【北欧留学】スウェーデンで病院に行ってみた
Hej, hej! 今回のテーマはスウェーデン留学中の医療事情についてです。
長期の留学中ずっと健康であるのが理想的ですが、突然体調不良になることもあり得ます。
「留学中の保険はどうしたらいいの?」
「スウェーデン国民でなくても病院に行けるの?」
「スウェーデンでも日本と似たような薬があるの?」
日本とスウェーデンでは社会制度が異なるので、このような疑問を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、スウェーデンで2回も病院を利用したSweätersメンバーの私が、
実体験とともに詳しくご紹介していきます!
1.留学中の保険
留学の準備段階で重要な手続きがいくつかありますが、そのうちの一つは保険の申し込みです。私は学部間協定の交換留学なので、学部の事務の方から留学の様々な手続きをまとめたものを教えてもらいました。今回はそれについてご紹介します。(大学ごとに保険の情報は異なるかもしれません。今回は私の場合についてご紹介します。)
私の場合は自分で保険を探して契約をする必要はありませんでした。私は留学先の大学から受け入れ許可をもらったあとに、自分が所属する大学の事務の方から留学に向けた手続きのお知らせをもらいました。大学間の交換留学であれば、多くの場合は所属する大学から指定された保険に加入するようになっていると思います。そこには保険加入のことがあり、OSSMAというサービスと東京海上日動の海外付帯保険の2つに申し込みをすることが義務付けられていました。留学先の大学で出会った他の日本人留学生も同じものを利用していました。
OSSMA(※1)
・Overseas Student Safety Management Assistance の略称で総合危機管理サービス
・保険ではないが、支援・援助・援護などのアシスタンスが24時間365日稼働
・医療機関や通訳の手配などの医療のアシスタンスや、飛行機遅延時の対応、パスポートやクレジットカード紛失時など医療以外の支援を受けられるサービスがある
・月に一度安否確認のメールが来るようになっており、送られたメールにあるリンクにアクセスするだけで無事であることを報告できる
ちなみにOSSMAのサービス料金は、10ヶ月〜12ヶ月の長期の場合:29,700円でした。(2023年7月時点)
公式サイトにも詳しく書かれているので、そちらもぜひ参考にしてみてください!
東京海上日動 海外留学保険
・大学指定の東京海上日動の保険に加入
・事務の方から保険に関するパンフレットをもらい、その後手続きを進めた
・サポートデスクへの連絡が日本語で年中無休24時間対応可能で、病院紹介や医療費を全額保険金負担などサービスが充実
ちなみにこちらの保険の料金は10ヶ月で81,370円でした。(2023年7月時点)
次の病院利用のところでもこのことについて詳しくご紹介します!
2.病院利用
私はスウェーデンで2回病院を利用したことがあります。しかし、それぞれ異なる方法で利用しました。1回目は保険のことを忘れていたので自分で行き、2回目は保険会社のサービスを利用していきました。それぞれご紹介します。
1回目の病院利用(保険サービス利用なし)-1177の利用
実は私はスウェーデンに来てすぐにコロナに感染してしまいました。回復しても後遺症があり、すぐに病院に行こうと思ったのですが、スウェーデンに来てまだ数週間しか経っていなかったので、病院の場所や予約方法などが分かりませんでした。
幸いスウェーデンに長く住んでいる知り合いの日本人の方がいたので、その方に色々質問しました。
そのときに教えていただいたのが1177というサービスです。
1177とは
・24時間対応の医療ガイド電話で、英語も対応可能(※2)
・スウェーデンでは救急車を呼ぶ場合には112に電話をするが、1177は緊急ではないときに利用し、医療相談をしたり病院を紹介してもらったりなど、医療に関する様々なサービスを提供
・1177のホームページにはコロナ、病気、メンタルヘルス、歯科医療など様々な情報がまとめられている
https://www.1177.se/en/Stockholm/other-languages/other-languages/ (英語版のサイト)
1177に電話をかけ、しばらくすると自動アナウンスが流れてきてそれに従って数字を押し、10分ほど待ちました。その後、スタッフと自分の症状について話しました。英語での電話はその時が初めてで病気のこととなるとさらに話すのが難しく感じましたが、なんとか話すことができました。
私は病院紹介を求めていたので、通話の際に自分の住所を伝えて最寄りの病院を紹介してもらいました。同時に病院の場所もSMSで送ってもらいました。
私が利用した病院はNärakutという、早急な治療が必要な怪我や病気のための医療施設でした。毎日朝8時〜夜10時まで開いており、胃痛があったり、骨折したり、急性のアレルギー反応があったりなどしたときに利用できます。(※3)
以下が診察までの大体の流れです。
①病院に着いたら発券機で番号札を取り、自分の番号が呼ばれるまで待つ
②呼ばれたら受付に行き、IDを見せ、症状を話す
③スタッフが担当医師を決定し、その後会計をする
④担当医師に呼ばれたら、診察を受けられる
⑤処方箋を出してもらった場合は近所の薬局へ行く
待ち時間注意?! スウェーデンの病院
Närakutは基本的には予約制ではなく、ドロップインで患者を受け入れるところなので、診察までに長時間待つ可能性があります。スウェーデンの病院は予約が難しく、重症でない限り3〜5時間待つことが多いです。
病院についてからも待つことが多いです。
まず、受付のスタッフに番号を呼ばれるまでに時間がかかりました。私の番号の前にも待っている人がたくさんいました。結局1時間くらい待ったと思います。
その後の担当医師に呼ばれるまでも結構待ちました。そのときも1時間半くらい待ったように思います。診察の待ち時間は症状が重い方が優先されるので、自分がどのくらい待たなければいけないのかは推測できません。私の場合でも短い方でしたが、4時間ほど待つこともあると聞いたことがあります。
自分で病院に行くときには早めに行くことをオススメします!
支払い時の注意点!
保険加入している場合は、会計の際にスタッフの方に診断書と領収書を書くよう必ずお願いしてください!帰国後に保険会社に請求することができるので、重要です!
住民登録がある方の医療費は高額にはなりませんが、留学の場合はそうではないので全額自己負担になります。
おおよその金額は
・内科診察費は2,000〜5,500クローナ程度
(日本円:約28,000〜77,000円救急外来は高額)
・歯科検診・治療で2,000~4,000クローナ程度
(日本円:約28,000円〜56,000円)
と高額です。(※2)
私も3万円近く払いました。
自分で病院を利用する際にはこれらに気をつけてください。
ただその後私は自分が加入している保険会社のサービスに気づきました。
保険会社が全て手配してくださるので、自己負担不要で病院が利用できます!最初からそうすればよかったと後悔しました。
2回目の病院利用(保険サービス利用あり)
その後、1回目とは別の症状で病院利用の機会がありました。1回目の時の反省を踏まえて保険会社のサービスを利用しました。
私が加入した東京海上日動の保険にはキャッシュレス・メディカル・サービスというものがあります。それは治療費用を全額保険金で支払いができる場合に、病院で自己負担する必要がなく治療が受けられるというものです。
そのサービスにはLINE無料通話で連絡ができるというのもあり、利用しやすいのがポイントです。必要であれば通訳の方もお願いできるので、安心して診察を受けられます。病院に行くまでの大まかな流れは以下の通りです。
①LINEで連絡し症状を伝え、名前やメールアドレス、被保険者番号なども伝える
②保険会社から連絡がきていくつか質問に答え、診察が可能な日もこの時に伝える
③診察日が決まり次第、病院と担当医師の情報が送られる
④通訳をつけた場合、連絡先の情報が送られ、直接やり取りをする
診察当日、通訳の方と待ち合わせて病院に行く
待ち時間がなくストレスフリー!日本語通訳もあり!
1回目の保険サービスなしでの利用と異なり、病院での待ち時間はなく、すぐに診察を受けられました。診察が終わっても保険会社のサービスのおかげで医療費の支払いの必要はありませんでした。私は医療用語が分からなかったので、通訳の方をつけるようにお願いしました。診察日の前日にメッセージが来て当日は病院の場所まで教えてもらい、とても安心して診察を受けられました。
診察の際には自分の症状を通訳の方を介して医師に伝えられ、医師からの
アドバイスも通訳の方が丁寧に伝えてくださいました。
こちらの方が安心して医療サービスを受けられます。お金の心配もないので、留学中に病院に行く機会があれば保険サービスを利用してください。
3.スウェーデンの薬局 おすすめの薬
前述したようにスウェーデンでは病院の待ち時間が長いので、ちょっとした風邪であれば自力で直すというのが当たり前です。私はコロナに感染し、スウェーデンの薬局で買った薬だけで、自力で治した経験があります。
その時にも使用した、おすすめの薬を紹介します!
①Alvedon, Ipren
両方とも解熱剤。AlvedonとIprenを交互に服用する。
両方とも4〜6時間ごとに一錠飲む。スーパーで購入可能。
Iprenに関しては1日三錠まで服用可能。
日本のロキソニンのようなもので、副反応が強いことがあり得るので、そこに留意。購入時に年齢確認が必要な場合があるので、パスポートなどのIDを持参する。
②Bafucin mint
喉の痛みを抑える薬。ミントの味が喉によく効く。
③Halstablett Ingefära/Honung
Ingefära&Honung生姜とはちみつののど飴。写真のようなHonung&Citronはちみつとレモンののど飴もおすすめ。
④Resorb Original, Vätskeersättning
生理用食塩水。ポカリスウェットのような感じで脱水症状を防止する。
タブレットを水に溶かして飲む。
※医療の専門家ではありませんので、あくまでも留学経験のある学生のおすすめである旨、ご了承ください。
まとめ
今回はスウェーデンの医療事情についてご紹介しました。
留学中は環境の変化で体調を崩すこともあると思います。
今回の記事が少しでも北欧留学の助けになれば幸いです。
次回の記事は留学生活での休みの少し方についてです。
次回もお楽しみに!tack!
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参考文献
※1OSSMA留学危機管理サービス
https://emergency.co.jp/service/education/
※2世界の医療事情 スウェーデン 外務省https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/europe/sweden.html
※3 Healthcare in Stockholm Country
https://www.1177.se/en/Stockholm/other-languages/other-languages/soka-vard/hitta-ratt-vard-nara-dig---andra-sprak---stockholms-lan/