきます。
世界一美しいと言われる美術館の入り口は、とてもこじんまりとしていて神妙な面持ちで中へと進んでいきます。
建物自体も見応えがあります。ところどころに設置されているドアも開放されていることが多く、厳格な順路もないので、自由に歩き回ることが出来ます。(弊害として、自分がどこを見て、どこを見ていないのかがごっちゃになったりもします。)庭と作品と建物が融合しているような印象を受けるので、中と外の境目も曖昧になっていくような不思議な感覚を味わうことが出来ます。
運よく天気も良かったので、対岸のスウェーデンが見えました。お金をケチったのでカフェには入りませんでしたが、ミュージアムの中を隅から隅まで楽しみました。大きな公園のような場所と美術館が一体化していて、とても落ち着いた気持ちで楽しめる良い場所だなと思いました。南ウイングが改修中で入れなかったので、留学中にもう一回行きたいです。
おまけ
ルイジアナ近代美術館を出て、Humlebæk駅からさらに北を目指します。終点のHelsingor駅で降りて、ここでフェリーに乗り換えます。駅の中にフェリー乗り場の案内もあるのでとても分かりやすいです。
デンマークのHelsingorとスウェーデンのHelsingborgを結ぶ、ForSeaというフェリーに乗りました。運賃は49DDK(日本円で1000円くらい)。ぼちぼちの値段です。
デンマークから出港して5分程度でスウェーデンとの国境に到達するため、酒類の提供を停止するアナウンスが流れます。これが個人的にはツボでした。こちらの人たちは本当にお酒に命を懸けてて面白いんですよねー。
Helsingborgに到着した後は、いつものSkanetrafikenでHelsingborg CからLund Cを目指します。乗り換えが上手くいったので、フェリーを下りてから大体40分程度でルンドに帰ることが出来ました。
以上、弾丸デンマーク美術館巡りの日帰り旅×2日間でした!
今後旅行する方の参考になったら幸いです!