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Photo by
konomiasahi
金継ぎをしてみる
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思い返すと子供の頃から“不注意”。
初めてアルバイトをした店で、何度も店長から言われていたことは「確認をしましょう」でした。「これは社会に出ても必ず役に立つから覚えておいて」と、今から思えば私にとってその後の人生において最も必要なアドバイスでした・・・。
私が始めた簡易金継ぎは、作業自体はそれほど難しくありません。でも一つの作業を終えてから乾かすのに時間と日数を要し、じっくりとやる姿勢が大事で、せっかちですぐに結果を求めたい自分の性格を持て余すこともあります。
とはいえ、日々のことは横において別のことをやってみるのは良いなと思っています。
素人の金継ぎでも、やっているということをオープンにしていると壊れてしまった器がやってくることもあるのが不思議なところ。
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私も心身を壊して仕事も辞めてからもうすぐ3年。
ことあるごとに焦っては支援者から、「ゆっくりいきましょう」と言われてきました。焦らず、待つこと。休むこと。仕上がった器を見ていたら、焦らずにもう少しゆっくり回復を待っていて大丈夫という気がすることもあります。
時がくればちゃんと何か動き出す日が来ると、自分の手で修繕できた器を使いながら、そう信じたくなりました。