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SUL注目チームインタビュー#7「呉越同志」同志社大学e-sports circle CIMA
Shadowverse University League(シャドバ大学生リーグ)の運営を行っている“SUL学生実行委員”では参加サークルや選手に注目したインタビューを行い、大学生リーグならではの視点でシャドウバースの競技シーンに切り込んだ記事を発信する。
(第6回東北大学シャドバサークルの皆さんへのインタビューはコチラ。)
SUL注目チームインタビュー#6 「孤高の研究室」東北大学シャドバサークル|SUL学生実行委員会 (note.com)
「SUL注目チームインタビュー」第7回は23-24 2ndシーズンから初出場、現在第1ラウンドから第3ラウンドまで3連勝中(インタビュー当時。現在4連勝中)の同志社大学e-sports circle CIMAの方々にお話しを伺った。
ご協力いただいた方
しかまろ選手
チームのリーダー。
リソースが豊富且つ、リーサルをとるときに手札のカードを使い切るようなデッキを得意とするプレイヤー。
2023年に行われた全国都道府県eスポーツ選手権2023 KAGOSHIMA Shadowverse 学生の部で京都府代表。さらにはブロック予選でベスト4の結果を残すなど確かな実力を有する。
かなで選手
盤面で戦うデッキを得意とするプレイヤー。
「Tempest of the Gods/神々の騒嵐(そうらん)」からプレイしている古参勢。好きなカードは《レヴィオンセイバー・アルベール》《レヴィオンの英雄・アルベール》《雷滅卿・アルベール》。
スズ選手
自称チームでのサポート担当。
細かいコストのカードを駆使して戦うことを得意とするプレイヤー。好きなカードは《デッドソウルテイカー》。好きな選手は《rigze》選手。
タケツミ選手
今年からサークルに加入したフレッシュマン。
スペルウィッチなど1ターンの間にカードをたくさんプレイするデッキを好んで使う。好きな選手は《さに》選手。
No.084選手 (@oyazigames)
インカレ制度を利用して参加している。
チームでは情報収集を担当している。
「セッカエルフ 」(DOV、DOC)などのカウントを稼ぐことを目的としたデッキを好んで使う。シャドバ甲子園2020優勝、JCG Shadowverse Openではローテーションと2pickでの優勝など多数の実績を残している。
とねりこ選手 (@EIHcK97lwB6APSP)
インカレ制度を利用して参加している。
自分から攻めるデッキが得意なプレイヤー。
2023年の全国都道府県eスポーツ選手権2023 KAGOSHIMA Shadowverse 学生の部で栃木県代表。好きなカードは《偉大なる魔術師・レヴィ》。
Page1 サークルの特徴
・日々の練習
━皆さんは普段どのように練習していますか?
しかまろ:普段の練習に関しては、通話などはせずに基本的に各自で取り組んでいます。
━具体的にはどのような練習をしますか?
しかまろ:個人的な練習としましては“人の配信を見ること”が多いです。
━それはなぜでしょうか?
しかまろ:人の配信を見ることは自分で実践することよりも体力的に楽ですし、なにより上手い人のプレイを見ることは一番の勉強になります。
━先ほど通話は日常的に行われないとのことでしたが逆にどのようなときにサークル内で通話が開かれますか?
しかまろ:試合の一週間前くらいに通話を開いてみんなで持ち込むデッキを決めたり、あとはデッキ同士の相性を検証するために5本先取で壁打ちをするときに通話を開いています。
━基本的に通話は試合の準備をするときに開かれるんですね
しかまろ:そうですね。アルバイトなどで中々みんなの都合がつく日が少ないので…
・インカレメンバーについて
━初出場のサークルでインカレメンバーが所属していることが珍しいと思うのですがインカレ制度を活用しようと思ったきっかけは何なのでしょうか?
しかまろ:同志社のメンバーだけで大学生リーグに出ようと思ったときに人数が5人ギリギリで誰かが体調不良などで試合に出れないときにその試合を棄権しなければならなくなるので人数に余裕をもって参加したいと思いインカレメンバーを募集しました。
━インカレメンバーにお聞きします。どのような経緯で同志社大学のサークルに入られたのでしょうか?
No.084:元々自分の在籍している大学で大学生リーグに出場していたんですけど主力メンバーのほとんどが当時4年生で当時の主力メンバーの方々が卒業してしまって自分の在籍する学校ではメンバー不足で出れなくなってしまいました。しかし、また大学生リーグに出たいなという気持ちがありました。そんな時SULのDiscordサーバーで同志社大学がインカレメンバーを募集しているのを見かけて応募しました。
とねりこ:自分も元々自分の在籍している大学のサークルで大学生リーグに出場していたのですが、自分の大学のサークルの雰囲気やメンバーのモチベーションが自分とは異なるのを前々から感じていて新しい環境で大学生リーグに出たいと思い、ちょうど同志社大学がSULのDiscordサーバーでインカレメンバーを募集していたので応募しました。
━とねりこさんから見て同志社大学のサークルの雰囲気はどうでしょうか?
とねりこ:皆さんシャドウバースにとても真面目に取り組んでいて、大学生リーグの試合にもしっかりと準備しているのでとてもいい雰囲気だと思います!
Page2 戦術について
・デッキ決め
━BO9をするにあたって5つのデッキを持ち込まなければなりませんが、持ち込むデッキはどのように決めていますか?
しかまろ:Googleのスプレッドシートでデッキの相性表を作成してそれを見ながらみんなで相談して5つのデッキを決めています。
━その相性表というのはどうやって作られるのでしょうか?
しかまろ:メンバー同士で5先(5本先取)での壁打ちをやった結果や、JCG Shadowverse Openなどの直近の大会の結果を踏まえてメンバー同士で話しあって作っています。
━誰がどのデッキを担当するのかどうやって決めていますか?
しかまろ:自分とNo.084が幅広くデッキを使えるのでまずは他のメンバーがどのデッキを担当するのかを決めます。みんなそれぞれ得意なクラスやデッキがあるのでそれぞれが強く使えるデッキを割り振ってそのあとに残ったデッキを自分とNo.084で担当しています。
━まずメンバーで相談して5つのデッキを選定、その後に担当を決めるスタイルなんですね!
・投げについて
━次に投げについてお聞きします。デッキの投げ順はどのように考えていますか?
しかまろ:tier1のデッキは比較的抜けやすいので3rdデッキと呼ばれるBO3の大会ではあまり持ち込まれないデッキをどのタイミングで投げるかを考えていました。後は戦略的に同じデッキを連投しなければならないシチュエーションがあるのですが、メンバーのメンタルをケアすることは意識しています。例えば、誰かが負けて返ってきたとしても具体的によかったプレイを褒めたりしてモチベーションを上げた状態で送り出せるようにしています。
No.084:試合に臨むメンタルは非常に大切で、「負けるかもしれない」と思って試合に臨むよりも「勝つぞ!」という気持ちで試合に臨むのでは思考もパフォーマンスも違うと思っています。
・強さの秘訣
━同志社大学は現在初出場で3連勝と快進撃を成し遂げていますが、その秘訣はなんだと思いますか?
しかまろ:いくつかありますが、まずはそれぞれがしっかりと構築とプレイの練度を上げて試合に臨めたことだと思います。具体的な話をすると第1ラウンドから第3ラウンドまで「機械ネメシス 」を持ち込んだのですが担当のプレイヤーが練習段階でかなり練度をあげていたこと。さらにその時にtier1と呼ばれていた「財宝ロイヤル」と「エルヴィーラビショップ」に対して勝率をあげるために《ドールズ・トレーニング》を複数枚採用することで環境上位2デッキに対して構築の段階でガードをあげられたことが大きかったと思います。本番では練習の成果を発揮して相手の「エルヴィーラビショップ」を倒してくれました。
また、第3ラウンドのデッキの持ち込みを決める際に「マガチヨエルフ」というデッキが競技シーンで母数を増やしはじめていました。「マガチヨエルフ」というデッキを持ち込むか検討しましたが試合までに練度を上げて臨むことが難しいと考え、「マガチヨエルフ」というデッキを持ち込まずにそれぞれが担当しているデッキの構築や練度を練り上げることに注力しました。
かなで:流行りのデッキに飛びつかずに自分たちが自信のあるデッキを持ち込めたことはよかったと思います。環境的に立ち位置がよくてもプレイヤーの練度が低い場合そのデッキが連敗してしまってその結果チームが敗北してしまうことも十分にあり得るので…
しかまろ:他にも第1ラウンド、第2ラウンドの直前に「復讐狂乱ヴァンパイア」というデッキがJCG Shadowverse Openで結果を残しました。そのときにかなでとNo.084がそのデッキを試して実践でも十分に使えると教えてくれました。試合直前ではあったんですけど情報収集をきっちりと行えたことも勝因かなと思っています。
・注目チームインタビュー恒例キャッチフレーズ
━このサークルでキャッチフレーズをつけるとしたら何にしますか?
一同:……
━新進気鋭とか?…
一同:……
━なにかサークルの雰囲気やスタイルを表す言葉があればいいんですけど…
かなで:質実剛健とかですかね?
━流行を無理に取り入れるのではなく自らの練度をしっかりとあげるスタイルはまさにぴったりですね!
とねりこ:呉越同舟とかはどうかな?インカレメンバーもいて大学は違えど同じチームで戦っているわけだし
一同:それいいですね!
━同舟の「舟」を同志社にちなんで「志」にするのはどうでしょうか?言葉をかけてみるのもオシャレかなと思いまして!!
一同:それでいきましょう
━そんなわけで同志社大学e-sports circle CIMAさんのキャッチフレーズは「呉越同志」になりました!
※質実剛健…飾り気がなく、力強くしっかりしていること。まじめで素朴であり、充実感があふれていて、たくましいこと。( 学研 四字熟語辞典)
※呉越同舟…仲の悪い者同士、また、敵味方が、同じ場所にい合わせること。また、反目し合いながらも共通の困難や利害に対して協力し合うことのたとえ。(精選版 日本国語大辞典)
Page3 今後の意気込み
━今後の意気込みを教えていただきたいです!
しかまろ選手
現在3連勝中といい感じで勝ってきているので予選1位抜けをしてプレーオフでよいポジションが取れたらいいなと思っています。
かなで選手
いまチームが連勝していて流れが来ていると思うのでいい流れを引き継いでこの後も勝ち切ります。
スズ選手
チームの皆さんががんばっているのを普段から見ているので壁でも何でもサポートを頑張ります!
タケツミ選手
自分は選手として試合に出場はしていないんですけどチームの皆さんが勝てるようにサポートを頑張りたいと思います!
No.084選手
まずは自分がしっかり勝って、他のメンバーの負担を少しでも減らせるように頑張ります!
とねりこ選手
チームの目標とはまた別の目標なんですが、個人勝率9割を目指します!
編集後記
今回の注目チームインタビューを経て同志社大学の方々の独特な雰囲気に驚いた。初出場のサークルとは思えないほどに持ち込みや戦術に関して考えられているのを知り、ビギナーズラックではなく勝つべくして勝っているのだと実感させられた。また、サークルの方々の多くがこちらの質問に対してしっかりとした受け答えをしてくださりインタビューがスムーズに進んだことも非常に好印象である。同志社大学の今後の活躍に大いに期待したい。