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【詩】そこにいてくれるだけでいいよ~統合失調症で苦しんでいる君へ~

君はそこにいてくれるだけでいいよ

生きていてくれるだけで僕は嬉しいんだよ

君はなにもできないと言うけれど

「そこにいる」ということができているじゃないか

幸せじゃなければ生きている意味がないと君は言うけれど

そこにいてくれるだけでじゅうぶん意味があるんだよ

君がいなくなったら、その場所を占める補欠はいないんだよ

その場所を占めるのは君しかいないんだよ

誰も君を必要としていない?

僕には必要だよ

だって、僕の中には君がいるんだ

君は僕の一部なんだ

だから君が消えたら、僕の一部がなくなっちゃう

それはつらいよ

君は自分が社会の歯車になっていないと言うよね

でも人間って歯車なのかなぁ

何を動かす歯車なのかなぁ

社会?

社会の歯車なの?人間は

歯車って何?

時計の歯車?

ひとつでもなくなれば、時計は壊れてしまう

でも、人間が歯車だとしたら

誰かひとりが消えたら社会という時計は壊れてしまうの?

そんな人いるかなぁ

歯車がひとつくらい消えても別の歯車がすぐにそこに収まるよね

そう、歯車には補欠はいるんだ

でも、人間は歯車じゃない

役に立たなくとも

役に立たないところにこそ

存在する意味のあるのが人間なんだ

それに、社会って何?誰のことをいうの?

まさか王様だなんて言わないよね

民主主義って言うけど、君だって国民、主権者なんだよ

役に立たなくとも生きていれば主権者なんだよ




*この詩の副題に「統合失調症で苦しんでいる君へ」とつけましたが、初めはつけるつもりはなく、ただ、noteの性質上、副題をつけないと届けるべき人へ届かないと思いつけました。「統合失調症」というよりは障害者全般で社会の役に立っていないと悩み苦しんでいる人に届けたかったのですが、自分のフィールドが統合失調症についてのものなので上のような副題をつけました。しかし、統合失調症でも「君」に当てはまらない人もいると思います。この「君」は最も苦しんでいたときの私がモデルかもしれません。


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