【調査】所属していたアイドル事務所が倒産してしまい、その後カフェで働いていたら当時の後輩の白菊ほたるが来店してきて再会を果たしてしまったほたるの元先輩さんはどれだけ運が良い(悪い)のか、フェルミ推定のような何かと強めの幻覚を用いて検証する

※この記事は、スマートフォン向けアプリケーション「アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ」内の白菊ほたるのストーリーコミュ(55話)「UNLUCKY,but never plucked」をお読みになったうえでの閲覧を推奨します。
そうでないと、僕は「存在しない架空のモブについて熱心に調査をしている狂人」になってしまいます。それは断じて違っていて、僕は「存在はするけど1度出てきただけの名も無いモブについて熱心に調査をしている狂人」です。勘違いしてもらっては困ります。


はじめに

タイトルが全てですが、初めに「元先輩」という存在について軽く説明をします。

前述のコミュではまず、ほたるちゃんが以前の事務所で受けていた扱いが明らかになります。

ディレクターに叱責され、先輩アイドルに怒られ、あげく社長からは「疫病神」と罵られ……事務所は倒産してしまいました。

ほたるちゃんは未だにその夢を見てしまいます。他人からは邪険にされて、最後には関わった人を不幸にしてしまう、嫌な記憶。

場面は変わって、現在の事務所。ほたるちゃんは新曲を歌えることになりました。喜ぶほたるちゃん。ですがその喜びはすぐに「他人を不幸にし続けた自分が新曲という幸せを手にすることへの後ろめたさ」や「自分の元に降りてきたこの”歌”までも不幸にしてしまうのではないかという不安」に変わってしまいます。

重いよ。13歳のコミュなんて「わーい、たいへんなこともあるけどアイドルたのしいなー!」でいいじゃん。

と、言いたいところですが、ここでこのコミュ最初で最後のコメディ要素が。

なんと不用意に歩いていたほたるちゃんの上空から植木鉢が!!!ものすごい既視感!!!わからない人は気にしないでください!!!

そしてそれをすぐ近くで見ていて、「危ない!」と声をかけてくれたのはなんと!緒方智絵里ちゃん!!!ものすっっっごい既視感!!わからない人は大丈夫です!!!ほたるちゃん!!!

そもそも”不用意に歩いていた”って可哀想すぎる。誰が予期できるんだ植木鉢の落下。

間一髪、植木鉢の回避に成功したほたるちゃんは、智絵里ちゃんから「どうして……あんな風にふらふら歩いてたの?(笑)」と煽られます。

嘘です。煽ってはないです。

ほたるちゃんは、事情を話すため、智絵里ちゃんと一緒にカフェへ向かいました。

新曲をもらえた旨を智絵里ちゃんに話すほたるちゃん。すると、その姿を見たカフェで働いていた女性が驚愕の表情で口を開きます。

「白菊、ほたる。ここで会うなんて……」

そう、その人こそ、前の事務所で同僚だった”元”先輩アイドルさんだったのです。恐らく、夢の中でほたるちゃんを怒っていた人と同一人物でしょう。

はい、今回の調査に必要な情報はここまでです。本当に素敵なコミュなので、最後まで見ることをおすすめします。


さて、軽く書いてありますが、そもそも「昔の同僚と数年越しに再会する」ってなかなか凄いことです。今回は、それがどれだけ凄いことなのか、考えていきましょう。

ちなみに、ほたるちゃんとの再会がこの先輩にとって「幸」か「不幸」かはわかりませんが、このコミュがなければ、この先輩はほたるちゃんの活躍を目にする度に行き場のない感情を抱えることになっていたと思います。そういう意味では、「幸運」と捉えるのも悪くはない……かな? と思います。


とりあえず、フェルミ推定の説明だけはしておきましょう。

フェルミ推定とは、かいつまんで言えば「絶対に数えられないものを、データから論理的に導く」というものです。

こちらのサイトがわかりやすいかもです )


では、やっていきましょう。


要素の分解

「やっていきましょう」でいきなり確率が求められるなら苦労はしません。今回の現象は、いくつもの事象が重なりあって起きています。まずは要素を分解することから始めましょう。例えば「パチンコの当たる確率」だって「リーチに入る確率」と「そのリーチが当たる確率」に分解しないと求められませんからね。


まず、この記事のタイトル

所属していたアイドル事務所が倒産してしまい、その後カフェで働いていたら当時の後輩の白菊ほたるが来店してきて再会を果たしてしまったほたるの元先輩さん
を分解すると……

「所属していたアイドル事務所が倒産」してしまい、その後「カフェで働いていた」ら「当時の後輩の白菊ほたる」「来店してきて再会」を果たしてしまったほたるの元先輩さん
この4要素に分けられるのではないでしょうか?

まず、「所属事務所が倒産する確率」

次に、「事務所近くのカフェで働いている確率」

続いて、「ほたるちゃんと事務所が一緒だった確率」

最後に、「働いているタイミングでほたるちゃんが来店する確率」

これらの確率を1つずつ求めていって、最終的に合算すればいいのです。

正直、この要素分解が最も難しい気がします。ここが少しずれるだけで、結果は全く別のものになってしまうので。

逆に言えば、ここまでくればもう結果が決まったも同然です。

では、計算スタートです。

計算開始

「所属事務所が倒産する確率」

最初に求めるのは、「所属事務所が倒産する確率」です。

……と、言いたいところですが、なんと! 会社が倒産する確率は既に求めたことがあるのです!

あっ、そんな目で見ないで……別の記事のために調べただけだから……別に普段から世の中の滅びゆく会社について考えは巡らせてないから……

詳しくはこちらの記事をどうぞ。

この記事で導いたところによると、会社が倒産する確率は0.31%です。

まさか2度もこの数字を活用することになるなんて夢にも思わなかったし、普通に夢であってほしい。


「事務所近くのカフェで働いている確率」

さて、ここからようやく、フェルミ推定っぽさが出てきますよ!「事務所近くのカフェで働いている確率」です!

前提として、起きている出来事を全て「東京都」と仮定します。

考え方としては、

1.東京都にあるカフェ(喫茶店)を数える

2.東京都の面積を調べ、「1平方キロメートルあたりのカフェの件数」を求める

3.「事務所近く」を定義し、その範囲の面積を求める

4.上記のデータを用いて、「事務所近くのカフェの件数」を導く

という感じになります。


まず、東京都にあるカフェの件数ですが、明確なデータがありました。

こちらの資料によると、東京都のカフェの件数は6710件のようです。

というか「やけにピンポイントな資料あって助かったわ~」と思って資料の出典を見ると……

『店舗数は総務省「平成 28 年経済センサス-活動調査」』

……そ、総務省さん!?!?!?

なんということだ……「総務省のデータを用いたフェルミ推定を行っています」とかカッコよすぎてこれが就活なら採用確実じゃないか……ありがとう総務省……


はい。


東京都の面積は、一瞬で手に入りますね。2,188平方キロメートルとのこと。

6710/2188=3.0667…

つまり、東京には1平方キロメートルあたり3件のカフェがあるようです。妥当……なのかな?

これは山とか島とか含めての面積なので、都心ならもっと詰まってるとは思いますが。


続いて「事務所の近く」の定義ですが、これは地味に難しい。人によって違うので。

もしかしたらほたるちゃんは「片道徒歩5時間までは近所ですが?」と涼しい顔で言ってくるストロングスタイルかもしれません。

が、流石にそんな極端な例はケアできません。

困った時のweblio辞書さんの出番です。

「距離にして半径1~2キロメートル、時間にして10~20分といった範囲を指す場合が多い」

とのことなので、「時間にして20分」を採用しましょう。

しかし、今回欲しいのは距離です。「徒歩20分」は何キロでしょうか?

「徒歩〇分」と聞いてみなさんは何を思い出しますか? よく見るのは、不動産関連の表記でしょう。

実はあれ、明確な定義があるんです。

「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」内では、「徒歩による所要時間は、道路距離80mにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示すること」と定められています。つまり、分速80mが徒歩の早さと定義してあるんです。

確かに、そうでもなければ不動産業者がウソの所要時間を書いて良い物件だと誤認させる事件が起きそうなものです。

というわけで、「分速80m」の「徒歩20分」が「事務所の近く」と定義されるので、「事務所の近く」は80*20=1600で、半径1.6キロの円の範囲になります。

半径が1.6キロの円の面積は1.6*1.6*3.14=8.0384

うっわ3.14の計算とかめっちゃ久々にやったよ。

よって、「事務所の近く」は、事務所を中心に、約8平方キロメートルの範囲を指します。


1平方キロメートルあたりにはカフェが3件あるので、事務所の近くには3*8=24で、24件のカフェがあることがわかりました。

東京にあるカフェ6710件のうちの24件が事務所近くなので、その確率は24/6710*100=0.3576751…

元先輩が務めているカフェが事務所の近くにある確率は、0.36%でした!


「ほたるちゃんと事務所が一緒だった確率」

3つ目は「ほたるちゃんと事務所が一緒だった確率」を調べていきます。これも簡単ですね。

ほたるちゃんが入った事務所に、先に先輩が所属していたのですから、言い換えれば「全国の芸能事務所の中から、ほたるちゃんが元先輩のいた事務所を引き当てる確率」となります。

となると、大切なのは「全国の芸能事務所の数」ですね。元先輩は1人しかいないので、アタリの事務所はその中の1か所だけです。

これには、2か所のサイトを活用させてもらいました。

まず、法人営業などのための企業情報検索サイト「Baseconnect

さらに、芸能事務所に所属したい人のためのオーディション情報サイト「narrow

……いやあ、便利なサイトがあるものです。

前者では2387件、後者では2441件と、数字の乖離もそこまでないので、ある程度信頼はできそうです。

だいたい2400件としましょう

つまり、ほたるちゃんは2400分の1を引き当てて元先輩と出会ったのです! ああドラマティック!

1/2400*100=0.041666…

確率にして、0.04%!

すごい! 運命ですね!


「働いているタイミングでほたるちゃんが来店する確率」

この部分の計算が最も難しいですね。「働いているタイミングでほたるちゃんが来店する確率」です。

なぜなら、ここまでは事実の積み重ねで導くことができましたが、ここからは登場人物の行動を計算に含めなくてはいけないからです。

ともあれ、成分の抽出を始めましょう。


「出会い」というのは、いずれか一方の行動だけでは起こりません。2人が何かしらの行動を起こすことによって起こるのです。

あ、今いいこと言った。


つまり、「元先輩が勤務している時間」に「ほたるちゃんが来店」する必要があるということです。それを踏まえて考えていきます。


まず、元先輩側の話を。

そもそも、当然ながら公式での元先輩は、ご自身の勤務シフトについてほたるちゃんに教えてはくれませんでした。当たり前です。

いきなり「私はね、あんたのせいで事務所が無くなって……アイドル辞めて都内の大学に進学して普段は日本文学について学びながら週2回のフットサルサークルで軽く汗を流して空いた時間でだいたい週4回くらい夕方17時から夜の22時までこのカフェでバイトしてるのよ!」とか言い出すの嫌でしょ。なんだその自分語り。もう病気だよ。

というか元先輩については年齢もわからないし大学生というのも妄想だし雇用形態がバイトかどうかもわかりません。なんでそんなモブについてこんなに大量の文章を書きながら検証しているんですか? 頭がおかしいのでは? よっぽどネネさんの妹とか梨沙のパパとか掘り下げられそうなモブはたくさんいるじゃないですか。正気ですか? 正気です。

恐らくですが、成人はしていないのではと推測されます。根拠はありません、僕の妄想です。推測と呼べないですけど。

感覚的に、「ほたるちゃんが11歳の時に同じ事務所で、当時の元先輩は17歳」くらいの塩梅がちょうどいいと感じました。妄想です。そのため、現在の元先輩は19歳の大学生で、講義の合間にバイトをしています。もちろん妄想です。全部妄想。さっきまで「総務省のデータでは〜」とか言っていた男がこのザマですよ。笑うなら笑ってくれ。

このまま勤務時間も妄想するぞ〜〜〜と思っていましたが、流石に大学生のバイト時間についてはデータがありました。

だいたい、6時間〜20時間の層がボリュームゾーンのようです。間を取って13時間としたいところですが、コミュで先輩は、日中にほたるちゃんと智絵里ちゃんが訪れてから、夜になってほたるちゃんが雨の中走り去って、智絵里ちゃんと愛海ちゃんが再度訪ねて来るまで勤務していました。恐らく、12時〜20時のシフトなどでしょう。流石に休日だとして、ここだけで8時間、あとは平日2日間、4時間ずつで合計16時間くらいが収まりが良さそうです。なんかいきなり普通に推察してしまった。

カフェの営業時間は、ウチの近所のスタバを参考に、07:00〜22:00とします。これは一般感覚からそこまでズレていないはず。

1日15時間営業×7日間で、カフェは週に計105時間営業しています。その中の16時間に元先輩がいるので、このカフェに来店した時に元先輩がいる確率は16/105*100=15.238....となって、15.2%です。


続いて、ほたるちゃん側の話です。

こちらは単純です。事務所の徒歩圏内にはカフェが24件あります。その中から、元先輩のいるカフェを引き当てる確率を求めるだけで終わりです。

1/24*100=4.1666...なので、4.2%です。


ほたるちゃんが4.2%の確率で元先輩がバイトしているカフェへ来店し、元先輩が15.2%の確率でほたるちゃんが来店したタイミングでシフトに入っていた結果、この出会いは生まれました。

その確率は0.042*0.152=0.006384

0.64%となりました!


最終計算

さて、データは揃いました。正直、全てが1%以下という時点でなかなか恐ろしいものがあります。
まずは整理から。
「所属事務所が倒産する確率」=0.31%

「事務所近くのカフェで働いている確率」=0.36%

「ほたるちゃんと事務所が一緒だった確率」=0.04%

「働いているタイミングでほたるちゃんが来店する確率」=0.64%

これらを同時に満たす確率は!

0.0031*0.0036*0.0004*0.0064=0.0000000000285696!

というわけで、所属していたアイドル事務所が倒産してしまい、その後カフェで働いていたら当時の後輩の白菊ほたるが来店してきて再会を果たしてしまう確率は……!

0.00000000286%でした!

ちょっと何言ってるかわかんないですね。

まあつまり、ほたるちゃんと元先輩の再会は「奇跡」と呼ぶしかないほどの奇跡だったのですよ……!!!
よかったねほたるちゃん……よかったね元先輩……!

おわり?





……いいえ、まだ終われません。
ここから先は、特に強めの幻覚と妄想によって成り立つ再計算のコーナーです。

確かに、この出会いを「奇跡」とするのならば、上までの内容だけで十分でしょう。

本当に?

もしかしたら、この再会は必然だったのではないでしょうか?

では、ここからが本番です。

フェルミ推定? なんですかそれは? この出会いは運命なんです。ほたるちゃんと元先輩は引かれ合っているのです。

始めていきましょう。


「所属事務所が倒産する確率」

最初に求めるのは、「所属事務所が倒産する確率」です。

が、これ、実は100%だったんです。

なぜならばほたるちゃんはめちゃくちゃかわいいからです。

ほたるちゃんが可愛すぎたために、前の事務所の人々はみんなほたるちゃんを溺愛しすぎて仕事に手が回らなかったんです。

今の事務所ですか? それは鷹富士とか依田とかがいい感じにアレしてくれるから大丈夫ですよ?

とにかく100%なんです。


「事務所近くのカフェで働いている確率」

続いて「事務所近くのカフェで働いている確率」になります。

が、実はこれ、100%なんです……!

なぜなら、元先輩はアイドルを辞めてしまってからもほたるちゃんのことをとっても気にかけてくれていたからです。

無事に次の事務所が決まったことを知った元先輩は、もっと近くでほたるちゃんを見守るため、わざわざ事務所近くのカフェで働くことにしたんです。

だから100%なんです。


「ほたるちゃんと事務所が一緒だった確率」

3つめは「ほたるちゃんと事務所が一緒だった確率」です。

なんと、実を言うとこれ、100%なんです……!

なぜなら、ほたるちゃんが小さい頃、テレビで見て憧れた、アイドルを志すきっかけになったアイドルこそがこの元先輩だったからなんです。

元先輩のパフォーマンスに一目ぼれしたほたるちゃんは、両親を説得して東京へ出ます。そして、元先輩のいる事務所のオーディションに参加したのです。

だから100%なんです。


「働いているタイミングでほたるちゃんが来店する確率」

そして最後の「働いているタイミングでほたるちゃんが来店する確率」ですが……

もう感づいている方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれませんね……

実はこれ……100%なんです……!

なぜなら、ほたるちゃんが事務所に行く必要がある日は朝から晩まで元先輩がシフトに入っているからなんです。

しかも、ほたるちゃんもこのカフェに元先輩がいることを知っていて毎日のように通うようになるんです。

だから100%なんです。


最終計算


今度こそ、完璧な結果が出てしまいました

「所属事務所が倒産する確率」=100%

「事務所近くのカフェで働いている確率」=100%

「ほたるちゃんと事務所が一緒だった確率」=100%

「働いているタイミングでほたるちゃんが来店する確率」=100%

これらを同時に満たす確率は!!!!!!!


100%*100%*100%*100%=100000000%!!!!!!!!

うおおおおおおおおおお!!!!!!


やっぱりほたるちゃんと元先輩は再び出会う運命だったんですよ!!!運命!!!
こいつはたまげたぜ!!!!!!!!どうしてこんなになるまで放っておいたんだ!!!!!
というかよくこんなとこまで読みましたね!!!!!
またいつかお会いしましょう!!!!!お疲れさまでした!!!!!!


終わりですけど何か?


※こちらの記事は、2019年11月にニコニコチャンネル内のブログサービス「ブロマガ」へ投稿した記事と同じものになります。
ブロマガ終了に伴い、noteへ転記を行いました。

いいなと思ったら応援しよう!