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【column#12】シュトーレンのすゝめ。/ 首藤れん

《師走です。年末です。もうすぐ今年も終わりです。忘年会もやってくるし、正月前にはクリスマスもやってくるし。

何かと色んな理由をつけて酒を飲みたいなんて考えてたけど、コロナ禍って事もあって、おうち時間も増えたのではないでしょうか。

クリスマスといえばチキンやケーキだけど、最近はシュトーレンって良く聞きますよねー。
ここ何年かで見聞きするようになったんだけどもよく分からないけど何か美味しいんだろう。
って括りでしたが、私も去年初めて食べたのですが美味しくて。何で早く食べなかったのかとプチ後悔したモノです。

今回のコラム執筆は首藤 レンさんらしい。この方、最近はお酒のジンについてのzine(個人出版の雑誌。magazineから言葉は来てると思う。)とか出してたり、面白い人です。
クリスマス前で絶好のタイミングですよね、シュトーレン。
皆さま、ではどうぞご覧下さいませ〜。》

                編集部 林田

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やぁ、皆さん。私の研究室へようこそ。

突然ですが、シュトーレンを知っていますか?
私はこの冬、シュトーレン研究に没頭しているんです!ちょっと話を聞いていきませんか?

クリスマスの4週間前から少しずつスライスして日ごとに変化する味わいを楽しむドイツの伝統的発酵菓子です。

シュトーレンはどちらかといえば地味めで、「質実剛健」な如何にもドイツ菓子ですよね。
私自身、元々は買ってまで食べたいと思っていませんでした。
転機となったのは、20代の半ばにプレゼントで「とも麦」のシュトーレンを頂いた事。美味しかったんですよ。
そこからまた時が経って、昨年くらいにsnsで
ういぱん」のシュトーレンを見て「あっ、これ欲しい!」と思いました。そこら辺が始まりです。

今年の冬は色んなシュトーレンを食べて、
自分好みの味を見つけることにしてみました。では、どんなシュトーレンを食べたのかご紹介していきたいと思います。


店名・商品名・写真と私個人の感想に加え「パンっぽさ(パン度)」と「焼き菓子っぽさ(菓子度)」を星の数で示しています。

①「パンの店むぎふく」シュトレン(小)
¥1200  12×18cm 220g

パン度:3 菓子度:2
調和のとれた優しい味。思ったよりふんわり。

②「Kodamapan(コダマパン)」シュトレン
¥2335  8×16cm 340g

パン度:5 菓子度:-
大人が喜ぶ穏やかな甘さ。ハード系のパンを思わせる食感に思わずワインを欲してしまう。

③「uneclef(ユヌクレ)」stollen/tea
¥3456  8×18cm 375g

パン度:- 菓子度:5
スパイスやお酒を含まない紅茶風味。ほろほろと、かつずっしりとした焼き菓子のような甘い味わい。ほのかに香るミントが斬新。

④「tassy」ショコラシュトーレン
¥1850  8×15cm 320g

パン度:2.5 菓子度:2.5
表面のココアパウダーに何故か冬らしさを感じる。赤ワイン漬けドライいちじくとクーベルチュールチョコレートの組み合わせが秀逸な一品。

⑤「ブランジェ浅野屋」ヌスシュトレン
¥2484  10×17cm 480g

パン度:3.5 菓子度:1.5
ドライフルーツを含まないシンプルさが潔い、まるでミニ食パンの様な姿。深みの有るヘーゼルナッツとシナモンのシンプルな組み合わせが良い。

⑥「三ッ星製パン」シュトーレンスタンダード ¥2380  7×16cm 280g

パン度:1 菓子度:4
ぎゅぎゅっと詰まった生地に、いちじくの存在感大。きび砂糖に包まれた、ドライフルーツ好きにおすすめしたい味わい。

⑦「ヤドカリー」エキゾチックシュトレン
¥2000  7×12cm 250g

パン度:5 菓子度: -
ナッツやドライフルーツは細かく控えめながら、スパイスがきいている。その香りは食べるマサラチャイと言えるだろう。しっとりさはないので、ぬくいミルクを片手に食べたいところだ。

⑧「KALDI(カルディ)」シュルンダーミニマジパンシュトレン ¥538  7×13cm 200g

パン度:1 菓子度:4
手軽に買えるのも魅力のこちらは、きめ細かい生地に主にレーズンが含まれる美しい形が印象的。
マジパンがちゃんと見えてるのはさすが本場ドイツ製!



個性豊かなシュトーレンたち。
パン度が高いものはワイン、菓子度が高いものは紅茶やコーヒーと合わせるのが私流です。
焼き上がりから1カ月後が美味しいと言われているので、このシュトーレン調査はまだまだ続きます。

今年もあと数週間。
クリスマス前の慌ただしい日々に1切れのワクワクを。
シュトーレン、食べてみませんか?


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