他人は見たいようにしか見てくれない
上品に振る舞っているつもりなのに
なぜかガサツな人間と思われてしまう。
自分のことは「配慮ができて思慮深い女性」だと思っているけれど、
なぜか周りはそう見てくれない。
むしろ軽薄に見られてしまう。
なぜ、みんな私の思うように見てくれないの
と理不尽に感じることはないでしょうか。
厳しいことを言いますが、他人は貴方のことを見たいようにしか見てくれません。
例えば、ある映画で裕福なお嬢様と、生活が厳しく疲れ切っている女性の役があるとします。
以下の人物の特徴を言われ、あなたが思い浮かべるのはどちらの役でしょう。
ボロボロになった袖、首元はくたびれ、色落ちした毛玉だらけのセーター。
そして足元は1足しかないので洗う暇もなくボロボロになったスニーカー。
生活のために働きづめで、いつも走り回っている。
言うまでもなく、「生活が厳しく疲れ切っている女性」を思い浮かべたと思います。「裕福なお嬢様」という役に当てはまるのは無理でしょう。
「お嬢様だってくたびれた服を着ることだってあるはず!!」
「貧しくても倹約して手に入れたブランド品を身につけることだってあるはずじゃない!」
と反発したくなるかもしれません。
ですが、裕福で何不自由ないお嬢様が毛玉だけれのセーターを着て汚れ切ったスニーカーを履きボロボロな髪の毛と言う姿で画面に登場した時、あなたは本当に物語に入りこんだままいられるでしょうか。
一瞬たりとも「ん?これがお金持ちのお嬢様?」と疑いを持たないと言い切れるでしょうか。
人間は一貫性のあるものを好みます。
先の例ですと、無意識にある「お嬢様のイメージ」とそれと対立する貧相な装いが同時にいることが、頭の中で上手くつながらず混乱してしまうのです。
改めて厳しいことをお伝えします。
あなたが「上品な人に見られたい」と思うのなら、「上品と思われる」振る舞いをする必要があります。
身だしなみには気を使わず足は広げて口を開けばワガママ放題。でも私のことは上品な人だとおもってね!中身は上品なんだもん!!
大事な場面だったら上品に振る舞えるのよ!
いくら心の中で思っても、他人から上品に思わなければ「上品な人」にはなれないのです。
「人の目なんて気にしない!」
「私は自分が美しいと思えたらそれで充分!」
そう思う人はそのままで全く問題ありません。
自分のために自分を磨き続けることは大変素晴らしいことだと思います。
ただし、少しでも「周りからも美しいと思われたい」「上品な人と見なされたい」と思うのなら、自分のための努力と並行して他人の目をほんの少し意識してみましょう。
他人の目の奴隷になるのではありません。
むしろ、皆を楽しませ、幸せにさせるために自分という存在の演出を考えるのです。
さあ、あなたはどんな「演出」を考えますか?