大人になれば我慢強くなると思ってた
先日、職場での一コマ。
いつもの上司に、仕事の確認をしただけなのに、「そんなんやらなくていいやろ」と半笑いで言われ、心底ムカついた。
それはいらない、とか、不要だ、とか、普通に言ったらいいだけなのに、なんで感情を乗せてくるのか。言い方が攻撃的に感じたので、私は単に不快になったという出来事。
普段の関係性からして、私もある程度は言い返せるので、「そうですかわかりました。確認したかっただけなのでそれならいいです」とだけ伝えて話は終わった。
多分私も感情的に思われたと思うけど、これに関しては目には目を。
人生経験の少ない10代や20代が相手なら、こちらもぐっと抑えが効いただろうが、50代おじのご機嫌に付き合う義理などない。「おじ」に「さん」も「さま」もつけるもんか。
上司が一筋縄でいかない仕事を何重にも抱えている状況ではあったし、ただ虫の居どころが悪かっただけかもしれないし、なんなら相手に攻撃の気持ちはなかったのかもしれないし、
私の質問も「そんなこと聞いてくるなよ」だったのかもしれないけど、
相手を不快にさせる可能性がある言い方に気を配れないほど、余裕がないか忍耐力不足かだったのだろうかと思う。
普段は朗らかで、基本的に人との距離感は保つ相手なので、いつもと違ったから私もカチンときた。
日頃からハラスメント傾向があれば、ムカつく隙もないのだろうな、不思議。
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つらつらと気が済むまで悪態をついたあと、ふと自分を振り返り思ったのは、
「私、年々我慢ができなくなっている気がする」
ということ。
どんな我慢であれ、耐え忍ぶ力が弱くなっている気がする。
よく言えば、我慢せずに問題を解決する方法を考えるようになった、その力が身についてきた、ということであろうとは思う。
けれど、私はなんとなく、「大人になるほど我慢強くなるもの」だと思ってた。
思えば、私がこれまで一緒に仕事をしてきた上司たちは、「若い頃は荒れてた」とか、「若い頃は好き放題やってた」とか、どちらかというと奔放な人たちで、
ある程度歳を重ねた今、「落ち着いた」という表現をよくしているので、
若さゆえ我慢できない、歳を取れば我慢できる、という印象は多少持つ。
沸点が上がるというか、感情的にならなくなるというか…。
一方で私は、若い頃から荒れたり好き放題した試しなどなくて(せいぜい5歳までだと思う)、慎重で臆病で、我慢がデフォルトの人生だったから、
歳をとるごとにそれが緩和されていくと、我慢とは別方向に行くのは当然だなと思う。
とんがっていた人が丸くなっていくのか、
丸かった人がとんがっていくのか。
最終形態は同じかもしれない。
だけど、若いうち、あるいは成長過程で「会社」の中で評価されるのはどちらだろう。
いわゆる出世をするのは、前者である気がしてならない。
我慢強くなるのではなく、我慢ができなくなっていく私。
だけど、それが悪いとも思ってない。
生きやすくなっているし、これでもまだ結構遠慮しているし、そう見られてもいるし。
だけどすでに、逆のタイプの人とはもう差がついていて、それは評価軸が自分に合っていなかった、ということもできる。
こんな私が自信を持てるポジションや立ち位置を見つけ出すことは、できるんだろうか。
そんなことを考えていたら怒っている暇なんてなくて、
まあ私も私なりに成長しているんじゃないかな、と自分を励ましながらも、
世間の評価軸なんてある一面の一方向にしか向いていないのだから、自分がそれに賛同できたり、評価に値するようになるのはものすごく低い確率なんだろうなと思ってがっかりもする。
思っているよりも世の中には「いろんな人」がいて、「自分と違う人」だらけなんだろうなーと、最近よく思います。