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希望のバラ・折り紙で出来上がったリース

始めてそのバラと出会ったとき、これが折り紙?と吸い込まれるように見入ってしまいました。
「福山ローズ」というんだよと教えてくれて、「つくってみる?」と1枚の折り紙を差し出してくれた時はとても嬉しかった。社会から閉ざされてしまったようなその場所で、先生や看護師さんじゃない人と一緒にいられることは、自分はここにいていいんだと思える出来事でした。
今でも、これから折る折り紙を選ぶときは、その時の嬉しさが蘇ります。
退院する時にもらった手紙は、今でも大切にとってあるし、何度も読み返しては
元気かな?と思い出しています。


入院中、自分の1番深い闇の部分に向き合うことのは簡単ではなく、混沌とする感情や感覚を言葉にすることの限界に打ちのめされていました。その間折った福山ローズは50個以上。1つ作るのに20分以上かかるいくつもの工程に、抱え切れない思いをたたんでいたのかもしれない。


何かを解決でくるわけではなかったものの、そういった次々に生まれるものが、捉えている自分の中身の影の世界とまったく違うことが不思議でもあり、「こころ」という見えないことへの取り組みの中で、わずかでも目に見え形にできるものがあることや、出来上がった嬉しさや、かわいいねという気持ちを共有できる仲間がいたことは大きな救いになっていたように感じます。



青いバラの花言葉を教えてくれたのは、もう一人の大切な仲間。
「希望」という意味があるんだよと言いながら、折すぎて持て余していたバラをもらってくれた彼女から聞いた一言は、彼女が言ってくれたからなおさら大きく自分に響いたのだと、思っています。


私の家族も友達も普通の人。
同じようにできない自分の大きな孤独に打ちのめされそうになった時、
帰りたくなるのは、仲間の中。
隣で一緒に転びながら、そのままでいいんだよと言いながら歩いてくれる人たちです。


〈福山ローズの折り方動画〉
しばらく折らないと、忘れてしまうのでYouTubeを見返しています。音声なしの紙のカサカサっていう音が心地よく、聴覚過敏に問題のない仲間は口頭での解説ある別の動画を見ているようです。
音声はないのですが、丁寧に折りながら字幕で解説されているので、聴覚に障害のある仲間も参考になると思います。

動画を見ても、折り方がわからない!というときは、声かけてください(^^)
一緒におりましょうね!


https://youtu.be/BF2Gok_Fosg?si=mRImJeu38bbQMu



折り紙師匠へのプレゼント


こころ、ここに花

人から見たら、そんなことと言われてしまうかもしれない。
それでもバラの折り方を熱心に、諦めずに教えてくれた女の子がいました。
たかが折り紙?
でも、そのことはただの趣味でも気晴らしでも仕事でもなく私たちにとってはその場所を生き延びるために
とても大事なことだったのです。



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