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焚き火@麻布台ヒルズ Day2

麻布台ヒルズ中央広場イベント2日目。
前日の口コミが広がったのか、焚き火周りのベンチは開始前からすでに満席。

この日は朝から強風で、都心特有の課題が私たちを待ち受けていました。
高層ビルに当たった風が下向きに流れ、地上で渦を巻いたり急に強まったりする現象ー
ビル風です。

麻布台ヒルズの間を吹き抜ける風は、予想以上に複雑な動きを見せます。
高層ビル群が生み出す気流は、焚き火の火力管理を困難にします。
通常の野外での焚き火とは全く異なる、都市における焚き火の新しい課題との戦いが始まりました。

使用した焚き火台は、二次燃焼という特徴を持つレンジャーソロストーブ。
理想的な状態では、一次燃焼で発生した煙を再度燃焼させることで、クリーンな炎を生み出します。
しかし強風下では、この繊細なバランスを保つことが至難の業。

来場者の快適さを守るため、火の粉と煙の発生を最小限に抑えながら、かつ心地よい炎を維持する。
そのために選んだのは、「弱火戦略」でした。

強風のなか、小割の薪を絶妙なタイミングで投入し、火床の配置を探ります。
熾火を集約させたり広げたりする微調整の繰り返しですが、少量の燃料で最適な状態を維持するこの行為に、ある種のミニマリズムを感じ、夢中になっていきました。
観客がいる中で、風と火の関係を読み解きながら極める焚き火は、思いもよらない奥深さと喜びに満ちていました。

『初めての焚き火、とても良かったです』という声も多くいただき、都心での焚き火が持つ新しい可能性と、ニッチなブームが来ているな、と感じた2日目となりました。



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