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【2025年版】北欧留学生の携帯電話の選び方(スウェーデン編)

Hej, hej!
2024年9月からウプサラ大学に来ているJunです!

前回の 携帯電話事情(日本編)は読んでいただけましたか?
まだの方は、まずはこちらに目を通してみてください!

今回は、いよいよスウェーデン渡航後についての情報です!

まずは、Sweätersメンバーの携帯電話事情について、
後半では、日本人には難易度が高いかもしれない
現地SIMのアクティベーションの方法について、お届けします!

以前のnote投稿で紹介した内容は、他のウェブサイトなどでも同じように説明されていることが多いのですが、
変化している部分もあるので、2025年現在の情報を改めてお伝えしたいと思います。


留学生はどんなSIMを使っているのか

今回、この記事を投稿するにあたり、現在スウェーデンに留学中のSweätersメンバーにアンケートをとってみました。
アンケートをとる前は、似たような回答が集まると予想していたのですが、
かなりバラエティに富んだ結果となりました。
また、1年前の留学メンバーとも少し違った傾向が見られます。
それぞれの環境に応じて、個々人でいろんな選択をしていることが分かります。

通信会社

通信会社で一番人気が高かったのは、Comviq
メンバーの約半数を占めました。
日本人向けの情報サイトなどでもよく取り上げられており、身近に使っていている人も多いという安心感も選ばれる理由の一つのようです。
(なお、Comviqは、Tele2という会社が運営するサブブランドです。)

(Comviq 公式サイト ↓ ※スウェーデン語)

次に多かったのが、Telenor
こちらはメンバーの3割近くが利用していました。
今回の調査では、ComviqとTelenorが大半でした。

(Telenor 公式サイト ↓ ※スウェーデン語)

Teliaがその次に続きました。
以上の3事業者がスウェーデンで代表的な通信会社かと思います。

(Telia 公式サイト ↓ ※スウェーデン語)

また、Lyca Mobileと答えたメンバーもいました。
Lyca Mobileは、国際的にMVNO(※1)サービスを提供している会社で、
スウェーデンでもサービスを提供しています。

(※1)仮想移動体通信事業者。日本では、自前で回線を維持している大手通信会社(MNO)に対して、格安SIM業者と呼ばれることも多い。

(Lyca Mobile 公式サイト ↓ ※英語)

さらに、一般に「海外SIM」などと呼ばれるサービスを利用しているメンバーもいました。
こちらは、海外旅行や出張などのときに重宝することが多く、短期のサービスが多い印象ですが、1ヶ月単位のプランを用意している会社もあったりします。
日本語に対応していたり、日本にいるうちから手続きができたりすることも一つのメリットかもしれません。

通信量

データプランは、20GB、10GB、5GBの3パターンにほぼ均等に分かれました。

20GBを使っているメンバーは、外出先などでもよく使うことから、
多めのプランにしているようです。

5GBのメンバーからは、大学内では基本的にWi-Fiが使えて、
街中でも公衆Wi-Fiが使える場所が多いことから、
少なめの通信量でも十分という声が聞かれました。

10GBのメンバーはその中間くらい、といったところでしょうか。

ちなみに私は、5GBよりもさらに少ない3GBで、
外出が多い月はギリギリになることもありますが、それ以外の月はかなり余しています。

せっかくヨーロッパに来ているから、いろいろなところに旅行したい、
という場合は、多めの通信量の方が安心かもしれません。

現地SIMで困ったこと

困った経験をメンバーに聞いてみたところ、
まず挙げられたのがアクティベート(携帯電話を使えるようにすること)が難しかったということ。
この点は、この記事の後半で改めて解説していきます。

そして、多く挙げられたのが言語の壁。
英語に対応していないことが多く、ただでさえ慣れない手続きがあったりする中、スウェーデン語に悪戦苦闘したメンバーも多かったようです。

実際に使い始めてからのトラブルとしては、スウェーデン国外でも使えるプランのはずなのに、実際には使えなかったことを挙げたメンバーが数人いました。
追加で設定が必要だったり、端末との相性が悪かったりなど、原因を特定するのは難しいようですが、留学中に国外旅行をする予定がある方は、心得ておいた方がよいかもしれません。

サイトを見てもよく分からない!

通信会社のウェブページを見てみると、いろいろな契約形態があるのが分かります。
どこを見ればよいのか、スウェーデンの携帯電話契約の方法について簡単に解説していきます。

まず、MobilerまたはMobiltelefoner
こちらは、スマートフォン端末と通信契約がセットになっている方法です。
日本でも、もともと主流だった販売方法で、SIMフリーが原則となった現在でも、なじみがある人が多いかと思います。

続いて、Mobilabonnemang
英訳するとmobile subscriptionで、月ごとの固定契約を結ぶ方式です。
機種は自分で用意した上で、通信契約だけを結ぶもので、
こちらも、日本人にはなじみ深いかと思います。

しかし、残念ながら、このいずれの方式も、スウェーデンの銀行が提供するBankIDによる認証が基本的に必要です。
1年以内の留学の場合は、パーソナルナンバーが取得できない関係上、銀行口座の開設が難しいと言われていて、BankIDの取得も難しいかと思われます。
また、BankIDが取得できたとしても、渡航後数ヶ月が経過してからになると思うので、渡航してすぐに使い始めたい携帯電話の契約に使うのは現実的ではないでしょう。

というわけで、留学生の渡航直後の選択肢は、Kontantkortに限られてしまいます。
英訳するとcash cardなのですが、いわゆるプリペイド方式のことです。

こちらは、BankIDがなくても利用できます。
1ヶ月分の料金を先に支払って、期限が切れる前にチャージを繰り返して使っていくというのが一般的です。
通信量に応じて違う料金プランがそれぞれ提供されているので、各社を比較しつつ、自分に合いそうなものを選んでみてください。

eSIM? 物理SIM?

近年、これまでの物理SIMに代わって、eSIMが普及するようになってきています。
スウェーデンでもeSIMが使えますが、最初に紹介した大手3社では、BankIDによる認証またはサブスクリプション方式であることが条件となっています。
そのため、eSIMは留学生の渡航直後の選択肢としては難しいようです。

なお、Lyca Mobileは、プリペイド方式でもeSIMに対応しています。
そして、3ヶ月・6ヶ月・1年の一括払い(使用量は1ヶ月ごとにリセット)のオプションがあり、支払い回数を減らせるメリットもあります。

先に日本国内で購入手続きを済ませることもできるので、現地でSIMカード販売店を探す必要がなく、スウェーデン入国後にeSIMをアクティベートすることで、すぐに携帯電話を使えるようになります。

SIMカードを手に入れよう!

スムーズに携帯電話を使い始めるためには、日本を出国する前から、どの通信会社を使うか、目処をつけておいた方がよいと思います。

スウェーデンに到着したら、目当てのSIMカードを手に入れましょう。
Pressbyrån(プレッスビーロン)・セブンイレブンなどのコンビニ、ICACOOPなどのスーパー、その他個人商店などで販売しています。
大手各社のSIMは、40~50クローナ(約550~750円)くらいで売られているようです。

(プリペイドSIMカードが陳列されている様子)

また、場所によっては、無料でSIMカードが配布されていたりします。
ルンド大学に通うメンバーによると、Arrival Day(※2)のときにTelenorのSIMが無料で提供されたとのことです。
また、ウプサラ大学に通うメンバーからは、留学生の多くが入居しているFlogsta地区の学生住宅の売店で、ComviqのSIMが配布されていたという情報がありました。

(※2)留学生向けのサポートなどが集中的に受けられる日。大学によっては、空港や駅などに特設カウンターが設けられて、大学までの送迎サービスがあったりもします。この日にめがけてスウェーデンに到着するようにするのがおすすめ。Arrival Dayについては、Instagramでも紹介しています!

私の住まいはFlogstaから離れた場所なこともあり、近くに頼れる人もおらず、苦労しました。
調べてみると、家の近くにPressbyrånがあることが分かったので、
とりあえずそこに買いに行くことにしました。

店に入ってみたものの、SIMカードは見つけられず…。
店員さんに「ComviqのSIMカードはありますか」と聞いたら、
出してくれて、45クローナだよ、と。

ここで、事前に得ていた情報との違いに戸惑います。
(あれ? ここでプランを選んで、料金を払うんじゃないの?)
慣れない土地で、一通りの店員さんとのやりとりで疲れてしまった私は、
とりあえず、そのSIMカードとレシートを握りしめて帰宅することにしました。

なお、SIMカードをネットオーダーすることもできますが、
届くまでに数日待たなければならないので、すぐに使いたいようであれば、あまりおすすめできません。
また、渡航前にオーダーしたとしても、郵便ポストに自分の名前が記載されていないと返送されてしまう可能性が高いので、これもおすすめできません。

SIMをアクティベートしよう!

ここからが本題です!笑

以前の投稿でも紹介しましたが、日本人向けの情報でよく紹介されているのが、レシートを使ったアクティベーション。

ですが、スウェーデンの法制度が変わり、2023年から
プリペイドSIMにも個人情報の登録が義務づけられるようになりました。
そのため、アクティベーションの方法も変わっているようです。

ここからは、Comviqのアクティベートの方法を紹介していきます。
調べてみた限り、TelenorやTeliaでも基本的な流れは大きく変わらないようなので、参考にしてみてください。

Webサイトにアクセスする必要があるので、Wi-Fi環境がある場所で行うようにしてください。
また、パスポートも手元に準備してください。

準備ができたら、SIMカードをスマートフォンに差し込みます
その後、SIMカードのパッケージに書かれているサイトにアクセスします。

(プリペイドSIMカードのパッケージを展開した様子)
パッケージを開くとこんな感じ。SIMをスマートフォンに入れた後に撮った写真なので、SIM部分はすでに切り抜かれています。

QRコードを読み込むと、こちらの画面が表示されるので、
「REGISTER HERE」(スウェーデン語表記の場合は「REGISTRERA HÄR」)をクリックします。

(QRコードからリンクされているサイトのスクリーンショット)

そうすると、電話番号を入力する画面が表示されます。
スウェーデン語表記になっている場合は、英語表記に切り替えることをおすすめします。

(↓こちらのリンクから、次の登録画面に直接アクセスできます!)

(SIM登録画面その1 携帯電話番号入力)
携帯電話番号を入力して「OK」を押すと、SMS codeを入力する欄が表示されます。

SIMカードに書かれている電話番号(Telefonnummer)を入力し、「OK」をクリックします。
そうすると、SMSに登録用コードが送られてくるので、「SMS code」の欄に入力します。

そして、下にスクロールして、「Confirm Identity」に進みます。
デフォルトでは、「Sign with BankID」の画面が表示されて、
パーソナルナンバーの入力が求められますが、一般的に留学生はBankIDを持っていないと思いますので、スキップしてさらに下にスクロールして、
「Sign with Veriff」をクリックします。

(SIM登録画面その2 BankIDによる認証)
この場面はスキップして、一番下の「Sign with Veriff」をクリック
(SIM登録画面その3 Veriffによる認証)
「Sign with Veriff」をクリックすると、「Sign with BankID」の画面が閉じて、「Sign with Photo ID」の画面が展開される。

プライバシーポリシーと利用規約への同意を求める画面が表示されるので、2つの欄にチェックを入れて、下の「Sign with Photo ID」をクリックします。

その後、画面が切り替わるので、指示に従って、パスポートの写真を撮り、顔写真を撮ったら、登録完了です。
このとき、カメラの使用などの許可が求められる場合があるので、許可して先に進んでください。

アプリをインストールしよう!

アクティベーションが終わったら、あとはチャージすれば使えるようになります。

チャージの方法は、以前紹介した通りです。
ここでは、前回紹介しなかったアプリを使ったチャージを紹介していきたいと思います。

まずは、アプリの初期設定から。
Andoroid環境で紹介するので、iPhoneだとやや仕様が違うかもしれません。

(Comviqアプリの初期画面その1)
「Hej Kompis」は、「Hi Friend」という意味です。

まず、Comviqのアプリをインストールすると、このような画面が表示されるので、「LOGGA IN」の下にある「Fler alternativ」(他の選択肢)をクリックします。

(Comviqアプリの初期画面その2)

次に、「Skapa konto」(アカウントを作る)を選びます。
この画面が表示されないときは、「Logga in」→「Mejladress」→「Skapa konto」を選んでいってください。

(Comviqアプリ アカウント作成画面)
上のメニューで「BankID」と「メールアドレス」を切り替えます。

デフォルトでは、「BankId」が選択されていると思うので、「Mejladress」(メールアドレス)を選び、
登録するメールアドレス、パスワード(Lösenord)、確認用に同じパスワード(Bekräfta lösenord)を入力し、下の「SKAPA KONTO」をクリックします。
パスワードは、12桁以上で、数字、アルファベット大文字、小文字、記号をすべて含む必要があります。

そうすると、確認用メールが来るので、「Aktivera konto」(アカウントの有効化)をクリックします。
これで登録手続きは完了です。

アプリに無事ログインできたら、Översikt(概要)の画面が表示されると思うので、プラスマーク(+)を押します。

(Comviqアプリのログイン後の初期画面)
(Comviqアプリ 電話番号新規登録画面)
「+」を押すと、この電話番号入力画面に切り替わります。

画面が切り替わったら、アクティベートした電話番号(Mitt mobilnummer)を入力して、「HÄMTA KOD」(コードを受け取る)をクリックします。

SMSに送られてきたコードを入力すれば、アプリへの登録は完了です。

次回以降は、「LOGGA IN」を押し、「Mejladress」に切り替えて、
登録したメールアドレスとパスワードを入力して、改めて「LOGGA IN」を押します。
SMSにコードが届くので、これを入力して、「VERIFIERA KOD」を押せば、アプリにログインできます。

アカウント登録後のアプリ初期画面
アカウント登録後のアプリ初期画面

アプリでチャージしよう!

アプリ下画面の右から2番目にある「Tanka」(チャージ)を押すと、
登録した電話番号が表示されるはずなので、これを選択します。

(Comviqアプリ「Tanka」選択後の画面)
「Tanka」選択後の画面

チャージメニューを選択する画面に切り替わるので、
チャージしたいプランを選び、「Betalkort」(カード支払い)を選択して、カード情報を入力すれば、チャージ完了です!

チャージメニュー選択画面。「Fastpris」か「Fastpris Mini」が一般的な選択肢かと思われます。

アプリでは、データの使用量が参照できるほか、
デスクトップ用のウィジェットも用意されているので、
アプリを立ち上げなくても、残りのデータ量や日数を確認することができます。

自力でアクティベートできるか不安…

ここまで解説してきましたが、不安だったらお店の人に頼むのも一つの方法です。

Comviqであれば、SIMの販売店で、アクティベートやチャージの対応をしてくれることになっています。
(頼まないと、私の例のようにSIMカードだけ渡されて終わりになるかもしれません。)

また、TelenorやTeliaは、自前のサービスストアがあるので、気になることを質問しやすいかもしれません。
自前のショップがあるかどうかも、通信会社を選ぶときの一つの判断材料かもしれませんね。

以上、ここまで2回に分けて携帯電話事情を解説してきましたが、
いかがでしたでしょうか?
海外生活、特にスウェーデンで生活を始めるにあたって、参考になると嬉しいです。

ただし、繰り返しになりますが、法制度や通信会社の事情などにより、
内容が変わる可能性が大いにあります。
ぜひとも、ご自身で最新情報を確認していただきたいと思います。

Tack så mycket! Hej då!
(ありがとうございました! それでは!)


もっと知りたい方は、こちらのInstagramへ!@sweaters_jp
https://www.instagram.com/sweaters_jp/
定期的にスウェーデンに関する魅力的な情報を投稿しておりますので、ぜひご覧ください!


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