【一戦一評】親子共演の余裕を作った"エース狩り"のディフェンス戦術とは......?【レイカーズvsウルブズ】【24-25 Game1】
こんにちは、スワッギちゃんです💜💛
ついに今年もNBA新シーズンが始まりましたね。
レイカーズもレディック新HCを迎えた新体制となりましたが、プレシーズン時点で革新的な戦術の数々が披露され、非常に胸が躍りました。
さて、今回はNBA開幕戦となったGame1 ウルブズ戦を振り返ります。
ジェームズ親子の共演が正式に叶ったり、ヒストリカルな一面もある重要なゲームです。
レイカーズは如何にして8年ぶりの開幕戦勝利を掴み取ったのか、秘策のカラクリを紐解いてみましょう‼️
◯スタメンチェック
本戦のスタメンはこちら↓
レイカーズは昨季終盤に高い勝率を記録したラインナップと全く同じメンバーを揃えました。
レディックHCはプレシーズン開始前からこのスタメンラインナップを予告していましたが、途中で気が変わることは無かったようです。
一方、ウルブズはカール・アンソニー・タウンズのトレードで手に入れたジュリアス・ランドルをスタメン起用。
同じトレードで獲得したドンテ・ディビンチェンゾはシックスマンとして出場するでしょうか。
HC交代で攻守にスキームを刷新したレイカーズと、メンバーを変えて中核から改造を施したウルブズ、プレシーズンぶりの激闘を振り返りましょう......🔥
◯1Q: ショットの不発をカバーした"ゾーンマンツー"
試合開始直後、真っ先に面白い戦術を披露したのはレイカーズでした。
敵の二大エースであるエドワーズ、ランドルが1on1を構えると、マークマン以外の4人がゾーンディフェンスの配置を取ったのです。
これでエースのドライブスペースを潰せると同時に、合わせのプレーが気がかりなダンカースポットのゴベアも封じることに成功します。
ウルブズは新加入のランドルをいきなりフィーチャーしたためか、動きが噛み合わない様子でした。コンリーらのパスがTOVに終わり、レイカーズのイージーな速攻につながります。
一方、ゾーンディフェンスの性質上立ち位置が収縮するため、オープンな選手が生まれてしまい相手のスリーポイントチャンスが増大します。
1Qのウルブズは、アテンプトのうち半分をスリーが占めました。特にエドワーズは放ったショット6本のうち5本がスリーです。
ちなみに、ウルブズは昨季スリーポイント決定率3位のチームです。メンバーがやや変わったとはいえ、これを知りながらスリーを許す守備形態を展開した肝っ玉には恐れ入りました。
レイカーズは"エース狩り"戦術をさらに激化させるべく、エドワーズに対してブリッツを決行します。
結果、更なるTOVを強いることに成功。1Qのみで5回のTOVを誘発しました(大体1試合12〜3TOVがリーグ平均値です)
順風満帆に見えるレイカーズですが、実は主にスリーの不調によりハーフコートオフェンスがサッパリ決まっていません。
それでもウルブズのペースに喰らいつけた理由が、前述のTOV数と2ndチャンス数。
リーブスやクリスティーらガード選手も積極的に飛び込みリバウンドへ向かうことでアテンプトを増やし、「数打ちゃ当たる」の精神で得点を繋ぎ止めたのでした。
正直、開幕戦ホーム笛の後押しも感じましたが😅
◯2Q: ヒストリーメイク、NBA史上初の親子共演へ
今度はレイカーズに負けじとウルブズも守備で一工夫加えてきました。
行ったのは2-3ゾーン。最優秀守備選手ゴベアの休憩時間に、ペイント内を人数で埋める作戦ですね。
ウルブズがこれを遂行した理由として考えられるのが主に3つ。
①, ③は前述のとおり。②については個人的な印象ですが、レイカーズは若干ゾーンアタックに苦手意識があるような気がします。
まだサンプル数は少ないですが、今後ゾーニングへの対抗策がどう増えるか気になるところ。
ちなみに、この試合ではゾーンに対してまたしてもオフェンスリバウンドで得点を稼ぎました😅
1stアテンプトはほぼ外れているものの、ナズやランドルら小さめのフロントコート陣に対してリバウンドで優位に立ち続けます。相手がゾーンなのに。
さらに、この小ささはヘイズのリムランナー特性とミスマッチを起こします。
レイカーズはほぼ全てのポゼッションを得点で終え、相手にタイムアウトを強いました。
ゴベアを戻して再起を図るウルブズですが、突如としてレイカーズガード陣の予知能力が覚醒。
何本ものディフレクションを稼ぎ、敵のオフェンスを完全に機能停止させました。
ここで2度のTOVを喫したコンリーは初出場のイングルスと交代させられています。
この時間帯に出場していたのがルーキーのダルトン・コネクト。
NBA初アテンプトとなるスリーをいきなり沈め、さらに2度目のアテンプトとなる速攻ダブルクラッチも決定しました。まさに規格外。
レディックHCも積極的にリフトのセットを取り入れるなど、完全に戦力として計算しています。
この大型ランで15点差以上の余裕を作ったレイカーズは、ついに歴史を作ります。
ジェームズ親子の共演です。
息子のブロニーはまだNBA級とは程遠いパフォーマンスですが、開幕戦のお祭りムードに乗じてヒストリーメイクの機会を得られたのです。
今季はGリーグでの武者修行期間となりそうですね。大きくなって帰ってきてほしい。
その後はレイカーズの得点も落ち着き、13点差で前半を終えました。
◯3Q: ファールトラブルを救ったエース・デイビス!
後半が始まりましたが、ウルブズは前半よりもコンリー&エドワーズ&ゴベアの3メンゲームを強調しだしました。
1Qよりはランドルのフィーチャーが少なめです。
相変わらずエドワーズへの圧力を高めるレイカーズ。
敵もこの守備に対する最適解を得られていない様子ですが、スリーやフリースローで繋いでいますね。
一方でレイカーズは攻撃ペースを早める作戦に出ましたが、個人の守備能力が高いウルブズになんとか止められてしまいます(フリースローにはなりましたが)
速攻といえばレブロン。個人的にはNBAで1番速攻センスのある選手だと思っています。
一進一退の攻防を続けるなか、ベンチユニットの投入時間となりました。敵はドンテ, NAW, エドワーズ, ゴベアを並べる守備強靭なラインナップでリズムを作ります。
対してレイカーズはMaxがいっきに3度のファールを吹かれてしまい、ファールトラブルに陥りました。
フリースローボーナス点灯により、ランドルらが身体を張ってコンタクトを狙ってきます。ファールが味方についたため、先ほどと変わってゾーンを恐れず攻め込んできますね。
この窮地でなんとか堪えられたのは、神がかったADのオフェンスのお陰です。
3Qだけでなんと13得点の大活躍。ゴベアとの対面も臆さずどんどん攻めていましたね。
ここのスコアシーンで面白いのは、ADがポストアップしていないところです。
ADの1on1といえばローポストアップ。しかし、ゴベア相手に優位に立つには、ADのハンドリングスキルを活かしてトップから攻めるのが最適であったわけです。
ファイブアウトならではの攻め口を使った結果、27-32でなんとかリードの減りを5点に抑えられました。
◯4Q: エドワーズvsデイビス、ホームの神は健在!
4Qはじめに流れを作ったのはウルブズ。
エース2人が不在の時間、レイカーズの守護神ADも休憩中でした。
この隙を突いてコンリー&ゴベアのハイピック&ロールが炸裂。適切な狙いですね。
エドワーズが戻ってからは再び彼をフィーチャーするオフェンスが増えますが、レイカーズのエースキラー守備と彼のスターパワーが拮抗し、激しい攻防戦となっています。
一方でレイカーズは珍しくレブロンをフィーチャーしますが、昨季DRtg 1位相手に攻めあぐねています。
一時4点差まで詰められたレイカーズですが、ハイPnRをパクって再び2桁リードを得ることに成功しました。
ウルブズは最後までエドワーズの神通力に頼りましたが、痒いところに手が届きませんでした。
デイビスをフォワードライクに起用し、見事成功させたレディックHCに拍手👏
◯本日のMVP
言わずもがな、ファイブアウト戦術に応えたスコアリングと鉄壁の守備で攻守に圧倒したアンソニー・デイビスです〰️
◯おまけ: 親子共演は茶番?
おまけのぶっちゃけトーク、今回のお話は"レブロン&ブロニーの親子共演は忖度まみれの茶番か?"について。
ここから先は
¥ 100
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?