香水サンプル祭り その1
1~2mlサイズの香水を量り売りの店や公式サイト、そしてフリマアプリから購入。
店頭で腕に付けた時と家で胸元に付けた時とで香り方がだいぶ変わるので、店頭でいいなと思ってもその場で買わずサンプルを買うようにしてます。
気に入って使い続けるとか、ずっと手元に置いておきたいと思うほど愛着が湧いたらちゃんとボトルを買いたいな。
こうやって少量だけでもあれこれ試せると楽しいね。スイーツだっていろんな種類をちょっとずつ食べたいじゃん。いやー、貧乏人がこういうラグジュアリーな趣味にはまっちゃいけないね。もう遅いね。
やり方
胸元に1プッシュ。香りが強いものや苦手な香りがメインの場合は臍下に。
これ、だめだー!とギブする時はアルコール消毒液で拭いている。
以下順不同。
LE LABO / ル ラボ
LE LABOの店舗にてラブダナムを腕に乗せてもらい、店内・屋外、そして時間経過も確認。
ムエットを持ち帰り、翌日確かめた上でラブダナムとマッチャのサンプルを注文した。
●LABDANUM 18 / ラブダナム
アニマリックなクセ風味の甘いパウダリー。クマリン、いわゆる「桜餅の香り」入り。お香っぽい落ち着いた雰囲気。
が。
あれ?おかしいな…なんか…違う…。
私の肌の上ではツーンとした刺激が強く感じられてダメだった。全然あの淡いブルーベースなくすみカラーのイメージじゃない(私個人のイメージです)。腕では平気だったじゃん…なんでだ…?
●THÉ MATCHA 26 / マッチャ
スキッとした爽快な茶葉の香りにまろみがあって、きつすぎない凛とした雰囲気がよかった。
付けて最初はいいと思ったが、なんか苦臭い…ええ?なんだろ不快な苦味。ええ〜…(涙)そんなはずないのに…。
どちらも時間を置いてもダメだった。胸元に付けた途端不快な香りに変わってしまい、店頭で感じた良さが何も出てこなかった。
試しに腕にも再度乗せたが…。
完敗。
NICOLAI / ニコライ
●Fig Tea / フィグティー
ムエットでは、なんかツンとして何これどこがフィグなのって疑ってた。ごめん。
肌に乗せたら全然違う!すっごくいい香り!
まずアールグレイのいい香りがしてくる。茶葉のアールグレイは香り付けにベルガモットを使うので、香料としてそこが強いと「紅茶じゃなくてレモンティーじゃん」と感じる事がちょいちょいある。でもこれは確かにアールグレイ!カフェで楽しんでる雰囲気。
そしてそこにふわっとフィグの甘さが漂ってくる。フィロシコス(DIPTYQUE)みたいなミルキーさじゃなくてジャムみたいな果実の甘さ。
だんだんお茶の渋みや甘さのコクが口の中に残るかんじ。
めっちゃおしゃれ!アフタヌーンティーを楽しんでる気分です。
JO MALONE / ジョー マローン
●Velvet Rose & Oud / ヴェルヴェット ローズ&ウード
ウードの香りを試したくて選んだものの、私はローズが苦手だという事がわかった…。
ローズの優雅な女性的な香りがハチミツのように濃厚で甘い。プラリネが入ってるんだそう。それとローズの酸味に寄り添うクローブ。ローズがよりはっきりした輪郭を持ち、丸みを帯びてにゅっと突き出したふうになる。
ウードは…あれ?どこ?よくわからない。
うーんローズが好きな方にはおすすめしたい。でも私には合わないなこれ…ローズは…なんか具合悪くなってくる。ごめん…。
●Scarlet Poppy / スカーレット ポピー
名前から浮かべるイメージと全然違った。バニラがとっても甘い!濃いバニラに粉っぽさと花の爽やかさが少し。
このねっとりしっかりした甘さはアンブレットという合成ムスクらしい。トンカビーンのパウダリーさで重すぎずさらっとした印象になってる。あとフィグもいるみたい。
ポピー感が正直よくわからない。少しスッとした植物の匂いもあるのはわかるけど、それよりも前述の甘さを強く感じるので感じにくいのかな。
時間が経つとトンカビーンがどんどん出てくるので、パウダリーがそんなに得意じゃない自分にはちょっときつい。これが少し抑えられてるか、もっとフローラルな香りで出てたら違うかなと思う。
でもあま~くていい。おいしいです。顔から遠めに付けたらちょうどいいかも。
●Blue Hyacinth / ブルー ヒヤシンス
何かをきっかけにヒヤシンスの香りが気になって探したところ、おすすめに出てきた香り。2017年の限定、ブルームズベリーセットの1つ。
ヒヤシンスってこれか!思い出したわ懐かしい、幼稚園で球根から育てたなぁ。そうそう、見た目は綺麗なんだけど香りが強くて遠くからでもぷんぷんしてくるんだった。
これはそこまで強い香りではないし、肌の上でも「強く生きてる植物です!」感と水の匂いがしてきて、私はなんか好き(笑)。
ただつける時を選ぶかもな。かわいい雰囲気とは違う、華やかっていうわけじゃないし清潔感とも違う。ちょっと押しを強く、気持ちを強くぐいぐいっと進めたい事がある時にはいいかな。どんな時だ。
OFFCINE UNIVERSELLE BULY / オフィシーヌ ユニヴェルセル ビュリー
これも店頭で見てからの購入。ヴィーナスのみ腕に乗せて、ずーっとうっとりメロメロでした。あと"かんぬき"もよかったな、リンゴの甘い香りで本当に可愛かった。
ちなみにルーブルシリーズはついに年内で販売終了(オンラインサイトは2月まで)。
●大工の聖ヨセフ
ムエットではお香っぽさやヒノキの香りから「和室みたいな匂い」と思ったのに、付けてみるととってもミルキーなバニラが漂ってる。すぐそこで木材切ってるような匂いもするしすんごく楽しい。安眠できそう。
香り方がほんのりとしていてなおかつ甘さが続いていくので、穏やかな気持ちが保てて寝香水にぴったり。これ本当に好き。
和室の匂いが浮かんだのはたぶん、ムエット(私個人が用意したもの)の紙の匂いと木材の匂いで障子やふすまが浮かんだんだと思われる。
●ミロのヴィーナス
ルーブルシリーズで唯一男性調香師の手によるもの。男性目線でのヴィーナスのイメージを依頼したとのこと。
フルーティフローラルでアンバー系、華やかで魅力むんむんに甘くてなおかつベタベタしない上品さ。さすが女神様。
オレンジとピンクの混じり合ったマットでふわふわした、雲のような曲線の美しいイメージ。豊満で暖かく、優しくて魅惑的で…純粋な乙女ではない、成熟していて、知性もあって、太陽のように明るく、柔らかな母性もあって何もかも笑顔で受け止めてくれそうな。でも簡単に近づけない高貴さもあって。結婚してくれ。
●サモトラケのニケ
画像には載ってないけど買ってた。海辺の力強い女神の姿とのこと。勝利の女神ですからね。
潮の香りにシトラスが少しキリッとするフローラル。ふわっと曲線的な雰囲気はあるものの、たくましく一人で立っている姿がイメージできる。タロットのソードの女王みたいな感じか。
この潮の香りは素敵だったが私にはどうにも合わなかった。なんだろな。オレンジブロッサムが苦手なのかな。シトラスは全体的に体が嫌がるみたいで合わない。それにローズもあるからかも。
SERGE LUTENS / セルジュ ルタンス
●Dent de lait / ダンドゥレ [乳歯]
乳歯って。
予想外の香りだった。思い出すのは人の家の匂い…?樟脳臭いというか。こんな匂い嗅いだ記憶がある。
ばーちゃんが押入れ開けて箱を取り出し、蓋を開けたら着物が入ってた…。
もしくはじーちゃんが押入れ開けて箱を取り出し、蓋を開けたら雛人形がしまってあった…。
っていう記憶だ(笑)。
ミルキーに甘く粉っぽく酸味のようなスンとした匂いが混じる。カシュメランという合成ムスクが入っているそう。もうちょっと押入れにしまってたホコリ臭さもあると最高なんだけどな。すごく懐かしさを感じる香りだ。
どんどん酸味とパウダリーが増す。これは…ばーちゃんの鏡台!古い昔の口紅の匂い!やっぱ記憶の中のばーちゃんの匂いなんだな…。ほんと、古い匂いがする。面白いけどちょっと落ち着かなくなる。
だんだん酸味が劣化したように少し臭くなりつつ、よりミルキーに。いや不思議な香りだった…。たまに嗅いでノスタルジーに浸りたい。
●Santal majuscule / サンタルマジュスキュル [夢物語のサンダルウッド]
ルタンス氏の少年時代の思い出、空想の世界。
サンダルウッドのウッディなお香っぽさに熱いスパイス。すごく熱い!香りが熱い。なんだろ不思議。ちょっと甘くてカカオがふわふわしてる。
じっとしたサンダルウッドに刺激的なスパイス、夢見心地なカカオにロマンチックなローズ。うーんなるほど素敵…これはいい夢見られそう。
ローズが苦手なので、だんだんと前に出てくるローズに少しうーんと思う。でも全体的にはすごくいい。
レモンを絞ったようにローズがじゅわっとしてくる。香りの中ではローズだけが水っぽさがあって、合わさることでカカオがとろけてホットチョコレートになったようにも感じる。スパイシーだし。
パウダリーだけど酸味が効いてて、ぼーっとした昼下がりに、窓から庭のバラが香ってきてるような。穏やかな時間、眠い、夢見心地。クリスマスシーズンにもいいねぇ。
●Feminite du bois フェミニテデュボワ [木のフェミニティ]
女性向けのウッディな香りをルタンス氏が世界で初めて作ったんだそう。
めっちゃ木の匂い!だけど爽やかにサイダーのような甘く弾ける香り。面白い。真新しい木材のいい匂い。
サイダーのような弾ける甘い香りはほんとに素敵。今切り出したような木の匂いは柔らかくしっとりしていて、たおやかさがある。
でもその強さが、お香っぽさを伴ってだんだん強まって…なんかムワムワとこみ上げてくる。
なんというか…うん…。ってなってくるな…。
ルタンスさん3つしかまだ試してないけど、みんな独特なお香っぽさがあるし、…なんていうんだろ、外国っぽい、90年代の百貨店1階の匂いってこうだったな、ていうイメージがつきまとう。実際その頃に作られたものだし、そういうものなのかな。
最初はいいねこれ!って思うけどだんだんきつくなってくる。
そこにちょっとうーんってなるけど。でも嫌いになれない…変な憧れがいつまでもある。このまま進んでいったらいつかは私にドンピシャな香りが現れる気がする。得体の知れない不気味で魅力的なダンジョンを進んでるような気分。もっと集めよ!
長いので続きはまた次回。
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