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そして、朝。

昨日は、静岡県藤枝市の山の中にある大久保キャンプ場に泊まった。
私はテント内で新作の長編小説のアイディアを書き留める作業をするつもりだった。初めて使うエアマットに寝転がってノートを広げてボールペンで書こうと思ったが、エアマットに肘をつくと、そこだけが沈んでしまう。やはり銀マットのほうが良かったか、とも思ったが今回はこのエアマットを試す意味もあってのキャンプだったので、銀マットは使わなかった。エアマットはその上に寝たとき、全身の重さを分散する物だとわかった。だから寝る分には申し分なかった。
エアマットとは関係無しに小説のアイディアは出て来なかった。することを見失った私はエアマットに寝転がって、テント内で、noteの記事を書くことにした。
エッセイと短編小説だ。

ふたつとも良い出来だと思う。
結局十一時まで起きていた。
何度もトイレに行って、深夜に起きて行くなどということがないようにした。
寒かったのでジャージの上にライトダウンを羽織った。そして、羽毛の寝袋に入った。
よく眠れたと思う。
しかし、四時過ぎには目が醒めてしまった。寒かったからだ。
もう一枚、レインウェアを着ようかと思ったが面倒くさく、寝袋内で、息を吐くなどして寒さを誤魔化していた。
「これが、十一月のテント泊か」
私は十一月にテント泊したことはなかった。
「雪山はもっと寒いんだろうな」
現在の自分には雪山は無理だと自覚した。
四時半には寝袋を出て、朝食の準備を始めた。
アルファ米のナシゴレンとみそ汁、ソーセージだった。

ナシゴレンの辛さと、みそ汁とソーセージの熱さが体を温めてくれた。
私は今日は予定が無いのだが、テントの中にいるのは寒いしすることもないので、テントを畳んで帰ることにした。


晴れた、清々しい朝だった。
私は家に帰り小説のアイディアを考えることにした。
今、私は読み途中の本はない。
全くのゼロである。
時間など自由に使えるのだが、一生の大事であるプロの小説家になり、世界で売れるためには自由な時間は小説に注ぎ込みたかった。
私は今、家に帰ってこの文章を書いているが、小説の案を練らねばならない。
しかし、今日は天気がいいので、山に登って昼飯は山頂で食べようと思う。
私は山を歩きながら物を考える癖があるが、それを当てにして、小説を考えるアイディアを出そうと思う。
小説のことだけ考えていると人生は短い気がするが、登山やキャンプなどすると、時間の流れがいくつもあることに気づかされる。
人間とは意外と頭ではなく身体で時間を捉えているのかも知れない。

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